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43.私の幸せ
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「人間というものは、そうそう変わらないということか……」
「そうみたいね……」
私の元をイフェリアが訪ねてきたから数か月後、私とギルバートは訪ねてきた金貸しの話に、そんな感想を抱いていた。
律儀な所があるらしく、金貸しはことの顛末を報告しに来た。そんな彼から聞いたのは、エルシエット伯爵家の面々が、裕福な生活にこだわり、未だに彼らを頼っているということである。
「あんな人達のことを頼っていたら、先に待っているのは破滅でしかないというのに……」
「彼らを助けたいのかい?」
「いいえ、呆れているというだけよ。まさかそれ程までに愚かだったなんて、正直予想外だわ」
エルシエット伯爵家の面々の選択は、愚かとしか言いようがないものだ。ああいう人達に頼り続けている限り、明るい未来なんてものは訪れないだろう。
しかし、それは彼らの選択である。その選択を正そうとは思わない。そんな義理は、私にはないからだ。
「まあ、あの人達のことは忘れることにするわ。もう私には関係ない。そう思う方が、精神衛生上いいもの」
「確かに、それはその通りかもしれないね」
「そもそも、私にはもう家族がいるもの。私の望みはただ一つ、家族で幸せになりたい。ただそれだけよ」
「ああ、それに関しては僕も気持ちは同じだ……さて」
そこでギルバートは、とある家の玄関の呼び鈴を鳴らす。すると中から、慌ただしい足音が聞こえてきた。
その足音に、私達は心を躍らせる。その音色は、私達にとって幸せの音色なのだ。
「お父様! お母様!」
「もう、アルフェリナ。そんなに走ったら危ないでしょう?」
「あ、すみません。お祖母様……」
戸を勢いよく開いたのは、私達の娘であるアルフェリナである。
その後ろには、私達の息子であるクルードを抱きかかえたお義母様とお義父様がいた。
「アルフェリナ、久し振りね。元気にしていたかしら?」
「はい、元気いっぱいです」
「クルードも、元気そうね?」
「あ、はい……」
子供達は、私達の来訪を心から喜んでくれているようだ。
もちろん、その気持ちは私もギルバートも同じである。色々とあったが、ここに帰って来られて本当によかったと思う。
「ギルバート、色々と片付いたのか?」
「ええ、仕事の方もそれ以外も決着をつけられたと思っています」
「それなら結構」
「アルシエラさんを、ちゃんと守れたようね?」
「もちろんです。それが僕の何よりの使命ですから」
ギルバートと両親の会話を聞きながら、私は思っていた。
私の家族は、ここにいる皆とそれに伯母様一家、それからラナキンス商会の皆なのだ。私はそれを改めて実感する。
追放された私は、新天地にて家族を得られた。それは私にとって、何よりも幸福なことなのである。
「そうみたいね……」
私の元をイフェリアが訪ねてきたから数か月後、私とギルバートは訪ねてきた金貸しの話に、そんな感想を抱いていた。
律儀な所があるらしく、金貸しはことの顛末を報告しに来た。そんな彼から聞いたのは、エルシエット伯爵家の面々が、裕福な生活にこだわり、未だに彼らを頼っているということである。
「あんな人達のことを頼っていたら、先に待っているのは破滅でしかないというのに……」
「彼らを助けたいのかい?」
「いいえ、呆れているというだけよ。まさかそれ程までに愚かだったなんて、正直予想外だわ」
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「確かに、それはその通りかもしれないね」
「そもそも、私にはもう家族がいるもの。私の望みはただ一つ、家族で幸せになりたい。ただそれだけよ」
「ああ、それに関しては僕も気持ちは同じだ……さて」
そこでギルバートは、とある家の玄関の呼び鈴を鳴らす。すると中から、慌ただしい足音が聞こえてきた。
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もちろん、その気持ちは私もギルバートも同じである。色々とあったが、ここに帰って来られて本当によかったと思う。
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「もちろんです。それが僕の何よりの使命ですから」
ギルバートと両親の会話を聞きながら、私は思っていた。
私の家族は、ここにいる皆とそれに伯母様一家、それからラナキンス商会の皆なのだ。私はそれを改めて実感する。
追放された私は、新天地にて家族を得られた。それは私にとって、何よりも幸福なことなのである。
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