Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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サミュエルの付き人談 ※

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 ※一部内容が18Rになっております。背後にご注意願います。



 サミュエル様の付き人となってからもう20年がたった。初めは付き人ではなく遊び相手として合わせられた。父、母共に前国王の警備と清掃係だったのにサミュエル様相手役に選ばれたのは、その頃の私は10才でサミュエル様が6才という年近だということと年下の兄弟の相手に慣れていたからだろうと思う。

 本当によくここまで来れたと感慨深い思いがある。……そう、たとえ目の前で番となったカドラさんの顔を抱き締めて全力でイチャコラしてるのを見てもだ。
 まったく、サミュエル様は積極的なのに鈍い。人付き合いを苦手として避けて来たためにどうも相手の思いを詠むのが下手だ。
 カドラさんは今、必死で抑えているが顔は赤いし手なんてもう欲望もままにいきそうなくらいだ。
 いや、流石にカドラさんここでは止めて下さいよ?いくら私がサミュエル様の事後の世話もしてるからといって目の前でアンアン言わせるのだけは勘弁してほしいものである。
 あーぁ、ほらほら止めてあげて?サミュエル様も一生懸命我慢してる人に胸を押し付けない。今のカドラさんの顔の位置なら服の中の胸が見えてるかもしれない。いや、ガン見してますねぇ……可哀想に。

 「カドラ?どうしたの?なんだか赤い?」

 なにもわかってない様子のサミュエル様に心の中で『いや、貴方のせいですから』と突っ込みを入れる。ええ、ええ。馬車に乗る前にノエル様達と「甘やかして疲れをとってもらおう!」「おぉぅ~!」なんて一致団結やってたから『あ、これ絶対まずいヤツ』とは思っていたけど……。

 「疲れたんだよね、はい、僕に寄りかかって?どうする?膝枕してあげる?ちょっと狭いかなぁ?あ、ちょっと窓開けて外の風を入れようか?」

 本来なら私が開けるべきなのだろうけど、このままサミュエル様が開ければ……よし!思い通りだ。手を伸ばしたサミュエル様がよりカドラさんに近づいてその胸をカドラさんの顔に押し当てるかたちに!
 ふっふっふ、カドラさん私からの労いをこのような形ですがお受け取りください。
 窓は防犯の都合上そこしか無いのでそうなると思ったんですよ……って、あれ?もしかして効きすぎ?辛い状況になっちゃってます?


 私はそっと馬車を一度止めて馭者台に移動した。
ええ、そうです。サミュエル様がカドラさんの視線と体の暑さの意味を理解しモジモジしはじめたので移ったんですよ。そして食事処につく短い間でサミュエル様は頑張りました。
 
 「カドラ辛い?……あの…ね、私が……して…良い?」

 馭者台に移るとすぐいつか教えた落とし文句を口にするサミュエル様の声と、「い、いや、コレは…その!」と慌てるカドラさんの声。

 「良いよ?大丈夫。初めてだけど、ね?」

 「っう、サミュエル……。」

 「ぅん…ん…ん……大きい。」

 ……手と口でする方法を教えておいて良かった。
恥ずかしがってはいたもののそういう面では積極的だったのできちんと手引き書も読んでおいていただけたようだ。
 しかし、更に煽ってどうするんですか。すべて落ち着いたら再教育ですね。
 ……ノエル様のところの爺やさんにも話を通さなくては。
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