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「……ふぇっ!? こ、これ、全部いただけるんですか!?」
「俺が持っていても使い道ないしな。今回街まで案内してくれたお礼金だと思って、受け取てくれればいいよ」
場所はカルサイトの街の中央に位置する広場。
とりあえずどこか落ち着けるところで今後の方針を決めようと提案したところ、壊れたフィーリネに代わって意外にもゾイトが案内してくれた場所がここだった。
円を描くように配置された石畳と、その中央に配置されたクリスタルから水が噴き出る幻想的な噴水。
他の人たちもチラホラと確認できるが、散歩や休憩を取っているのが主で、比較的静かな広場だ。
そして、そこで俺は噴水近くに置かれたベンチに腰掛け、まず金の処理――七十万ジェードを他でもないフィーリネに献上することに話を進めていた。
「そんな、悪いです! 私はただ案内しただけですよ? それなのに、こんな大金……」
「まぁ、フィーリネちゃんの性格上受け取りづらいのは分かるよ。でも、目は正直だぞ?」
「――あっ……うぅ……」
指摘してみれば可愛らしいうめき声と共に目を手で覆うフィーリネ。
言葉では遠慮しようとしているが、先程から視線はずっと巾着袋の山に釘付けだ。
俺がこの話題を出したときに彼女の表情が一瞬だけど歓喜色に染め上がったのも俺は見逃していない。
つまり、本音は喉から手が出るほど欲しいという感じだろう。
それでも断ろうとするのは、ひとえに彼女の優しく慈悲深い性格ゆえ。
俺が金を手放した結果、人生崩壊へと突き進んだら自分の責任になるとでも思って気が引けるんだろう。
「コイツが良いって言ってるんだ。お言葉に甘えてもらっとけばいいんじゃないか?」
そんな彼女にそう言葉を投げかけるのはゾイト。
噴水の縁に腰かけ、フィーリネに甘い誘惑を投げかけているわけだが、彼女に関しては俺に対しての罪悪感など全く感じはしないのだろう。
何せ相手が俺だからな。
もらえるものなら遠慮なくもらっとけとでも言いたげだ。
「でも、七十万ジェードって本当に大金なんですよ? これからの生活に困るんじゃ……」
「その点は心配ないって。今回のテストが終われば俺も晴れて冒険者の仲間入りだしな。そうなれば、また新しく化け物を狩って換金すればいいだけだよ」
「それはそうですけど……」
中々渋るフィーリネ。
だが、視線が巾着袋をとらえる回数も増えているから陥落もあと一歩といったところだろう。
とはいえ、このまま親切心を押し付けたところで彼女が首を縦に振るとは思えない。
ならばどうするか。――それだけの対価を彼女に課せばいいだけだ。
「なぁ、フィーリネちゃん。俺にはさ、夢があるんだ……」
「夢、ですか……?」
遠い目をしてそれらしく告げてみれば、小首を傾げて聞き返してくるフィーリネちゃん。
よし、掴みとしては及第点。あとはどれだけ彼女のことを説得できるかだ。
「この世界で俺は英雄になりたいんだ」
「……英雄?」
「あぁ。フィーリネちゃんを助けた時、お礼を言われて俺は凄い嬉しかった。――なんか、その時だけ俺は誰かの英雄になれたんだと思ったんだよ」
「私を助けて……?」
「あぁ」
「――あほらしい」
つまらなそうに言うゾイト。
確かに、英雄なんて具体性のない夢を語ったところで、絵空事と思われても仕方のないことだと思う。事実、ゾイトは鼻で笑っているわけだし。
まぁ、俺も半分本気で、半分冗談で言っているようなものだしな。
その程度と思われてもおかしくはない。
だが、中途半端だとしても半分は本気なんだ。
本当に誰かのために戦える。誰かのために命を賭して動ける。そんなテレビの中にいた英雄たちになれるのならなってみたい。
それは紛れもない俺の本心だ。
「あぁやって俺を馬鹿にするやつも出てくる。だけど、俺は本気で目指してるからさ。絶対あきらめない。――だけどさ……」
決意を語ってから困ったように表情を苦笑に変化。
一息入れてから静かに俺は続ける。
「この夢って、俺一人じゃ絶対叶えることが出来ないからさ。ほら、俺って無知だし」
「……ふふっ、確かに森の中で迷ったりするほど地理に弱いですもんね」
「それだけじゃないよ。俺は、魔法もこの世界のことも本当に何も知らない。だから――」
そう口にするや、俺はフィーリネの前に詰め寄る。
そして、彼女の手を掴むと、その空色の綺麗な瞳を真っ直ぐに見つめ
「これからずっと俺の隣に(相棒として)いてくれないか?」
「隣にずっといてくれって……~~ッ!?」
俺が言葉を復唱してから、何故か顔から湯気が出るほどに頬を真っ赤に染め上げるフィーリネ。
まるで、沸騰したヤカンのように蒸気が発生し、口をパクパクと動かして言葉にならない声を上げるさまは金魚のようだ。
「――貴様は何を口走ってるんだッ!」
「ぐえっ!」
可愛いななどと思いながらフィーリネの顔をまじまじと見つめていた俺だったが、突然真横から飛んでいた電光石火のごとき回し蹴りを浴びて空を飛んだ。
そして、そのまま地面を何度か弾んだのちに腕を使って急停止。
横っ面を擦りながら数舜前の自分が立っていた場所を見れば、蹴りを放った直後のポーズのまま止まっているゾイトの姿。
「何するんだよ!」
「貴様がセクハラ発言をするからだ! 何が隣にいてくれだ! このロリコン!」
「なっ、誰がロリコンだ! 俺はただ一緒にいてくれって言っただけだぞ!?」
「それがセクハラだと言ってるんだ!」
フィーリネを説得して金をもらってもらおうとしただけなのに、何故か顔面を横から蹴られて痛い目を見ている今日この頃。
何がどうして仲間として一緒にいることがセクハラ発言になるのだろう。
分かる人がいるなら教えてほしいものだ。
「あのなぁ。俺はただフィーリネちゃんに今後の冒険者生活をだな……」
「この期に及んでまだ言うつもりか!」
ただ冒険者の先輩として、後輩に道を示してほしい。
それだけだというのに何故それが伝わらないのか。
ヒリヒリする横っ面を擦りながら困惑していると、突然それまで真っ赤になって硬直していたフィーリネちゃんが立ち上がり、俺の方へと静かに近寄ってきた。
それまでのお金に目の眩んだ状態から一転。
真っ直ぐに俺を見据える双眸からは、何やら決意の固まったような強い意志を感じる。
そんな彼女は俺の前までやってくると、途端にその意思が弱まったように縮こまる。
「……あの、隣にいてほしいというのは……その……今後も一緒にいてほしいということで間違いないですか……?」
「えっと、そのつもりだけど……?」
何を当たり前のことをと彼女の質問に答えてみれば、フィーリネは大きく息を吸ってから吐く。所謂深呼吸をしてから、真っ直ぐに俺を見据えて手を取ってくる。
柔らかい手だな、なんて不謹慎なことを考えていると
「――その……わ、わわ、分かりました! 短い間でも、暁人さんが悪い人ではないと知ってるつもりですし、私のことを思って言ってくれてるわけですから……その、受けさせてください!」
「フィーリネ!?」
承諾を告げる彼女の声に、驚愕と反感の意をもって名を呼ぶゾイト。
そんな二人を見据える俺はというと、若干置いてけぼり感覚に陥りながらも、フィーリネが無事にお金を受け取ってくれることを嬉しく思っていた。
異世界での知識が欠落している俺には、一人くらいは地元の協力者が必要だからな。
俺は情報や知識をフィーリネから得られ、彼女は俺から多額の資金を得られる。
どちらも得するいい話なのではないだろうか。
「あの……暁人さん。少し、目を瞑ってもらえませんか?」
「ん? 何で?」
呑気なことを考えていた俺の耳に弱弱しいフィーリネの声が入る。
見れば上目づかいにこちらの様子をうかがい見る彼女の姿。
「い、言わせないで……恥ずかしい……」
「? まぁいいや」
何が恥ずかしいのか分からないが、とにかく言われた通りに目を瞑る。
すると、瞬間口元に訪れる柔らかな感触。
驚いて目を見開けば、眼前に移り込んでいたのは整ったフィーリネの顔だった。
恥ずかしそうに頬を染め、目をギュッと瞑った表情は可愛らしい。
そんな彼女は押し付けていた紅色の唇を離すとホッと一息。満面の笑みを浮かべると
「そ、その……私、ファーストキスですから……」
「……えっと、俺もなんだけど……?」
理解が追い付かない。
そんな状態の俺は迫ってくる二度目の回し蹴りに気づくことが出来ず、まともに食らって地面を弾んだ。
だけど、痛みはない。
ただあるのは、何がどうなっているのか分からない。そんな困惑という感情だけだった。
「俺が持っていても使い道ないしな。今回街まで案内してくれたお礼金だと思って、受け取てくれればいいよ」
場所はカルサイトの街の中央に位置する広場。
とりあえずどこか落ち着けるところで今後の方針を決めようと提案したところ、壊れたフィーリネに代わって意外にもゾイトが案内してくれた場所がここだった。
円を描くように配置された石畳と、その中央に配置されたクリスタルから水が噴き出る幻想的な噴水。
他の人たちもチラホラと確認できるが、散歩や休憩を取っているのが主で、比較的静かな広場だ。
そして、そこで俺は噴水近くに置かれたベンチに腰掛け、まず金の処理――七十万ジェードを他でもないフィーリネに献上することに話を進めていた。
「そんな、悪いです! 私はただ案内しただけですよ? それなのに、こんな大金……」
「まぁ、フィーリネちゃんの性格上受け取りづらいのは分かるよ。でも、目は正直だぞ?」
「――あっ……うぅ……」
指摘してみれば可愛らしいうめき声と共に目を手で覆うフィーリネ。
言葉では遠慮しようとしているが、先程から視線はずっと巾着袋の山に釘付けだ。
俺がこの話題を出したときに彼女の表情が一瞬だけど歓喜色に染め上がったのも俺は見逃していない。
つまり、本音は喉から手が出るほど欲しいという感じだろう。
それでも断ろうとするのは、ひとえに彼女の優しく慈悲深い性格ゆえ。
俺が金を手放した結果、人生崩壊へと突き進んだら自分の責任になるとでも思って気が引けるんだろう。
「コイツが良いって言ってるんだ。お言葉に甘えてもらっとけばいいんじゃないか?」
そんな彼女にそう言葉を投げかけるのはゾイト。
噴水の縁に腰かけ、フィーリネに甘い誘惑を投げかけているわけだが、彼女に関しては俺に対しての罪悪感など全く感じはしないのだろう。
何せ相手が俺だからな。
もらえるものなら遠慮なくもらっとけとでも言いたげだ。
「でも、七十万ジェードって本当に大金なんですよ? これからの生活に困るんじゃ……」
「その点は心配ないって。今回のテストが終われば俺も晴れて冒険者の仲間入りだしな。そうなれば、また新しく化け物を狩って換金すればいいだけだよ」
「それはそうですけど……」
中々渋るフィーリネ。
だが、視線が巾着袋をとらえる回数も増えているから陥落もあと一歩といったところだろう。
とはいえ、このまま親切心を押し付けたところで彼女が首を縦に振るとは思えない。
ならばどうするか。――それだけの対価を彼女に課せばいいだけだ。
「なぁ、フィーリネちゃん。俺にはさ、夢があるんだ……」
「夢、ですか……?」
遠い目をしてそれらしく告げてみれば、小首を傾げて聞き返してくるフィーリネちゃん。
よし、掴みとしては及第点。あとはどれだけ彼女のことを説得できるかだ。
「この世界で俺は英雄になりたいんだ」
「……英雄?」
「あぁ。フィーリネちゃんを助けた時、お礼を言われて俺は凄い嬉しかった。――なんか、その時だけ俺は誰かの英雄になれたんだと思ったんだよ」
「私を助けて……?」
「あぁ」
「――あほらしい」
つまらなそうに言うゾイト。
確かに、英雄なんて具体性のない夢を語ったところで、絵空事と思われても仕方のないことだと思う。事実、ゾイトは鼻で笑っているわけだし。
まぁ、俺も半分本気で、半分冗談で言っているようなものだしな。
その程度と思われてもおかしくはない。
だが、中途半端だとしても半分は本気なんだ。
本当に誰かのために戦える。誰かのために命を賭して動ける。そんなテレビの中にいた英雄たちになれるのならなってみたい。
それは紛れもない俺の本心だ。
「あぁやって俺を馬鹿にするやつも出てくる。だけど、俺は本気で目指してるからさ。絶対あきらめない。――だけどさ……」
決意を語ってから困ったように表情を苦笑に変化。
一息入れてから静かに俺は続ける。
「この夢って、俺一人じゃ絶対叶えることが出来ないからさ。ほら、俺って無知だし」
「……ふふっ、確かに森の中で迷ったりするほど地理に弱いですもんね」
「それだけじゃないよ。俺は、魔法もこの世界のことも本当に何も知らない。だから――」
そう口にするや、俺はフィーリネの前に詰め寄る。
そして、彼女の手を掴むと、その空色の綺麗な瞳を真っ直ぐに見つめ
「これからずっと俺の隣に(相棒として)いてくれないか?」
「隣にずっといてくれって……~~ッ!?」
俺が言葉を復唱してから、何故か顔から湯気が出るほどに頬を真っ赤に染め上げるフィーリネ。
まるで、沸騰したヤカンのように蒸気が発生し、口をパクパクと動かして言葉にならない声を上げるさまは金魚のようだ。
「――貴様は何を口走ってるんだッ!」
「ぐえっ!」
可愛いななどと思いながらフィーリネの顔をまじまじと見つめていた俺だったが、突然真横から飛んでいた電光石火のごとき回し蹴りを浴びて空を飛んだ。
そして、そのまま地面を何度か弾んだのちに腕を使って急停止。
横っ面を擦りながら数舜前の自分が立っていた場所を見れば、蹴りを放った直後のポーズのまま止まっているゾイトの姿。
「何するんだよ!」
「貴様がセクハラ発言をするからだ! 何が隣にいてくれだ! このロリコン!」
「なっ、誰がロリコンだ! 俺はただ一緒にいてくれって言っただけだぞ!?」
「それがセクハラだと言ってるんだ!」
フィーリネを説得して金をもらってもらおうとしただけなのに、何故か顔面を横から蹴られて痛い目を見ている今日この頃。
何がどうして仲間として一緒にいることがセクハラ発言になるのだろう。
分かる人がいるなら教えてほしいものだ。
「あのなぁ。俺はただフィーリネちゃんに今後の冒険者生活をだな……」
「この期に及んでまだ言うつもりか!」
ただ冒険者の先輩として、後輩に道を示してほしい。
それだけだというのに何故それが伝わらないのか。
ヒリヒリする横っ面を擦りながら困惑していると、突然それまで真っ赤になって硬直していたフィーリネちゃんが立ち上がり、俺の方へと静かに近寄ってきた。
それまでのお金に目の眩んだ状態から一転。
真っ直ぐに俺を見据える双眸からは、何やら決意の固まったような強い意志を感じる。
そんな彼女は俺の前までやってくると、途端にその意思が弱まったように縮こまる。
「……あの、隣にいてほしいというのは……その……今後も一緒にいてほしいということで間違いないですか……?」
「えっと、そのつもりだけど……?」
何を当たり前のことをと彼女の質問に答えてみれば、フィーリネは大きく息を吸ってから吐く。所謂深呼吸をしてから、真っ直ぐに俺を見据えて手を取ってくる。
柔らかい手だな、なんて不謹慎なことを考えていると
「――その……わ、わわ、分かりました! 短い間でも、暁人さんが悪い人ではないと知ってるつもりですし、私のことを思って言ってくれてるわけですから……その、受けさせてください!」
「フィーリネ!?」
承諾を告げる彼女の声に、驚愕と反感の意をもって名を呼ぶゾイト。
そんな二人を見据える俺はというと、若干置いてけぼり感覚に陥りながらも、フィーリネが無事にお金を受け取ってくれることを嬉しく思っていた。
異世界での知識が欠落している俺には、一人くらいは地元の協力者が必要だからな。
俺は情報や知識をフィーリネから得られ、彼女は俺から多額の資金を得られる。
どちらも得するいい話なのではないだろうか。
「あの……暁人さん。少し、目を瞑ってもらえませんか?」
「ん? 何で?」
呑気なことを考えていた俺の耳に弱弱しいフィーリネの声が入る。
見れば上目づかいにこちらの様子をうかがい見る彼女の姿。
「い、言わせないで……恥ずかしい……」
「? まぁいいや」
何が恥ずかしいのか分からないが、とにかく言われた通りに目を瞑る。
すると、瞬間口元に訪れる柔らかな感触。
驚いて目を見開けば、眼前に移り込んでいたのは整ったフィーリネの顔だった。
恥ずかしそうに頬を染め、目をギュッと瞑った表情は可愛らしい。
そんな彼女は押し付けていた紅色の唇を離すとホッと一息。満面の笑みを浮かべると
「そ、その……私、ファーストキスですから……」
「……えっと、俺もなんだけど……?」
理解が追い付かない。
そんな状態の俺は迫ってくる二度目の回し蹴りに気づくことが出来ず、まともに食らって地面を弾んだ。
だけど、痛みはない。
ただあるのは、何がどうなっているのか分からない。そんな困惑という感情だけだった。
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