Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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晩餐会

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 とうとうフールフーガの陛下の帰国が2日後になった日、城で晩餐会が開かれた。舞踏会じゃないのかって?うん、晩餐会。理由はサミュエルの人見知りの為。もちろん表立っては言って無いよ?一応、表向きはうちの国のお料理とフールフーガのお料理両方を皆に味わってもらう。そして双方の国の料理を広めよう。そうすれば今までよりもっと経済が回るよね?っていう感じの説明だった。


 夕方から大広間とダンスホール、談話室、中庭を解放して開かれた晩餐会は先ず父様と陛下の入場から始まり2人のお話のあと剣舞と舞の余興から晩餐へと移って行った。今日の服装はもちろん皆、正装だ。だけどいつもの正装と違うのは国同士仲良しアピールをするために僕とサミュエルはお揃いの服を着ている。どちらもΩだし、ゆったりした雰囲気が似てるらしくお揃いにしてどちらかが似合わなくて浮くという最悪の事態は免れたのは本当に良かったと思う。
 驚いたのは父様と陛下が武器を交換して携えていた事だ。もちろん威厳を示すためというのが主な理由のそれは愛用のではなく儀式用の物になってるけど愛用のを模して見た目を華やかにしただけなので父様は勿論、普段から武器を携帯する人は普通武器の交換なんかしない。それをしているのだから言外に『うちとフールフーガは信頼しあってますよ』と伝えてるのがよくわかる。

 ……にしても、父様の武器は大剣だから派手だと思っていたけどフールフーガの陛下は槍だったのでやっぱり派手だな。っていうか海賊として(本当は海賊じゃなくて海賊のような)船に乗っていた人の武器が槍ってどうなのよ?絶対不利でしょ邪魔でしかないでしょ。

 「ああ、いえいえ。兄様の得手は双剣なんですけど守りの剣なので地味だと言ってましたよ。ですから式典の時はあの槍なんです。」

 なるほど。それにしても2人ともやけに派手……いやいや、華やかな装いだ。

 「ええ。とくに兄様は。たぶんそちらの陛下が体が大きくお顔も威厳が溢れているのでそれに見劣りしないようあんなマントになってるかと。」

 サミュエルの言い方はとても優しい言い方だ。僕が率直に言ってしまえば、父様は顔も恐いし筋肉ダルマ。フールフーガの陛下は細マッチョで若くて鼻筋の通ったハンサムさんが白テンの毛皮のマントと宝石ジャラジャラの大剣で着飾った孔雀。…というところだ。

 一方、僕達はサミュエルはラベンダー色、僕はミント色と色違いながらオフホワイトのツーピースドレス仕様のスーツでとても清涼感ある装いである。
 そしてこんなお洋服はとても気を使う。とくにトマトスープとか。
 案の定、カチャンと小さな音と一緒に「あっ…」と声がした。はい、サミュエル君やりました。胸元に小さな点が3つ。

 すると爺がサッと来て胸元のタイを新しいものに素早く変えた。え?と思って見ると爺は他の人に見えないように自分の上着の内側を僕に見せた。
 そこにはいくつものポケットと僕とサミュエルのタイ、付け襟、付け袖の変えが……。
 ……さすが爺だ。
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