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婚約破棄はドッキリ。ルグファド様にそう言われた私は、彼に婚約破棄を言い渡していた。
こんな自分勝手な人との婚約なんて、絶対に嫌だ。婚約破棄が嘘だったというなら、私がそれを本当にする。そう決意したのだ。
「婚約破棄だなんて、ふざけているのか?」
「私は、本気です」
「馬鹿な……そんな勝手なことが許される訳がないだろう!」
自分のことを棚に上げて、ルグファド様は私を非難してきた。
もちろん、婚約破棄というものは許されることではない。そんなことをすれば、貴族社会から非難されるだろう。それは、わかっている。
だが、彼にだけは非難されたくなかった。それをドッキリとして仕掛けてきた彼に、私を非難する権利などあるはずがない。きっと、誰だってそう思うだろう。
「あなたが、それを言うのですか? 婚約破棄をドッキリとしたあなたに、どうして私を非難することができるのでしょう?」
「僕のはドッキリだ。ただ、君を驚かせたいと思っただけで、そこに罪などない!」
「罪がない? 前々から思っていましたが、あなたは本当に自分本位な人ですね。そうやって、いつも自分はいいと棚に上げて……そんなことが本当に許されると思っているあなたを、私は軽蔑します!」
「何……?」
私は思わず口を荒げていた。長年積もっていたものが、出てきてしまったのだ。
みっともない姿である。だが、後悔はない。むしろ、いい気分だ。心の中は、不思議と晴れやかだった。
ルグファド様は、私の言葉に少し怯んでいる。しかし、それは自分の行いを反省している訳ではないだろう。私が逆らってきたから、彼は怒っているのだ。
「この僕を侮辱するなんて、許されないことだ……僕程優れている人間が、君などという凡庸な人間に否定されるなど、あってはならない!」
「あなたが優れている? 馬鹿を言わないでください。そんな傲慢なる考え方をするあなたが、他の人よりも人間的に優れているなんてあり得ませんよ」
「次から次へと……本当に、君は愚か者だな!」
ルグファド様が語気を強めると、私もそれに対抗するように語気を強めていた。彼に負けてはいけない。そういう感情が、私の中に芽生えているようだ。
「婚約破棄したいなら、そうすればいいじゃないか。だが、君が何をしたのかはきちんと貴族社会に知らしめてやる。君の次の婚約は難しいだろうな!」
「いや、そうはなりませんよ」
「何? お前は……」
ルグファド様の非難に反応したのは、私ではなかった。屋敷の中からゆっくりと歩いて来る人が、彼の言葉に冷静に反論したのだ。
その人物は、私を庇うように前に立った。彼は、私の方を向いて、穏やかな笑みを浮かべる。
「さて、ここからは僕に任せてもらいますよ」
「ソルガード様……」
ソルガード様の笑顔を見て、私はとても冷静になっていた。
彼に任せれば大丈夫。私は自然にそう思うようになるのだった。
こんな自分勝手な人との婚約なんて、絶対に嫌だ。婚約破棄が嘘だったというなら、私がそれを本当にする。そう決意したのだ。
「婚約破棄だなんて、ふざけているのか?」
「私は、本気です」
「馬鹿な……そんな勝手なことが許される訳がないだろう!」
自分のことを棚に上げて、ルグファド様は私を非難してきた。
もちろん、婚約破棄というものは許されることではない。そんなことをすれば、貴族社会から非難されるだろう。それは、わかっている。
だが、彼にだけは非難されたくなかった。それをドッキリとして仕掛けてきた彼に、私を非難する権利などあるはずがない。きっと、誰だってそう思うだろう。
「あなたが、それを言うのですか? 婚約破棄をドッキリとしたあなたに、どうして私を非難することができるのでしょう?」
「僕のはドッキリだ。ただ、君を驚かせたいと思っただけで、そこに罪などない!」
「罪がない? 前々から思っていましたが、あなたは本当に自分本位な人ですね。そうやって、いつも自分はいいと棚に上げて……そんなことが本当に許されると思っているあなたを、私は軽蔑します!」
「何……?」
私は思わず口を荒げていた。長年積もっていたものが、出てきてしまったのだ。
みっともない姿である。だが、後悔はない。むしろ、いい気分だ。心の中は、不思議と晴れやかだった。
ルグファド様は、私の言葉に少し怯んでいる。しかし、それは自分の行いを反省している訳ではないだろう。私が逆らってきたから、彼は怒っているのだ。
「この僕を侮辱するなんて、許されないことだ……僕程優れている人間が、君などという凡庸な人間に否定されるなど、あってはならない!」
「あなたが優れている? 馬鹿を言わないでください。そんな傲慢なる考え方をするあなたが、他の人よりも人間的に優れているなんてあり得ませんよ」
「次から次へと……本当に、君は愚か者だな!」
ルグファド様が語気を強めると、私もそれに対抗するように語気を強めていた。彼に負けてはいけない。そういう感情が、私の中に芽生えているようだ。
「婚約破棄したいなら、そうすればいいじゃないか。だが、君が何をしたのかはきちんと貴族社会に知らしめてやる。君の次の婚約は難しいだろうな!」
「いや、そうはなりませんよ」
「何? お前は……」
ルグファド様の非難に反応したのは、私ではなかった。屋敷の中からゆっくりと歩いて来る人が、彼の言葉に冷静に反論したのだ。
その人物は、私を庇うように前に立った。彼は、私の方を向いて、穏やかな笑みを浮かべる。
「さて、ここからは僕に任せてもらいますよ」
「ソルガード様……」
ソルガード様の笑顔を見て、私はとても冷静になっていた。
彼に任せれば大丈夫。私は自然にそう思うようになるのだった。
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