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39話 二人の嫉妬
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その後も、由奈はしれっと蓮に話しかけながらどんどん二人きりの時間を増やして行った。
もちろん、これも蓮と由奈が昔から仲がいいからできることであり、実際に陽太は莉愛にあまり話題を振っていなかった。
……いや、振っていなかったと言うよりは、振れなかったと言った方が正しいだろう。
なにせ、莉愛の目は―――徐々にハイライトを失って行ったから。
『や、ヤバい……!!七瀬さん、こんな顔もするのかよ!!』
陽太が距離を開けてぶるぶる震えている中、由奈もまた背筋がぞわっとする感覚に陥っていた。
『お、思ってた以上にヤバいかも……なに、これ!?これって付き合ってた頃の反応じゃん!!』
唯一、蓮だけ莉愛の反応を見てもあまり動揺しないだけで。
結局、主な目的だった勉強は2時間くらいでとどまって、後はただのおしゃべり会と化してしまった勉強会は。
夕方に差し掛かった頃からようやく、幕を下ろした。
「はいっ、じゃ明後日学校でね~~バイバイ~」
外が暗くなり始めている中、由奈は玄関で片手を振る。
蓮は苦笑しながら、同じく手を振ってあげた。
「ああ、気を付けて帰ろよ、白水?陽太もな」
「おう、ありがとう。七瀬さんも、今日はありがとうね」
「うん、気を付けて帰ってね、山本君」
それから、莉愛は笑顔のまま由奈に目を向ける。
「そして、由奈」
「は、はいっ!なんでしょうか……」
「あとでLineするね?」
「ひいっ……!?」
「絶対に出てね?絶対だよ?もし返事が遅れてたら……ふふふっ」
「わ、分かった!!分かったってば!!」
「ふぅ……由奈も気を付けてね。バイバイ」
莉愛は仕方ないと言わんばかりにため息をついて、陽太と由奈に別れの挨拶をした。
そして、やけに震えていた由奈と陽太が家を出た後、彼女はジトっと目を細めて蓮を見上げる。
「……どうした?」
「楽しかった?」
「うん?ああ、まあ楽しかったな。途中からはほとんど勉強してないけどな~」
「へぇ、そっか~~楽しかったんだぁ~~」
「……うわっ」
蓮は経験で察した。こんな風にわざとらしい口調をするときの莉愛は、大抵怒っている。
困ったな、どうすればいい……?そう思っていた時、莉愛が急にぐっと体を寄せてくる。
「なっ……!?ち、近い!莉愛!」
「なに?由奈ともこれくらいの距離でいたじゃない。別になにもおかしくないでしょ?」
「おかしいんですが!?ていうか、白水には勉強教えるために仕方なく近くなっただけだろ!?」
「へぇ、そっか~~蓮は私と近くなるのより、由奈と近くなった方がいいんだ~~」
「なんで昔の重い女に戻ってんだ……!しっかりしろ、莉愛!」
「ふん」
莉愛はあからさまに頬を膨らませて、ぷいっとそっぽを向ける。
「……バカ」
「ああ~~もう完全に昔のままじゃんか……成長しないな~君も」
「っ……わ、悪いと思ってるけど!悪いのは私だって、分かってるけど!」
「ていうか、それを言うなら君も一緒だろ?」
え?
どういうことなの、それ。莉愛がついそんな質問を投げようした時、先に蓮が眉根をひそめてから言った。
「陽太との距離、だいぶ近かった気がするけど?」
「……………え?」
「いや、ちょっと必要以上に距離近くなってただろ……それに、君だって陽太と話しながら何度か笑ってたし」
「……………………………」
莉愛は、その言葉を聞いてついぽかんと口を開けてしまった。
正直に言うと、自分には全く自覚がないのだ。
もちろん、陽太に英語を教えるために距離が近くなったのは本当だし、積極的に話しかけてくれるおかげで何度か笑うこともあった。
でも、今の蓮は明らかにそれが気に食わない顔をしている。これじゃ、まるで……
「……なに、嫉妬?」
「は、はあ!?」
昔の……いや、今の自分と全く同じみたいじゃないか。
莉愛がぽつりとつぶやいたら、蓮は急速に顔を赤らめてから言った。
「いや、どうしてこれが嫉妬になるんだよ!俺は!ただ、君も私と似たようなもんだって……!」
「ウソ、あきらかに嫉妬じゃん、こんなの!ふふっ、なに~?少しは私の気持ちが分かるようになった?」
「たった1時間返信ないからってしつこく電話かけてくる女の気持ちなんてわかるか!」
「い、言った!言ったね、あなた!?大体ね、付き合ってるのに1時間も連絡無視してた、あの時のあなたが悪いに決まってるじゃない!」
「俺には俺の人生があるんだよ!大体さ、昔といい今といい、なんでそんなに執着するんだ!よもや白水にまで嫉妬して……!!」
「安心できないんだもん!!」
そこで、莉愛は両目をぐっとつぶって蓮の言葉を遮るように、叫んだ。
蓮はびくっと体を跳ねさせて、莉愛をジッと見つめる。
「あなた、変にスペックだけは高いから安心できないんだもん……!!重すぎるって分かってるけど!昔は私が悪かったって分かってるけど!でも、嫌だもん……」
「……莉愛」
「由奈にまで嫉妬するのはさすがにダメだって分かってる!由奈がそんなことするはずがないってことも!でも、でも……あなたが他の女の子と一緒にいるの見てると、モヤモヤして」
「………………」
「……私だって、あなたに執着したくない。昔みたいに、あなたのこと苦しめたくない。でも……でも」
そこで、莉愛は徐々に涙を浮かばせ始める。
蓮はそれを見たとたんにハッと息を呑んで、莉愛の手首を掴もうとした。
しかし、その前に莉愛は素早く背中を向けた。
「……ごめん。今日はちょっと休ませて」
「っ!?」
そのまま、莉愛は階段を駆け上がってパン、と部屋のドアを閉じた。
玄関の前で取り残された蓮は、呆然と立ちすくんだまま階段を見つめるだけだった。
……友達の関係を守るためなら。
ここで、何もしないで自分も自分の部屋に入った方がいい。その方が絶対にいいと、蓮は思う。
でも、莉愛の涙と最後に放った弱弱しい言葉を思い出すと、選択肢がなくなる。
「……困ったヤツめ」
昔もこうだった。ふさぎ込んでいる莉愛に構って、慰めて、最後は仲直りしてまた笑いあっていた。
でも、それは恋人だった頃のルーチン。今になってそれが利くかどうかは、分からない。
でも、やらなきゃ。
「成長しないな、俺も」
……30分くらい間を取った方がいいか。あいつも頭が冷える時間が必要だろうし。
そう思って、蓮は一旦リビングに戻った。
もちろん、これも蓮と由奈が昔から仲がいいからできることであり、実際に陽太は莉愛にあまり話題を振っていなかった。
……いや、振っていなかったと言うよりは、振れなかったと言った方が正しいだろう。
なにせ、莉愛の目は―――徐々にハイライトを失って行ったから。
『や、ヤバい……!!七瀬さん、こんな顔もするのかよ!!』
陽太が距離を開けてぶるぶる震えている中、由奈もまた背筋がぞわっとする感覚に陥っていた。
『お、思ってた以上にヤバいかも……なに、これ!?これって付き合ってた頃の反応じゃん!!』
唯一、蓮だけ莉愛の反応を見てもあまり動揺しないだけで。
結局、主な目的だった勉強は2時間くらいでとどまって、後はただのおしゃべり会と化してしまった勉強会は。
夕方に差し掛かった頃からようやく、幕を下ろした。
「はいっ、じゃ明後日学校でね~~バイバイ~」
外が暗くなり始めている中、由奈は玄関で片手を振る。
蓮は苦笑しながら、同じく手を振ってあげた。
「ああ、気を付けて帰ろよ、白水?陽太もな」
「おう、ありがとう。七瀬さんも、今日はありがとうね」
「うん、気を付けて帰ってね、山本君」
それから、莉愛は笑顔のまま由奈に目を向ける。
「そして、由奈」
「は、はいっ!なんでしょうか……」
「あとでLineするね?」
「ひいっ……!?」
「絶対に出てね?絶対だよ?もし返事が遅れてたら……ふふふっ」
「わ、分かった!!分かったってば!!」
「ふぅ……由奈も気を付けてね。バイバイ」
莉愛は仕方ないと言わんばかりにため息をついて、陽太と由奈に別れの挨拶をした。
そして、やけに震えていた由奈と陽太が家を出た後、彼女はジトっと目を細めて蓮を見上げる。
「……どうした?」
「楽しかった?」
「うん?ああ、まあ楽しかったな。途中からはほとんど勉強してないけどな~」
「へぇ、そっか~~楽しかったんだぁ~~」
「……うわっ」
蓮は経験で察した。こんな風にわざとらしい口調をするときの莉愛は、大抵怒っている。
困ったな、どうすればいい……?そう思っていた時、莉愛が急にぐっと体を寄せてくる。
「なっ……!?ち、近い!莉愛!」
「なに?由奈ともこれくらいの距離でいたじゃない。別になにもおかしくないでしょ?」
「おかしいんですが!?ていうか、白水には勉強教えるために仕方なく近くなっただけだろ!?」
「へぇ、そっか~~蓮は私と近くなるのより、由奈と近くなった方がいいんだ~~」
「なんで昔の重い女に戻ってんだ……!しっかりしろ、莉愛!」
「ふん」
莉愛はあからさまに頬を膨らませて、ぷいっとそっぽを向ける。
「……バカ」
「ああ~~もう完全に昔のままじゃんか……成長しないな~君も」
「っ……わ、悪いと思ってるけど!悪いのは私だって、分かってるけど!」
「ていうか、それを言うなら君も一緒だろ?」
え?
どういうことなの、それ。莉愛がついそんな質問を投げようした時、先に蓮が眉根をひそめてから言った。
「陽太との距離、だいぶ近かった気がするけど?」
「……………え?」
「いや、ちょっと必要以上に距離近くなってただろ……それに、君だって陽太と話しながら何度か笑ってたし」
「……………………………」
莉愛は、その言葉を聞いてついぽかんと口を開けてしまった。
正直に言うと、自分には全く自覚がないのだ。
もちろん、陽太に英語を教えるために距離が近くなったのは本当だし、積極的に話しかけてくれるおかげで何度か笑うこともあった。
でも、今の蓮は明らかにそれが気に食わない顔をしている。これじゃ、まるで……
「……なに、嫉妬?」
「は、はあ!?」
昔の……いや、今の自分と全く同じみたいじゃないか。
莉愛がぽつりとつぶやいたら、蓮は急速に顔を赤らめてから言った。
「いや、どうしてこれが嫉妬になるんだよ!俺は!ただ、君も私と似たようなもんだって……!」
「ウソ、あきらかに嫉妬じゃん、こんなの!ふふっ、なに~?少しは私の気持ちが分かるようになった?」
「たった1時間返信ないからってしつこく電話かけてくる女の気持ちなんてわかるか!」
「い、言った!言ったね、あなた!?大体ね、付き合ってるのに1時間も連絡無視してた、あの時のあなたが悪いに決まってるじゃない!」
「俺には俺の人生があるんだよ!大体さ、昔といい今といい、なんでそんなに執着するんだ!よもや白水にまで嫉妬して……!!」
「安心できないんだもん!!」
そこで、莉愛は両目をぐっとつぶって蓮の言葉を遮るように、叫んだ。
蓮はびくっと体を跳ねさせて、莉愛をジッと見つめる。
「あなた、変にスペックだけは高いから安心できないんだもん……!!重すぎるって分かってるけど!昔は私が悪かったって分かってるけど!でも、嫌だもん……」
「……莉愛」
「由奈にまで嫉妬するのはさすがにダメだって分かってる!由奈がそんなことするはずがないってことも!でも、でも……あなたが他の女の子と一緒にいるの見てると、モヤモヤして」
「………………」
「……私だって、あなたに執着したくない。昔みたいに、あなたのこと苦しめたくない。でも……でも」
そこで、莉愛は徐々に涙を浮かばせ始める。
蓮はそれを見たとたんにハッと息を呑んで、莉愛の手首を掴もうとした。
しかし、その前に莉愛は素早く背中を向けた。
「……ごめん。今日はちょっと休ませて」
「っ!?」
そのまま、莉愛は階段を駆け上がってパン、と部屋のドアを閉じた。
玄関の前で取り残された蓮は、呆然と立ちすくんだまま階段を見つめるだけだった。
……友達の関係を守るためなら。
ここで、何もしないで自分も自分の部屋に入った方がいい。その方が絶対にいいと、蓮は思う。
でも、莉愛の涙と最後に放った弱弱しい言葉を思い出すと、選択肢がなくなる。
「……困ったヤツめ」
昔もこうだった。ふさぎ込んでいる莉愛に構って、慰めて、最後は仲直りしてまた笑いあっていた。
でも、それは恋人だった頃のルーチン。今になってそれが利くかどうかは、分からない。
でも、やらなきゃ。
「成長しないな、俺も」
……30分くらい間を取った方がいいか。あいつも頭が冷える時間が必要だろうし。
そう思って、蓮は一旦リビングに戻った。
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