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1章 忘却して、目覚めて、そこは
1話 目覚め
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ゆっくりと死に瀕している事が分かった。
ダンジョンという神の加護に守られたぬるま湯で戦ってきた俺には届かなかったのだ。
「くそ……」
他の仲間は逃げ切れたのだろうか。皆を守るためにぎりぎりまで敵を引きつけ、隙を見て帰還する。そんな物語に出て来る英雄のような行動を取ろうと思ったのは、やはり驕りでしかない。
どこか慢心していたのだ。自分の強さに。そして常識を疑わなかった。
だから俺は死ぬ。だけど俺が戻らない事にみんなが気付いてしまえば、またここに来る事になるだろう。そして俺と同じように死んでしまう。それは避けなければいけない。
俺が入手した情報を知らせる事が出来れば最悪の状況は回避出来る。しかし死に行く俺に何が出来るというのか?
……いや、死ぬからこそ出来る事がある。確率なんて一パーセント以下の、有って無いような微々たるもの。だけどそこに可能性があるなら、俺はそれを選択しないわけにはいかない。
たとえ俺の全てが無駄になったとしても、俺は成さねばならない。――――だって俺は、英雄なのだから。
1
安眠を妨害する喧噪に、ゆっくりと目を開く。昨日は確かに自室のベッドで就寝したはずなのだが、下は硬い床だった。
「あー……あ?」
とてつもなく高い天井、大理石なのかひんやりとした硬い床。何十何百という数の人間が騒ぎ、歩き、爆音のような騒がしさが生まれている。
まず、自分の名前を反芻する。七瀬 颯太。ぴっちぴちの高校一年生。昨日どころか一昨日も変わった事はなく、普通に眠くなって寝ただけ。今までも、そしてこれからも特にこれといって劇的な何かが起こるわけでもなく、無難な人生を歩む予定。
退屈な人生、退屈な自分。変わらない日常を謳歌していた……はずなのだが、気が付いたらコスプレ会場で寝ていた。
……あれはエルフのコスプレか。他にも色々な人間が居るけど、特に該当するアニメやら漫画は無い。もちろん俺がプレイしてきた数々のゲーム衣装に掠りもしない。
取り敢えずドッキリか何かを疑ってみるも、誰も声をかけてこない。こちらを注視する素振りも見せない。反応を窺っているのか……もしそうだとしたら、何てつまらない人間なのだろうと思う。しかし変に冷静な自分の正確は嫌いじゃない。変えるつもりもないし、変えられるとも思わない。
取り敢えずは現状把握だろう、と俺は近くで談笑していたおっさん二人に声をかける。身長は俺の腰ほどしかなく、筋肉隆々だ。渾身のドワーフのコスプレと言ったところで、やたら太い腕の筋肉は特殊メイクだろうか。どちらにせよ凄い気合いの入れようだ。
「あのーすみません。つかぬ事をお伺いしますが、ここはどこでしょう?」
いきなり話しかけられた二人は会話を止め、どこか胡散臭そうにこちらを見る。
無理も無い。この会場に何も知らないまま来るなんて言うのはおかしな話だ。きっと入場料やら何やらが取られるだろうし、普通に考えて何も知らない迷子が入ってこれるような場所じゃない。もしも一人でも、俺のようにまともな格好をしていれば、一般人も気軽に入れるイベントだと判断出来るが、ぱっと辺りを見回してみた限り、コスプレをしていない人間なんて一人も居なかった。
「どこって……帰還場所だけど……なあ?」
「ああ。それ以外に何て言うんだ? 安全地帯とかか?」
質問を質問で返される。よく分からないが凝った世界観であるらしく、埒があかない。仕方が無いので俺は口を開いた。
「いや、その……自分、目が覚めたらここに居たので、何と言うか、現状がよく分かっていないといいますか……」
言葉を濁す。自分でも何を言っているのか分からないが、本当に目が覚めたらここに居たのだからそうとしか言いようがない。
目の前の二人を見ると、ぽかんとした表情を浮かべている。
くそ、何だこの流れは。やっぱりドッキリか何かか?
恥ずかしさやら焦燥やらで少し苛立つ。変に恥を掻くくらいならネットで検索をかけた方が早いと自分のスマホを取り出そうとし――――絶句した。
「え、マント? は、ちょ、何これ。刀ってどういう事だ!?」
腰にはポーチと短刀が差してあり、伸縮するやたらと着心地の良い黒のズボン。反対側には刀が一本差してある。黒く薄いインナーの上には白銀の胸当てが付いており、それを隠すようにマントが覆っていた。手はフィンガーレスのグローブが装着されており、どこからどう見てもコスプレである。
これでは目の前の二人が困惑するのにも納得だ。どう見てもイベントをエンジョイするコスプレイヤーにしか見えない。
違うんだ、コスプレしてるつもりは無くて、俺がここに居るのは手違いなんだ。
そう言った意味を込めて二人を見やると、ドワーフのコスプレをしたおっさん二人は互いに見合い、一瞬の間を置いて爆笑した。
「ガハハハ! お前もしかして忘却したのか!?」
「ぶふぉ! 一体何年振りだ!? 担当の職員は誰だよっ。帰還魔法の事、教えられなかったのか?」
俺の背をばしばし叩きながら、二人はひたすら笑い続ける。
周囲の人間は何事だ? と言わんばかりに視線を向ける。
よく分からないが、居場所の無い俺はただただ縮こまるしか無かった。
「あー、笑った笑った」
「こんな事ってあるんだな、やっぱり。……付いてこい坊主。職員の所まで案内してやる」
「え、あ、はい。ありがとうございます……?」
現状を把握出来てはいないが、どうやらどこかに案内してくれるらしく疑問符を付けながらも言葉を返す。道中聞こえてくるロストという単語は、このイベントの元ネタとなる作品の設定なのだろうか。俺はアニメや漫画に詳しいわけではないが、少なくとも一般人よりかはオタク寄りであるため、有名所は抑えていたのだが……覚えが全くない。
この体育館をファンタジー風にアレンジした馬鹿みたいに広い空間に存在する人々を見るに、かなり人気のアニメか何かが原作のはずだ。じゃないと何千人、下手すると何万人もの人間がコスプレをするイベントが生まれるわけが無い。
それともオリジナルで、ジャンルをファンタジーとすれば条件は問わない……そんな特殊なイベントなのだろうか。コスプレ界隈に詳しくない俺に判断は出来なかった。
「ちょっとここで待ってろ」
「あ、はい」
先ほどの空間を出てすぐの場所に、市役所のような受付があった。しかし数が半端無く、一番向こう側が見えない。受付の人間だけで百人以上居るだろう。そしてその受付で列を作る人間の数は、ぱっと見では見当も付かない。
そんな圧倒的物量の前に気圧されている俺の正面を、骸骨と蜥蜴の二人組が通った。
蜥蜴はちろちろと先の割れた舌を出しながら何かを呟き、それに反応しては骸骨がカカカ、と笑った。
「……ん?」
何だここは、と思わず骸骨をガン見していると、その視線に気付いた骸骨が再びカカカ、と笑いながら頭を一回転させた。そして目を見開く俺を見て、カカカと音を発しながら去って行った。
「な、な、な」
喉を震わせる。叫んではまずいとどこか冷静な自分が口を塞ぎ、心の中で大声をあげた。
何なんだここはー!!
夢か、夢なのか。自分の頬を抓ってみるも痛みはある。夢じゃない。
はっ!? 典型的な対応だ!
きっと己を騙している人間たちは、今の反応を見て笑っているのだろう。そう思って辺りを見回すが、やはりカメラは見当たらないし誰もドッキリ成功の看板を持ってこない。
「どうした、坊主。妖精に化かされたような顔をして」
「あ、いえ……何でもないです」
用事が済んだらしいおっさん二人が、何やらエルフのコスプレをした美少女を連れて戻って来た。
「――――っ」
正直、呼吸の仕方を忘れた。喉が詰まる。
肩上で切り揃えられた金髪の上に、そっとベレー帽が佇んで居る。意思の強さを感じる瞳はこちらを映しており、その中で狼狽える俺が見えた。
骸骨と蜥蜴を見た時以上に現実感が無い。きっと二次元から美少女が出て来たら、こんな姿をしているんだろう。そう思う程度には整った容姿の持ち主だった。
ゆっくりと死に瀕している事が分かった。
ダンジョンという神の加護に守られたぬるま湯で戦ってきた俺には届かなかったのだ。
「くそ……」
他の仲間は逃げ切れたのだろうか。皆を守るためにぎりぎりまで敵を引きつけ、隙を見て帰還する。そんな物語に出て来る英雄のような行動を取ろうと思ったのは、やはり驕りでしかない。
どこか慢心していたのだ。自分の強さに。そして常識を疑わなかった。
だから俺は死ぬ。だけど俺が戻らない事にみんなが気付いてしまえば、またここに来る事になるだろう。そして俺と同じように死んでしまう。それは避けなければいけない。
俺が入手した情報を知らせる事が出来れば最悪の状況は回避出来る。しかし死に行く俺に何が出来るというのか?
……いや、死ぬからこそ出来る事がある。確率なんて一パーセント以下の、有って無いような微々たるもの。だけどそこに可能性があるなら、俺はそれを選択しないわけにはいかない。
たとえ俺の全てが無駄になったとしても、俺は成さねばならない。――――だって俺は、英雄なのだから。
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安眠を妨害する喧噪に、ゆっくりと目を開く。昨日は確かに自室のベッドで就寝したはずなのだが、下は硬い床だった。
「あー……あ?」
とてつもなく高い天井、大理石なのかひんやりとした硬い床。何十何百という数の人間が騒ぎ、歩き、爆音のような騒がしさが生まれている。
まず、自分の名前を反芻する。七瀬 颯太。ぴっちぴちの高校一年生。昨日どころか一昨日も変わった事はなく、普通に眠くなって寝ただけ。今までも、そしてこれからも特にこれといって劇的な何かが起こるわけでもなく、無難な人生を歩む予定。
退屈な人生、退屈な自分。変わらない日常を謳歌していた……はずなのだが、気が付いたらコスプレ会場で寝ていた。
……あれはエルフのコスプレか。他にも色々な人間が居るけど、特に該当するアニメやら漫画は無い。もちろん俺がプレイしてきた数々のゲーム衣装に掠りもしない。
取り敢えずドッキリか何かを疑ってみるも、誰も声をかけてこない。こちらを注視する素振りも見せない。反応を窺っているのか……もしそうだとしたら、何てつまらない人間なのだろうと思う。しかし変に冷静な自分の正確は嫌いじゃない。変えるつもりもないし、変えられるとも思わない。
取り敢えずは現状把握だろう、と俺は近くで談笑していたおっさん二人に声をかける。身長は俺の腰ほどしかなく、筋肉隆々だ。渾身のドワーフのコスプレと言ったところで、やたら太い腕の筋肉は特殊メイクだろうか。どちらにせよ凄い気合いの入れようだ。
「あのーすみません。つかぬ事をお伺いしますが、ここはどこでしょう?」
いきなり話しかけられた二人は会話を止め、どこか胡散臭そうにこちらを見る。
無理も無い。この会場に何も知らないまま来るなんて言うのはおかしな話だ。きっと入場料やら何やらが取られるだろうし、普通に考えて何も知らない迷子が入ってこれるような場所じゃない。もしも一人でも、俺のようにまともな格好をしていれば、一般人も気軽に入れるイベントだと判断出来るが、ぱっと辺りを見回してみた限り、コスプレをしていない人間なんて一人も居なかった。
「どこって……帰還場所だけど……なあ?」
「ああ。それ以外に何て言うんだ? 安全地帯とかか?」
質問を質問で返される。よく分からないが凝った世界観であるらしく、埒があかない。仕方が無いので俺は口を開いた。
「いや、その……自分、目が覚めたらここに居たので、何と言うか、現状がよく分かっていないといいますか……」
言葉を濁す。自分でも何を言っているのか分からないが、本当に目が覚めたらここに居たのだからそうとしか言いようがない。
目の前の二人を見ると、ぽかんとした表情を浮かべている。
くそ、何だこの流れは。やっぱりドッキリか何かか?
恥ずかしさやら焦燥やらで少し苛立つ。変に恥を掻くくらいならネットで検索をかけた方が早いと自分のスマホを取り出そうとし――――絶句した。
「え、マント? は、ちょ、何これ。刀ってどういう事だ!?」
腰にはポーチと短刀が差してあり、伸縮するやたらと着心地の良い黒のズボン。反対側には刀が一本差してある。黒く薄いインナーの上には白銀の胸当てが付いており、それを隠すようにマントが覆っていた。手はフィンガーレスのグローブが装着されており、どこからどう見てもコスプレである。
これでは目の前の二人が困惑するのにも納得だ。どう見てもイベントをエンジョイするコスプレイヤーにしか見えない。
違うんだ、コスプレしてるつもりは無くて、俺がここに居るのは手違いなんだ。
そう言った意味を込めて二人を見やると、ドワーフのコスプレをしたおっさん二人は互いに見合い、一瞬の間を置いて爆笑した。
「ガハハハ! お前もしかして忘却したのか!?」
「ぶふぉ! 一体何年振りだ!? 担当の職員は誰だよっ。帰還魔法の事、教えられなかったのか?」
俺の背をばしばし叩きながら、二人はひたすら笑い続ける。
周囲の人間は何事だ? と言わんばかりに視線を向ける。
よく分からないが、居場所の無い俺はただただ縮こまるしか無かった。
「あー、笑った笑った」
「こんな事ってあるんだな、やっぱり。……付いてこい坊主。職員の所まで案内してやる」
「え、あ、はい。ありがとうございます……?」
現状を把握出来てはいないが、どうやらどこかに案内してくれるらしく疑問符を付けながらも言葉を返す。道中聞こえてくるロストという単語は、このイベントの元ネタとなる作品の設定なのだろうか。俺はアニメや漫画に詳しいわけではないが、少なくとも一般人よりかはオタク寄りであるため、有名所は抑えていたのだが……覚えが全くない。
この体育館をファンタジー風にアレンジした馬鹿みたいに広い空間に存在する人々を見るに、かなり人気のアニメか何かが原作のはずだ。じゃないと何千人、下手すると何万人もの人間がコスプレをするイベントが生まれるわけが無い。
それともオリジナルで、ジャンルをファンタジーとすれば条件は問わない……そんな特殊なイベントなのだろうか。コスプレ界隈に詳しくない俺に判断は出来なかった。
「ちょっとここで待ってろ」
「あ、はい」
先ほどの空間を出てすぐの場所に、市役所のような受付があった。しかし数が半端無く、一番向こう側が見えない。受付の人間だけで百人以上居るだろう。そしてその受付で列を作る人間の数は、ぱっと見では見当も付かない。
そんな圧倒的物量の前に気圧されている俺の正面を、骸骨と蜥蜴の二人組が通った。
蜥蜴はちろちろと先の割れた舌を出しながら何かを呟き、それに反応しては骸骨がカカカ、と笑った。
「……ん?」
何だここは、と思わず骸骨をガン見していると、その視線に気付いた骸骨が再びカカカ、と笑いながら頭を一回転させた。そして目を見開く俺を見て、カカカと音を発しながら去って行った。
「な、な、な」
喉を震わせる。叫んではまずいとどこか冷静な自分が口を塞ぎ、心の中で大声をあげた。
何なんだここはー!!
夢か、夢なのか。自分の頬を抓ってみるも痛みはある。夢じゃない。
はっ!? 典型的な対応だ!
きっと己を騙している人間たちは、今の反応を見て笑っているのだろう。そう思って辺りを見回すが、やはりカメラは見当たらないし誰もドッキリ成功の看板を持ってこない。
「どうした、坊主。妖精に化かされたような顔をして」
「あ、いえ……何でもないです」
用事が済んだらしいおっさん二人が、何やらエルフのコスプレをした美少女を連れて戻って来た。
「――――っ」
正直、呼吸の仕方を忘れた。喉が詰まる。
肩上で切り揃えられた金髪の上に、そっとベレー帽が佇んで居る。意思の強さを感じる瞳はこちらを映しており、その中で狼狽える俺が見えた。
骸骨と蜥蜴を見た時以上に現実感が無い。きっと二次元から美少女が出て来たら、こんな姿をしているんだろう。そう思う程度には整った容姿の持ち主だった。
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