雨の小径

白石華

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雨が上がって

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ナツミの部屋。勉強の時間―。

「先生。」

「何ー?ナツミちゃん。」

ナツミの部屋、家庭教師の時間―

「先生。」

「何ー?ナツミちゃん。」

アマミヤと雨の小径を歩いた夜、ナツミが家庭教師と会話をしていた。

「今日、下校途中でアマミヤとキスできた。」

「そうなんだっ、おめでとう。」

「うん。だからもう先生とはキスしない。アマミヤとする。」

「アマミヤさんとはそこまで進められたの?」

「最初にキスの練習に誘ってみただけ。アマミヤ、そういうとこ、ウブだし。」

「悪い子ねー、ナツミちゃんは。」

「先生に言われたくない。あたしにいきなりキスしたじゃん。彼女、泣かせるようなことしちゃ嫌われるよ。」

「多分、平気。」

「相手は平気じゃないと思う。」

「ユッコちゃんって多分、ナツミちゃんが好きなアマミヤさんと同じ性格だよ。」

「あー。お節介だし、面倒見たがるし、責任感がやたら強くて真面目なんだ。
 先生みたいな人は放っておかないか。」

「うんっ。私、ユッコちゃんのこと大好きなの。」

「先生にはアマミヤ、会わせないからね。」

「はいはい。」

家庭教師の先生は一見、優しそうな外見と振る舞いの女子大生だったが、気に入った女性とある程度、親しくなるとキスをしたくなるという相手だった。
ナツミは会ったことがない彼女に同情すら覚えてしまう。
そして性格がアマミヤそっくりと聞いてアマミヤを守らねばと思ったのだった。
ナツミはナツミでイマイチ本人に伝わっていないがアマミヤを自分なりに大事にしたいのである。
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