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28.力の代償
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アルフェンド王国の王都までの道のりは、それなりに長いものである。
故に私達は、道中で宿を取ることになった。時間は惜しいが、夜道を進む危険を犯すべきではない。そう判断したのだ。
「アタシ達だけなら、どうとでもなるんだけどね……」
「お祖母様、夜道は日中と違って色々な危険があるんですよ? 例え私達だけだったとしても、進むべきではありません」
「クレメリア、あんたは本当に謙虚だね。でも、謙虚すぎると嫌味に思われてしまうよ?」
「いや、流石に夜道を進みたくないと言ってそれを嫌味には思われないと思います」
私とお祖母様は、宿の部屋でそのような会話を交わしていた。
夜道というのは、野党や魔物が闊歩する危険な時間帯である。そこを進むということは、どのような場合であっても避ける方がいい。命がいくつあっても足りないからだ。
「しかし、こうも長い時間がかかると、あの二人は既にことが終わってしまうかもしれないね……」
「お祖母様、いい加減妖術に関して教えていただけませんか?」
「行けばわかることさ。まあ、ヒントくらいは出してもいいだろう。妖術というものはね、人間に扱えるものではないんだよ」
「そうなのですか?」
馬車の中では頑なに答えてくれなかった質問に、お祖母様は少しだけ答えてくれた。
それは恐らく、王子達がいないからなのだろう。二人きりなら、ある程度は話してもいいということなのかもしれない。
しかしそれでも全貌を教えてくれないのは、お祖母様の元来の性格のせいだろう。お祖母様は、よくもったいぶるのだ。
「あんたも覚えておくことだね。過ぎたる力には、それなりのリスクがあるということを……妖術のことを知っても、決して手を出すんじゃないよ?」
「わかっていますよ。お祖母様がそれ程言うものに頼ろうとは思いません」
「まあ、そうだろうね。あんたは賢い。そういうリスクにも敏感だ。ラナルナという令嬢は、そういう危機管理能力が欠けているらしい。どこで妖術を知ったかはわからないが、少し考えればわかることだろうに……」
お祖母様は、呆れたような表情をしていた。それだけラナルナ嬢の行動は、愚かであるということなのだろう。
それなら、今回の件はそれ程心配しなくてもいいのかもしれない。ラナルナ嬢は、放っておいても自滅するのだ。そして彼女が自滅したら、アズガルト様も同時に苦しい状況になる。
「……失礼します」
そんなことを考えていた私達の宿の部屋の戸が、素早く叩かれた。
聞こえてくる声は、ルバディオ様の声だ。どうやら、何かがあったらしい。彼が訪ねてくるということは、そういうことだろう。
故に私達は、道中で宿を取ることになった。時間は惜しいが、夜道を進む危険を犯すべきではない。そう判断したのだ。
「アタシ達だけなら、どうとでもなるんだけどね……」
「お祖母様、夜道は日中と違って色々な危険があるんですよ? 例え私達だけだったとしても、進むべきではありません」
「クレメリア、あんたは本当に謙虚だね。でも、謙虚すぎると嫌味に思われてしまうよ?」
「いや、流石に夜道を進みたくないと言ってそれを嫌味には思われないと思います」
私とお祖母様は、宿の部屋でそのような会話を交わしていた。
夜道というのは、野党や魔物が闊歩する危険な時間帯である。そこを進むということは、どのような場合であっても避ける方がいい。命がいくつあっても足りないからだ。
「しかし、こうも長い時間がかかると、あの二人は既にことが終わってしまうかもしれないね……」
「お祖母様、いい加減妖術に関して教えていただけませんか?」
「行けばわかることさ。まあ、ヒントくらいは出してもいいだろう。妖術というものはね、人間に扱えるものではないんだよ」
「そうなのですか?」
馬車の中では頑なに答えてくれなかった質問に、お祖母様は少しだけ答えてくれた。
それは恐らく、王子達がいないからなのだろう。二人きりなら、ある程度は話してもいいということなのかもしれない。
しかしそれでも全貌を教えてくれないのは、お祖母様の元来の性格のせいだろう。お祖母様は、よくもったいぶるのだ。
「あんたも覚えておくことだね。過ぎたる力には、それなりのリスクがあるということを……妖術のことを知っても、決して手を出すんじゃないよ?」
「わかっていますよ。お祖母様がそれ程言うものに頼ろうとは思いません」
「まあ、そうだろうね。あんたは賢い。そういうリスクにも敏感だ。ラナルナという令嬢は、そういう危機管理能力が欠けているらしい。どこで妖術を知ったかはわからないが、少し考えればわかることだろうに……」
お祖母様は、呆れたような表情をしていた。それだけラナルナ嬢の行動は、愚かであるということなのだろう。
それなら、今回の件はそれ程心配しなくてもいいのかもしれない。ラナルナ嬢は、放っておいても自滅するのだ。そして彼女が自滅したら、アズガルト様も同時に苦しい状況になる。
「……失礼します」
そんなことを考えていた私達の宿の部屋の戸が、素早く叩かれた。
聞こえてくる声は、ルバディオ様の声だ。どうやら、何かがあったらしい。彼が訪ねてくるということは、そういうことだろう。
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