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招待状
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結局、招待状にはαさん達の名前も追加になった。でもαさん達はあくまでも付き添いに徹して下さいと書いてある。そしてこのパーティーの目的にはΩ側の社交界進出のための布石という感じを臭わせてあるので主役達はΩですと書いておいた。
……どこまであの『番love 番溺愛 番過保護』達が自粛するかは知らんけど。イヤ、断言しよう。終わり近くはαの社交場っぽくなるだろうね。
「ねぇノエル?このパーティーにローランド様も喚んだほうが良い?」
あ、うっかりだった。うーん、イヤ今回は見送ろう?αさん達の為に。まだ発表もされてないから喚べば反対に騒ぎになるから。サミュエルの横はカドラさんで良いよ。……そして僕の隣は……今回居ない。
そうなんだよ。今回アーノルドは来れないんだよね。仕方ない…アーノルドがいるとαの社交場に成りやすくなるので防ぐ為に喚べないんだ。
「え?でもノエルはエスコートされて入場した方が良くない?」
僕が?マークを頭の上に浮かべていると子供らの将来のためには『社交界でエスコートされる姿』の見本として必要ではないかと言われた。ふん、そう言われればそうかも。なら事情をアーノルドには説明してエスコート役に徹してもらうか。
「ええ、それが良いでしょうね。社交界に出る前に本物の王族に対する礼儀と挨拶、エスコートされる正しい姿形が見れるのは貴重かと。」
……え?あれ?僕のハードル上がってない?ただのΩ同士のお茶会のはずがなんだか社交界に出る前の予行演習になってない?
僕の焦りは結局そのままにどんどんと会場や飾り付け、ドレスコード等が決まった。
今回ドレスコードは略式ではなくちゃんと正装になった理由は隣国の王族、僕という王族2人揃う場所でこんな良い練習場所は無いよねというトータのご意見からだ。考えてみれば一番子供達と近い立場にいたトータからの意見は大事にするべきだものね。
後日トータから言われたのは「僕が最初にローランド様のエスコート受けた日は王妃様が身内のみでと言われたお茶会だったんだけど、どうじぶんが動いたら良いのかわからなくて泣いたもん。」という頭を抱える過去だった。
いや、トータが泣いた事じゃなくてローランドがエスコートされる側は身を任せれば良いって言って練習させなかった事だよ。
だから今回、子供達には練習もさせるし見本もするよ!……忙しいのは倍になったけど。
「皆さん、自分の番さん宛に招待状を書きましょう!お手本は5パターン用意しました。カードは10種類ありますので好きなカードを選んでお手本を見て書いて下さい。組み合わせたり自分の言葉を書き添えたりして書いてみましょう。不安な人は確認もしますので見せてくださいね。」
忙しさ軽減……違った…何事も経験、と招待状は子供達に書いてもらう事にしたものの、僕は赤面でのたうち回る事になる。
だって皆、『これで良いですか?』と持ってきたカードを見せてもらうと初々しい愛の告白がつらつらと書かれていたからだ。
……どこまであの『番love 番溺愛 番過保護』達が自粛するかは知らんけど。イヤ、断言しよう。終わり近くはαの社交場っぽくなるだろうね。
「ねぇノエル?このパーティーにローランド様も喚んだほうが良い?」
あ、うっかりだった。うーん、イヤ今回は見送ろう?αさん達の為に。まだ発表もされてないから喚べば反対に騒ぎになるから。サミュエルの横はカドラさんで良いよ。……そして僕の隣は……今回居ない。
そうなんだよ。今回アーノルドは来れないんだよね。仕方ない…アーノルドがいるとαの社交場に成りやすくなるので防ぐ為に喚べないんだ。
「え?でもノエルはエスコートされて入場した方が良くない?」
僕が?マークを頭の上に浮かべていると子供らの将来のためには『社交界でエスコートされる姿』の見本として必要ではないかと言われた。ふん、そう言われればそうかも。なら事情をアーノルドには説明してエスコート役に徹してもらうか。
「ええ、それが良いでしょうね。社交界に出る前に本物の王族に対する礼儀と挨拶、エスコートされる正しい姿形が見れるのは貴重かと。」
……え?あれ?僕のハードル上がってない?ただのΩ同士のお茶会のはずがなんだか社交界に出る前の予行演習になってない?
僕の焦りは結局そのままにどんどんと会場や飾り付け、ドレスコード等が決まった。
今回ドレスコードは略式ではなくちゃんと正装になった理由は隣国の王族、僕という王族2人揃う場所でこんな良い練習場所は無いよねというトータのご意見からだ。考えてみれば一番子供達と近い立場にいたトータからの意見は大事にするべきだものね。
後日トータから言われたのは「僕が最初にローランド様のエスコート受けた日は王妃様が身内のみでと言われたお茶会だったんだけど、どうじぶんが動いたら良いのかわからなくて泣いたもん。」という頭を抱える過去だった。
いや、トータが泣いた事じゃなくてローランドがエスコートされる側は身を任せれば良いって言って練習させなかった事だよ。
だから今回、子供達には練習もさせるし見本もするよ!……忙しいのは倍になったけど。
「皆さん、自分の番さん宛に招待状を書きましょう!お手本は5パターン用意しました。カードは10種類ありますので好きなカードを選んでお手本を見て書いて下さい。組み合わせたり自分の言葉を書き添えたりして書いてみましょう。不安な人は確認もしますので見せてくださいね。」
忙しさ軽減……違った…何事も経験、と招待状は子供達に書いてもらう事にしたものの、僕は赤面でのたうち回る事になる。
だって皆、『これで良いですか?』と持ってきたカードを見せてもらうと初々しい愛の告白がつらつらと書かれていたからだ。
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