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看護士の思い
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看護士は、入院する事になった患者の家に連絡をした。
「白河様のお宅でしょうか。こちら、南篠山病院です。空さんの事でご連絡差し上げました。保護者の方をお願いします。」
電話に出てもらえるまでに何回もかけた。
保護者をお願いしたが、忙しくて出られないとか今居ないと言って替わってもらえない。それならば伝言をと頼んでも無理と言われる。
Ωを道具扱いする人もいるが、空君は家族と住んでいると記憶している。チェーン展開している飲食店の社長子息の筈だ。
あまり大事にされていないのはなんとなく解ったが是ほどとは…と言葉をなくす。
夕方近くになりやっと父親と言う人が電話に出た。
「空さんの容体ですが、著しい栄養失調が確認されました。それから発情期の兆候が現れている為、1週間程の入院となります。」
スピーカーにしているのだろうか、後ろの声が良く聞こえる。
「はぁ!?ふざけんなよっ!入院だぁ?じゃあ、誰がやんだよ!メシは!!」
酷い言葉だ。その後も心配をする様子は何処にもない。父親も はぁ。はいはい。わかりました。
だけで、詳しく説明を求めようともしない。
若い、看護士になりたての子が病院側の電話も音量を絞ったスピーカーにすると、電話を切る直前に向こう側に向かい言った。
「うわっ。酷い人達。これネグレクトとして通報したほうが良いですよ。」
…うん。そう思うわ。
スピーカーにしたことを注意したものの、若い子も解っていてやったと解るためバツとして入院に必要な物を揃えさせた。
おそらく、着替えや差し入れなどはないだろう。
空の担当医から相談員を呼ぶように連絡が入る。
電話向こうの言葉を思い出し、その境遇を思うと胸が痛んだ。
「白河様のお宅でしょうか。こちら、南篠山病院です。空さんの事でご連絡差し上げました。保護者の方をお願いします。」
電話に出てもらえるまでに何回もかけた。
保護者をお願いしたが、忙しくて出られないとか今居ないと言って替わってもらえない。それならば伝言をと頼んでも無理と言われる。
Ωを道具扱いする人もいるが、空君は家族と住んでいると記憶している。チェーン展開している飲食店の社長子息の筈だ。
あまり大事にされていないのはなんとなく解ったが是ほどとは…と言葉をなくす。
夕方近くになりやっと父親と言う人が電話に出た。
「空さんの容体ですが、著しい栄養失調が確認されました。それから発情期の兆候が現れている為、1週間程の入院となります。」
スピーカーにしているのだろうか、後ろの声が良く聞こえる。
「はぁ!?ふざけんなよっ!入院だぁ?じゃあ、誰がやんだよ!メシは!!」
酷い言葉だ。その後も心配をする様子は何処にもない。父親も はぁ。はいはい。わかりました。
だけで、詳しく説明を求めようともしない。
若い、看護士になりたての子が病院側の電話も音量を絞ったスピーカーにすると、電話を切る直前に向こう側に向かい言った。
「うわっ。酷い人達。これネグレクトとして通報したほうが良いですよ。」
…うん。そう思うわ。
スピーカーにしたことを注意したものの、若い子も解っていてやったと解るためバツとして入院に必要な物を揃えさせた。
おそらく、着替えや差し入れなどはないだろう。
空の担当医から相談員を呼ぶように連絡が入る。
電話向こうの言葉を思い出し、その境遇を思うと胸が痛んだ。
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