異端の巫子

小目出鯛太郎

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炭酸しゅわしゅわすぱーくる

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 クレオさんがすごく素敵な飲み物を作ってくれて俺はご機嫌だ。レモン水に蜂蜜を一匙、オレンジとキウイの切れ端を2、3切れレッドベリーがあればそれも1つかつ入れて、最後に炭酸水を二口ぶん注ぐ。そのまま半日くらい冷やしておくと、炭酸が程よく抜けて、俺が飲んでもお腹痛くならないし、嘔吐もしない、すーぱーすっきり爽快お腹も満足飲み物になるのだ。ぶらっぼー!
 うん最後につけた言葉は意味は分からないがなんか言うとすっきりするんだよね。

 炭酸いらなくない?と思ったんだけど、炭酸無しの果実水は変な事に飲みきれなかったんだよなぁ。

 その素敵な飲み物を横に置いてはりきって机に向かった。飛空艇の絵を描いてくれないかと、ファルカ様からお願いされていた。
 今空を飛んでる既存の物を意識しなくて良いから、好きな形、色の物を描いて良いと。
 鉛筆の他に耐水性の黒と茶色のインクと木箱に入った絵の具が用意されていた。
 模型でも良いと、硬い厚紙と鋏なんかも用意されていた。
 今日は工作三昧だね。





 天気が良くて、体調も良くて、炭酸しゅわしゅわ美味しくて、俺は開放的な気分になっていて、ここが王宮の一部だって言うことが頭からすっかり抜け落ちてたんだ…。

 星養宮に誰かが来るなんて思ってなかったんだ。

 だって、アルテア殿下とゼルドさんは、いつも決まった曜日の決まった時間にいらっしゃる事になっていて、まさか別の日の別の時間に、突然いらっしゃるとは思ってなかったんだ。そして運悪くその時、ファルカ様もクレオさんも不在で、星養宮の部屋には俺一人だったんだ。



 俺は鼻歌を歌いながら、飛空艇の下絵を描いていた。

 今空を飛んでいるあんなぶぶぶぶ豚みたいな音を出す叩き潰した芋みたいな不恰好な飛空艇ではなくて、海を渡る優雅な帆船みたいなのを。実際は風の抵抗があるだろうから、飛空艇に大きな帆をつけることは不可能なんだろうけど。

 それからもう一枚、一人で乗るような小型のを。
 俺の突飛な記憶ではこれは戦闘機で、座席の上は半球型に丸く水晶みたいに透明で周りがよく見えるようになっている。帆船とは全く異なる形だ。ハヤブサのように速く空を裂くように飛ぶ。

まぁ、実際にそんな速さで飛んだら目が回っちゃうんだろうなぁ。

 黒い機体に黄金の線を引いても良いし、銀でも渋いよな。ゼルドさんのコートについていた徽章の模様が羽に描かれてたら格好良いだろうなぁ…。楽しくて筆が進む。



 青空に真っ白な帆が輝くのは素敵だろうし、レベリオの獅子を配した真紅の旗が風にはためくのも素敵だろうなぁと思っていた。どうしよっかなー。旗はどっちの色で塗ろうかなー。
 ファルカ様ならきっと赤って言いそうだよな。

 ふんふんと鼻歌を歌いながら下絵を耐水インクでゆっくりなぞっていく。気をつけないと擦れちゃうかなー。ちょっと休もうかと、クレオさん特製のしゅわしゅわ飲み物に手を伸ばした時だった。


「良かった。エヌ、今日は気分が良さそうだね」


 俺をエヌって呼ぶのは、亡くなった先代とファルカ様だけだった。クレオさんはこの宮に入ってからエヌ様と俺を呼ぶようになった。え?あれ?ええええ?

「あ、あ、あ、あるてあさ…アルテア殿下ぁ!?ご、ご、ごきげん、ごきげんうるわしゅーぞんじ?ます?」
あぁあぁあぁあぁどうしよう!?
さんて言いかけちゃった!挨拶の仕方忘れちゃった!あぁあぁ立たなきゃ!?
 
 俺は慌てて立ち上がろうとした。

「エヌ、良いよ、楽にしてて。私に気を使う必要はないよ。これ、すごく良いね」


 アルテア殿下は微笑みながら俺の横に立って、俺が描きかけの帆船の絵に手をかけた。

「エヌはどこかで絵を習っていたの?まるで見てきたように上手に描けてる。こんな船に乗って空を飛べたら気持ち良いだろうね。帆は何色にするの?」

「え!ええと、あの、殿下がお嫌でなければ赤で塗ってもいいですか?」

 ここはこの色がいいなという殿下の指示を別の紙に書きとめる。どうしてこの船は船底の形が違うの?と聞かれて帆船の原理についてちょこちょこと話す。
 船のキール…竜骨…うーんうーん、この大事な部分を表す言葉が、この世界にはない。
 あの豚鳴き飛空艇は、魔導原理で動いているから、船底はつるんと平らだ。

 飛空艇の船底と、帆船の船底を鉛筆で描いて見る。ここがね、と下手な俺の説明を殿下は頷きながら聞いてくださる。

 キールは背骨で、船の外側の構造強度のためになくてはいけなくて、方向を制御するんだよ。帆が風を受けるとこんな感じで傾いてこっちに進むから、と俺は風と進む方向の矢印を書き込む。
昔の、キールのない船は脆くて、直進しづらく、すごく揺れたんだよと、俺は頭の中の記憶を一生懸命引き出した。



「…揺れか。エヌには謝っていなかったね。ここに来る時に飛空艇がひどく揺れて、具合を悪くさせてしまって本当にすまなかった。この船底の絵はもらってもいいかな?船が揺れないように参考にするから。他に描いた絵はある?」

 俺は首を横に振る。 
「私が頼んだらエヌは描いてくれる?」

「うん。…ってあ!はい!頑張って描きま…お描き…お描きしま、す?」

 アルテア殿下はほんの少し寂しそうな表情を浮かべた。
「私とエヌとゼルドしかいない時は、自由に話してよ。『星の降る荒野』で話してた時みたいに」

 俺は硬直する。
 そりゃぁ、普通に話せたら嬉しいし、楽だけど、そんなの絶対誰かに怒られちゃうよ。
 不敬だ!ってぶった斬られちゃうよ…。ただでさえどう話していいのか分からないのに。うわぁん、ファルカ様、早く帰ってきて!
「…誠意努力いたします?」

「もう、どうしてそこでそんな言い方になるかな」

 アルテア殿下は俺の手をぎゅっと握り、俺をひたと見つめた。殿下の瞳は、あの夜には気づけなかったけれど太陽のようだった。赤と黄金が混ざったような不思議な色だ。
 その瞳がっと俺を見る。ぎらぎらとも違う、爛々でもなく、なんだろう…。本当に太陽が燃えるみたいに輝く瞳だ。


「それと、もしもエヌの体調が良いようなら、私と一緒に魔導を学ばないか?」


 ふぁっ!?あんまり驚いてし吃逆しゃっくりが出そうになっちゃった。
 だって、俺魔導の才ないんだもんよ?

「あの、俺、魔導の才は無いって先代に言われてたし、勉強苦手だし。それに、あの魔導はファルカ様が勉強されてるから…」

「まぁファルカに魔導の素養はあるけど」

 アルテア殿下はそこで言葉を切った。そして腕を伸ばした。影のように控えていたゼルドさんがその手に紙挟みを渡された。分厚い、見慣れた紙挟み。
 俺が書きちぎった話や夢の断片がいっぱいに詰まってるやつ…。どうしてアルテア殿下が?


「これを書いた者でなければ、一緒にやる意味がないんだよ、エヌ」


 ちょっと待ってえーとそれは。でもファルカ様はそれを読んで、補完したり、色々勉強してて。アルテア殿下はすごいって話して聞かせてくださって、それは楽しそうに嬉しそうにされてて。


「私がレベリオに呼んだのはファルカではなくて、エヌ、君だよ。私が話したいと思ったのも君だ」

 俺も話せて嬉しいよ。えーと、でも俺が話せる内容はみんなファルカ様にお話してるしみんなで話せばもっと楽しいんじゃないかな?俺みたいな礼儀も学も生まれも悪いのがお二人の側にいたら良くないような…。どうしよう。なんて言えば良いんだろう?早く帰ってきてよファルカ様!クレオさん返事の仕方を教えてよ、困っちゃうよ困ってるよ俺、どうしよう?

 
 俺はなにも言えなくなって壊れた玩具おもちゃみたいにアルテア様とゼルドさんと部屋の入り口を見るしか出来なくなってしまった。

「ねぇ、エヌ。私は君を困らせたいわけじゃないんだ。君ともっと話したいだけなんだ。私の宮へ呼んでも君はいつも具合が悪くて休んでいたそうだし、ここへ来ても君は眠っていたし、荒野で別れてから私達はほとんど話をしていないんだよ?」


 え!?俺殿下に呼ばれてたの!?ファルカ様なんで言ってくれないんだろう。ちょっとぐらい具合が悪くたって這ってでも行ったのに。やっぱりあれかな…。もし御前でゲロ吐いちゃったら不敬どころではないから心配で言わなかったのかなぁ…。

「すみません…。俺馬車でも具合悪くなっちゃって行けなかった事もあって、本当にえーと、あの申し訳もございません…」
 
 本当に、何のためにレベリオに来たんだろう。方々に迷惑かけちゃって。
セルカの国にいた時も役立たずだったけれど、レベリオに来ても役立たずのままだ。そんな役立たずの俺が魔導なんか学んで何ができるんだろう…。
 絵を描く時はしゅわしゅわと弾けていた気持ちが、しおしおと沈んでゆく…。


「魔導の学院は幸い星養宮から歩いても行ける。少し遠いが歩けば身体にも良いだろう。学院にエヌの席を用意させる。いいね?」


 殿下の決めた事に、逆らえる人はいるんだろうか?

「ううう、あの、俺、ファルカ様に相談して…」
「エヌ」

 アルテア殿下の、この世界に一組しかないような太陽の瞳は、目眩を感じる程に美しく、目を逸らすことを許さず、俺が言い返す事を簡単に封じ込めてしまった。

「エヌ、彼は辺境国の第二王子だ。君の国では、君の上に立つのかもしれない。でもね、ここは私の国で、君は巫子だ。この国ではね辺境の王子よりも巫子の君の方が遥かに地位が高いんだよ?君が望めば、君の名前のついた宮が建つくらいに。わかるかい?君が決めて良いんだ。それともやはり、私と学ぶのは嫌?私よりもファルカの言葉を選ぶのかい?」


 え?

 俺はアルテア殿下の整った作られた笑みと、額に二本の縦皺を寄せたゼルドさんの顔と、誰も来ない扉が開け放された入り口を見た。自分が今どんな顔をしているかもわからない。

 
 俺は、決められた事をやって、命じられた事をやって、自分で何かを決めた事がない。今日は林檎を食べて、明日干し杏を食べよう…みたいな些細な本当にどうでも良い事しか決めた事がない。


 それなのに、学院とか、宮とか、地位の話をされても、俺は困る。俺の手に余る。
 どうして良いのかわからない。返事ができない。俺はアルテア殿下を見つめ返す。


「最初は週1回からにしよう。エヌの体の負担にならないように、午後から短めの講義にしよう。明日昼食の後にゼルドを迎えにやる。楽な格好で良いし、持ち物も必要ない。こちらで全て用意させる。エヌは今日はゆっくり休んで、明日起きられるようにさえ気をつけてくれれば良い」


 歩けなければゼルドに負ぶわせる、お任せください。二人はもう全て決まっているかのように俺に話した。


 決めて良いと言いながら、もうそれは決定事項なのだ。


「アルテア殿下!お許しください。お迎えもせず」
 息も荒くファルカ様が駆け込んで来た時、もう、何もかもが決まっていた。


 俺が描いた描きかけの絵は丸められて殿下の手の中にあり、あの分厚い紙挟みはゼルドさんの手の中にあり、クレオさんが俺のために作ってくれたしゅわしゅわ飲み物はすっかり温くなって、机の上に小さな水溜りを作っていた。

「やぁ、ファルカ。急に思い立ってここに来たからね。気にする必要はないよ。それにもう帰る所だ」

 アルテア殿下は優雅に微笑んだ。
 それから一度立ち止まり、役者のように腰に手をあて、机の上の器と水溜りを指さした。


「ねぇ、ファルカ。この水溜まりについて、どうしてこうなるか仕組みを説明してくれるかい?」

 俺は椅子に座ったまま、ファルカ様が立ちすくみ言葉を返せずにアルテア様を見つめ返すのを見た。


「殿下、残念ながらお時間でございます。お急ぎになられませんと間に合いません」
 そうか、残念だ。とアルテア殿下は言った。俺に話しかけたような熱っぽい声ではなく、素っ気なく心ない声で。その流れの全てが下手なお芝居のように嘘くさく、俺は泣きたい気持ちになってしまった。どうして、ここで、こんな事を?

 お見送りしなくては、俺は急いで立ち上がる。座ったままなんて、なんて失礼だったんだろう。ただ立った瞬間目の上端から黒い何かが崩れてゆくように見えて暗くなり、その場によろけて座り込んでしまった。


「エヌ!」

 名前を呼ばれて、誰かの腕が軽々と俺の身体を持ち上げた。ベッドの上に戻される。
 ふわりと上掛けがかけられて、声は遠く小さくなっていき、すぐに真っ暗になってしまった。


 待って、ねぇ待ってよ。


 水滴がぽたりと落ちる。


 ああ、そうだよ、冷たいと、空気が冷たいと空気が含める水蒸気はわずかで…。
 器に冷たい水を注ぐと冷えた器の外側にその水蒸気が…。


 だから冷たくしないでよ。

 涙みたいだよ。

 待って、待ってよ。
 俺はアルテア殿下を呼び止めたいのかな?それともファルカ様を呼びたいのか分からないまま眠りに落ちた。
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