Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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結局マオは何をしたかったの?

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 僕の前にいるのはマオに騙された協力者らしい。マオにノエルは『自分の味方。だから僕の家の人も協力してね』と言われたらしい。
 まぁね、基本的には友達だから困ってれば助けるし協力もするけど、今回は[マオ捕獲チーム]の方なので違うねぇ。
 さて、爺に連れて来られてしょぼくれてる大人に対して「処分を言い渡して下さい」と言われましても困るんだが?本人はあるじである僕と別の行動をとったことを本気で悔やんでるらしいので不問にしたいのだけど、爺は僕のというか……父様の(国のともいう)機関関連の人だからきちんとしないといけないと言われた。

 ……とは言われてもねぇ、うーん。

 「ノエル様、今回は“マオを捕まえろ”だったからこんなにのんびりしてますが、これが“ノエル様に害をなす目的で近づいていた偽りの友人”だったらどうですか?そう考えて下さい。」

 「ああそういう事ね……でもそれにしてしまったら、『現王の一子、現王族、領主、領主の妻』……とか付属品がいっぱいじゃない?僕って。そこに当てはめると最低でも国外追放になっちゃうのよ。」

 まさか『マオを捕まえるのを邪魔したから国外追放ね』っていうのもおかしいじゃないか。

 「ええ。ですのでノエル様におまかせしますと申しております。」

 ……ちょっと待て。それって面倒だからって言ってるのも同じだよ。もぅ……どうしようかって……ん~、いいこと思い付いた!

 「貴方には夜勤を連続5日間していただきます。外で灯台の火を管理して下さい。夕暮れの鐘が鳴ったら開始で朝の鐘で終了です。1人なので途中のトイレ、食事も認めますが持ち場を離れる事は許しません。灯台の傍にある建物に人は居ますが決して入ってはいけません。人の姿があっても見てはいけませんし話すのもダメです。そしてこの5日間の夜勤については一切の沈黙を守って下さい。」

 よーし、後腐れ無い管理人用意できたよ~。さすがにこれからも顔を合わせる人に濃厚なウニゃウニゃのアレコレを聞かれると気まずいじゃない?
僕って気が利くな~。と思い爺を見ると……なんでそんな気の毒そうな目で罰を与えられた人を見てるの?
 まぁいいや。後であの2人に伝えておいてね?
あれ?伝えられるのか?まぁどうにかなるでしょう。

 「よし、じゃあこれで1つ片付いたね。ならもう1つのほうは…爺、なんでマオは逃げ回ってて、何をしたかったのか聞いてる?」

 「戻ってくる途中で文句交じりに言っていたようですよ。なんでも『サミュエル様がおもいっきり楽しめるようにする為だとか。ノエル様はちょっとお堅いから文句言うかも知れないけど絶対に成功する』と。」

 爺は頭が痛む時みたいに額に手をあてて眉をよせている。その様子だと問題はさらにありそうだ。

 「マオは海藻からとれる滑りのある美容液と酒、小舟を用意しようとしてまして……酒を飲み美容液のヌルヌルで楽しく遊べると言ってまして……。」

 あーーー、わかった。わからないけど解ったからもういいよ爺。なんだか爺が可哀想で突っ込んで聞くのをやめた。
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