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ep2

学院2

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「それじゃあ、お互い魔法適性とかスキルとか詳しい自己紹介といこうか。
まずは、ぼくから。
ああパックは荷ほどきしながらでいいよ。
名前はピーター、3年生
ぼくの魔法適性は
火と水がD、土がC
スキルは『鍛冶』
将来的には刀鍛冶になって、業物って言われる名剣をうてたらと思ってるんだ。
剣術とか体術とかは、ちょっと苦手な方だけど、戦闘では土魔術で壁を作って防御とバレットで攻撃ができるよ。
じゃあ次マルクね。」


「マルク2年です。
魔法適性は光なんだけど、適性はE
癒やしの風はできるよ。あとカームね。興奮して眠れない時には言ってくれればかけてあげるよ。
スキルは『建築』
将来は城とか教会とかを設計してみたいんだ。
戦闘の方は、からっきしダメなんだ。」

「先輩たちお二人共、騎士は目指して無いんですか。」

「騎士?無理無理。ぼくたちは、完全に後方支援組だよ。
で、そろそろ君のことを教えてくれる?」

「ごめんなさい、この学院にいる人はみんなそうかと思っていたので。でも、そうじゃないんですね。
ぼくの父親は、元々ノンスキだったんですが、騎士になるためにダンジョンをクリアして、剣士のスキル『ハヤブサ斬り』を得た人なんです。
ぼくが騎士系のスキルじゃないって知ったときの落胆は大きくて、もし2歳下の弟が『スキルの儀』で騎士系のスキルを得たら、ぼくを廃嫡にするって言われました。
だから、ぼくは騎士系のスキルを持つ人よりも強くならないとと思ってます。」

「なんか大変そうだね。でもこの学院に入れたってことは、魔法かスキルが有るんだろ。
さっきの土人形の劇は面白かったよ。
土魔法が得意なのかな」

ピーターはそう言うと、パックの肩に手をかけた。

「カーム ちょっと落ち着こうか」
マルクは、パックに『カーム』をかけて落ち着かせた。

パックは、1つ大きく息を吐いてから、また話始めた。

「ぼくの魔法適性は全種類ですが全部Fです。
何も無いよりはいいけど、あまり大したことは、出来ませんよ」

ピーターは驚いた顔をして
「あんなふうに土で作った人形を動かしてFってことはないと思うよ。
魔法適性も人によっては伸びることもあるって言うから、もう一度調べてみたらどうかな。
それとも『スキル』との組合せで人形を動かしたのかな」

「ぼくのスキルは『タマゴ』なんです。ランクAですが、人形を動かすのとは、関係ないと思います。
魔法適性の再検査受けてみようかなぁ」

「『タマゴ』ってスキルなの?
変わったスキルだね。どんなことが出来るのかな」

「ぼくが魔力を注いだタマゴを食べると怪我が治ったり体力や魔力も回復します。
それとバフ掛け効果も有るようです。」

「そりゃ凄いな。タマゴがエリクサーになるってことだよな。
食べてみたいなぁ。」

「ああ よかったらどうぞ、手持ちが少なくなったので、これでいいですか」

パックは固茹で卵を半分にして、二人に渡した。
ピーターとマルクは、一口でゆで卵を食べた。

「あっ えっ これ凄いなぁ
力が湧いてくる。」

「ほんとだ、これ食べたらぼくでも戦士に成れそうだ。」

「スキル『タマゴ』には、回復の他タマゴレシピと孵化支配があります。
タマゴレシピは、卵料理の作り方が分かるスキルで、孵化支配は、孵化させた生き物をぼくの意思どおりに動かせます。」

「『孵化支配』ってのも面白いなぁ、簡単に言うとテイマーみたいな能力かな?」

「そうですね。近いと思います。卵から産まれる生物限定ですけどね。」

「じゃあぼくらが君に支配されることは無いね。
安心したよ。ハハハ。」

「そうですね。今の所はあり得ません。
ぼくにその気も有りませんから。でも、ぼくのスキル『タマゴ』は少しずつ能力が増えてきてるんです。
ぼく自身これから先が楽しみでもあり、恐くもありな気持です。」

「所でさ、パックは剣は得意な方なの?」

「ええまぁ。剣系スキルは持ってませんが、これまで父親に騎士となるように期待されて、それなりに修行はしてきましたから。
でも、スキル持ちの人にどれだけ通用するか、わかりません。
父親には一度も勝てませんでしたし」

「でもさ、それ君がスキルで作ったタマゴ食べてから戦ったわけじゃないでしょ。
これ、結構バフ効果高いよ、試して見たら勝てるかもね。」

「えっ あぁ そうですね。
気づきませんでした。
ありがとうございます。」

「それとさ、君の魔法だけどさ、ちょっと変わってるよ。
ファイアーボールもストーンバレットとか攻撃魔法は、だいたい手元で作って撃ち出すんだよ。
あの土人形の用に、離れた所で出現出来るなら、パワーは小さくても戦闘でつかえるよね。」

その話を聞いてマルクが
「流石ピーター先輩。目の付け所が鋭いですね~。
ファイアーボールが撃てなくても、敵の髪の毛がいきなり燃えたり、目に光が差したり、足下が凸凹とか剣に静電気とかやられたら
剣技出すどころではないよね」

「ハハハ、そうだね。パックと戦う人は可哀想だな。」

「そんな戦い方が!
なんかずるい感じですね。」

「何言ってるの。戦いになったらやらなきゃ、やられるだけさ。
どんな手を使っても、生き残ったほうが勝ちだよ。」

パックは目が覚める思いだった。
まだまだ自分の考えは甘かった。
盗賊たちとの件で、自分が強くなった気になってたと思った。
軍隊アリが、強かっただけなんだ。
逃げる時『鑑定』を持ってる盗賊と出くわしていたら、きっと殺されていただろう。
パックは、思いだしたら背筋が寒くなった。

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