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7.優しき王子
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エリクス殿下は、ガルタン男爵家に滞在していた。
責任感が強い彼は、今回の件を最後まで見届けるつもりであるらしい。もちろんそれは、都合がつく限りということではあるだろうが。
「その、申し訳ありません。盛大なおもてなしができなくて……」
「いえ、お気になさらないでください。こちらが突然押し掛けてきた訳ですし……そもそもの話、おもてなしなど不要です。今回僕は、問題に対処しているだけなのですから」
ガルタン男爵家は、弱小貴族である。そこまで豊かな暮らしはしていない。下手したら、そこらの商家にも劣るくらいだ。
そんなガルタン男爵家は、はっきりと言って王子殿下を迎え入れられる体制ではなかった。夕食も実に質素なものしか提供できない。もちろん、突然の訪問であるということもあるのだが。
「むしろこうして、食事を提供していただけることをありがたく思っています。ああ、今回かかった費用などは、後で王家に請求しておいてください」
「いえ、そんなことはできませんよ。既に色々とお世話になっているのですから……」
エリクス殿下の言葉に、私はゆっくりと首を横に振る。
流石にそこまでしてもらう訳にはいかない。いくらなんでも、エリクス殿下は優しすぎる。
「わかりました。その辺りに関しては、ガルタン男爵家の顔を立てるとしましょうか……」
「ええ、まあ、既に散々お世話になっている訳ですが……」
「そのように思う必要はありません。僕は王家としての責任を果たしているだけです。今回のような貴族同士の諍いを解決できるのは、やはり王家だけですからね。そもそも貴族同士争って欲しくはありませんが……」
エリクス殿下は、苦笑いを浮かべていた。
王家として彼は、本当に色々とな貴族の問題を知っているのだろう。その表情からは、それが伺えた。
「しかし今回のような件は、珍しいものだといえます。恋愛関係のこじれなどは残念ながらよくあることですが、ケイティア嬢のように巻き込まれた方はそういません」
「まあ、そうですよね……」
「だからこそ、ケイティア嬢のことは守りたいと思っています。このようなことであなたが害されるなんて、あってはならないことだ」
「……ありがとうございます」
エリクス殿下は、なんとも真剣な表情で心強いことを言ってくれた。
彼はどこまでも、頼りになる人だ。今回のような危機的状況に、エリクス殿下が対応してくれたのは、とても幸運なことだったといえる。私は改めてそれを実感していた。
「……ご歓談中、失礼します」
「……え?」
「おや……」
私達がそんな風に話していると、一人の騎士が声をかけてきた。
それが何を意味するのかは、すぐにわかった。どうやら何か問題が発生しているようだ。
責任感が強い彼は、今回の件を最後まで見届けるつもりであるらしい。もちろんそれは、都合がつく限りということではあるだろうが。
「その、申し訳ありません。盛大なおもてなしができなくて……」
「いえ、お気になさらないでください。こちらが突然押し掛けてきた訳ですし……そもそもの話、おもてなしなど不要です。今回僕は、問題に対処しているだけなのですから」
ガルタン男爵家は、弱小貴族である。そこまで豊かな暮らしはしていない。下手したら、そこらの商家にも劣るくらいだ。
そんなガルタン男爵家は、はっきりと言って王子殿下を迎え入れられる体制ではなかった。夕食も実に質素なものしか提供できない。もちろん、突然の訪問であるということもあるのだが。
「むしろこうして、食事を提供していただけることをありがたく思っています。ああ、今回かかった費用などは、後で王家に請求しておいてください」
「いえ、そんなことはできませんよ。既に色々とお世話になっているのですから……」
エリクス殿下の言葉に、私はゆっくりと首を横に振る。
流石にそこまでしてもらう訳にはいかない。いくらなんでも、エリクス殿下は優しすぎる。
「わかりました。その辺りに関しては、ガルタン男爵家の顔を立てるとしましょうか……」
「ええ、まあ、既に散々お世話になっている訳ですが……」
「そのように思う必要はありません。僕は王家としての責任を果たしているだけです。今回のような貴族同士の諍いを解決できるのは、やはり王家だけですからね。そもそも貴族同士争って欲しくはありませんが……」
エリクス殿下は、苦笑いを浮かべていた。
王家として彼は、本当に色々とな貴族の問題を知っているのだろう。その表情からは、それが伺えた。
「しかし今回のような件は、珍しいものだといえます。恋愛関係のこじれなどは残念ながらよくあることですが、ケイティア嬢のように巻き込まれた方はそういません」
「まあ、そうですよね……」
「だからこそ、ケイティア嬢のことは守りたいと思っています。このようなことであなたが害されるなんて、あってはならないことだ」
「……ありがとうございます」
エリクス殿下は、なんとも真剣な表情で心強いことを言ってくれた。
彼はどこまでも、頼りになる人だ。今回のような危機的状況に、エリクス殿下が対応してくれたのは、とても幸運なことだったといえる。私は改めてそれを実感していた。
「……ご歓談中、失礼します」
「……え?」
「おや……」
私達がそんな風に話していると、一人の騎士が声をかけてきた。
それが何を意味するのかは、すぐにわかった。どうやら何か問題が発生しているようだ。
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