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7.執事を探して
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メイドであるメアリーから荷物を受け取った私は、屋敷から出て行こうとしていた。
メアリーは、私と同年代であり少々そそっかしい所はあるが、優秀なメイドだ。きちんと荷物を取りまとめてくれていた。
そんな彼女との別れも悲しいものである。ただやはり涙は見せずに、私は前に進むことを意識していた。
「……でも」
だが、やはりブレットンさんの様子が気になってしまった。
彼は一体、何をあのように思い詰めていたのだろうか。メアリーにも聞いてみたが、知らないと言っていたし、正直とても気になる。
余計なお世話であるのかもしれないが、話くらい聞いても罰は当たらないのではないか。私の心にはそういった気持ちが芽生えていた。
本心では私を逃がしたくないと思っているお父様は、しばらく私が屋敷の中をうろついていても特に何も言わないだろう。そんな風に楽観的に考えながら、私はブレットンさんを探してみることにした。
ちなみに、公的には私の実の母とされているアンデルト伯爵夫人と腹違いの妹であるイフェルーナは、今日は出掛けている。
恐らく、まだ帰っては来ないだろう。あの二人が帰って来るとややこしいことになるため、それまでにはブレットンさんを見つけ出したいものだ。
「……一体、どこに」
私は、周囲を見渡してみた。
使用人達は、大きな荷物を持つ私を不思議そうに見ている。だが、その中にはブレットンさんはいない。影も形も見当たらなかった。
彼がそんな風にいないということは、少し気になった。使用人の中でも老齢ながら誰よりも真摯に働いていた彼がこんなにも見つからない。その事実に私はある結論を出すことになった。
「お父様の所……」
誰かの相手をしているというなら、見つからないことにも納得することができる。今この屋敷にいるその対象はお父様だけだ。そこにいるのかもしれない。
しかし、あのような別れ方をしたお父様の部屋に行くのは少々気が進まない。とりあえず部屋の近くまで行って、出てくるのを待っているとしようか。
「あぎゃああああああああああああ!」
「……え?」
そんなことを思いながら歩いていると、一際大きな声が聞こえてきた。
その声の主はすぐにわかった。これはお父様の声だ。いくら私でも、それくらいはわかる。曲がりなりにも親子だ。聞き間違えることなどないだろう。
私は、すぐにお父様の部屋へと向かうことにした。元より目と鼻の先であったため、誰よりも早く部屋の前まで辿り着くことはできた。
多少の躊躇いはあったが、とりあえず部屋の戸を開けてみる。すると部屋の中にいる一人の老人――ブレットンさんと目が合った。
メアリーは、私と同年代であり少々そそっかしい所はあるが、優秀なメイドだ。きちんと荷物を取りまとめてくれていた。
そんな彼女との別れも悲しいものである。ただやはり涙は見せずに、私は前に進むことを意識していた。
「……でも」
だが、やはりブレットンさんの様子が気になってしまった。
彼は一体、何をあのように思い詰めていたのだろうか。メアリーにも聞いてみたが、知らないと言っていたし、正直とても気になる。
余計なお世話であるのかもしれないが、話くらい聞いても罰は当たらないのではないか。私の心にはそういった気持ちが芽生えていた。
本心では私を逃がしたくないと思っているお父様は、しばらく私が屋敷の中をうろついていても特に何も言わないだろう。そんな風に楽観的に考えながら、私はブレットンさんを探してみることにした。
ちなみに、公的には私の実の母とされているアンデルト伯爵夫人と腹違いの妹であるイフェルーナは、今日は出掛けている。
恐らく、まだ帰っては来ないだろう。あの二人が帰って来るとややこしいことになるため、それまでにはブレットンさんを見つけ出したいものだ。
「……一体、どこに」
私は、周囲を見渡してみた。
使用人達は、大きな荷物を持つ私を不思議そうに見ている。だが、その中にはブレットンさんはいない。影も形も見当たらなかった。
彼がそんな風にいないということは、少し気になった。使用人の中でも老齢ながら誰よりも真摯に働いていた彼がこんなにも見つからない。その事実に私はある結論を出すことになった。
「お父様の所……」
誰かの相手をしているというなら、見つからないことにも納得することができる。今この屋敷にいるその対象はお父様だけだ。そこにいるのかもしれない。
しかし、あのような別れ方をしたお父様の部屋に行くのは少々気が進まない。とりあえず部屋の近くまで行って、出てくるのを待っているとしようか。
「あぎゃああああああああああああ!」
「……え?」
そんなことを思いながら歩いていると、一際大きな声が聞こえてきた。
その声の主はすぐにわかった。これはお父様の声だ。いくら私でも、それくらいはわかる。曲がりなりにも親子だ。聞き間違えることなどないだろう。
私は、すぐにお父様の部屋へと向かうことにした。元より目と鼻の先であったため、誰よりも早く部屋の前まで辿り着くことはできた。
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