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ep2
組分けテスト
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「お前ら白昼堂々と何やってんだ。ちょっと来い!」
「あっ!ムサシ先輩」
「ミューラー 同郷の女の子と婚約してるとは聞きたけど、ここでイチャイチャするのはどうかと思うぞ!」
「ミューラー 羨ましすぎるぜ
で 彼女とはどこまでいってんだ?」
テンホウ先輩は、ニヤニヤしている。
「ごめんなさい。婚約者と言ってもまだ何も………
って、それプライバシーなんですけど、出来ればそっとしておいてくれませんか」
「ミューラー、こんだけ派手なことしておいてプライバシーとか言っても無理があるぞ。
多分、明日には学院中に話は広がってると思うよ。」
「はぁ~~~」
「もてない男たちの呪縛を背負って行くしかないな。
よっ 色男!」
「テンホウ先輩、茶化すのやめて下さいよ。」
◇
組分けテストは、二日間かけて行なわれ、一日目に筆記試験・魔法試験があり、2日目に戦闘試験がある。
パックは筆記試験は、自信がある出来栄えだった。
魔法試験は、攻撃力をみる試験とそれ以外とに分けて行なわれた。
攻撃力は、単純に的あてでコントロールとその威力のチェックだった。
大きな火の玉を撃つ人や風の刃を作る人など、各自得意な攻撃魔法を使い的に向って撃ち込んでいた。
「試験官さん、ぼくは魔法適性はFなので、的に直接火を着けてもいいですか?」
「火を手元から飛ばさず、的に火をつけると言うことかな?
それが出来るなら是非見せて貰いたい。」
「適性Fだってよ。
ハハハそんな奴に何が出来るってんだよ。
素直に攻撃魔法は有りませんって言えばいいのになぁ」
受験生の中には、パックをあざ笑うように貶してくる者がいる。
パックは、的に火をつけたり、それを水で消したりして見せた。
「今のが最大出力かい?」と試験官に聞かれたので
「はい、そうです」とパックが答える
「あの程度じゃ、魔力無しと変わらないな ハハハ」
とあからさまに馬鹿にしてくる他の受験生がいた。
そばにいたミューラーが
「パック あんな奴気にすんなよ。
まぁ俺が言うのもなんだけどな」
ミューラーは、出会った頃の事をまだ気にしてるみたいだ。
「ミューラー 大丈夫だよ。ぼくは、ぼくで出来ることで認めてもらうから」
「そうだな。お互い頑張ろうぜ」
戦闘系以外の魔力チェックの時間にパックはゆで卵を提出した。
「ぼくのスキルは『タマゴ』です。錬金術で作る回復薬の様に、ぼくが魔力を込めた卵には色々な効能が、有ります。」
「どうやって、それを証明するんだい?」
「それは、食べていただくしかありませんね」
「私にこれを食べろと?
これを食べた副作用とかは無いだろうね?」
「今の所有りません。友人など、数人に食べてもらいましたが、悪い効果は一切出てません。」
ちょうどそこに、パック同様戦闘系以外のチェックを受けるシンディがいて
「試験官さん。私は、シンディです。私が食べてもいいわ。」
と申し出てくれた。
「ふ~ん。そうか。ならパック君と、シンディさんと我々試験官二人で食してみよう。」
そう言うと試験官は、ゆで卵を四つ割りにして、まず隣の席のもう一人の試験官に食べるよう勧めた。
「なんで俺まで」
食べるよう勧められた試験官は、嫌そうにタマゴを手にした。
躊躇してる様を見てシンディが、皿に手を伸ばして、タマゴをパクリと食べた。
「うん!午前中のテスト疲れが吹っ飛んだわ。」と試験官に向って言った。
シンディに続いてパックも一口食べて「ぼく自身にも、回復効果が有ります。疲れがなくなってます。」
その後二人の試験官も恐る恐るタマゴを口にした。
「おお、これは疲れが消えた。回復薬かそれ以上だ。」
「待て待て、魔力も回復してるぞ、味はただのゆで卵と変わらないのに。不思議だ。」
「ちなみに、体力、魔力がフルパワーのときに食べるとバフ効果が発揮されます。」
「そうか、それは素晴らしいな。で、このゆで卵を作るのに要する時間と、どれだけの量を作れるのか教えてくれるかい?
それと込める魔力量を変えてより効果を強めたりも出来るのかな」
シンディがこそっと耳打ちしてきた「量は控えめに言ったほうがきっといいわよ。」
それを聞いてパックは
「そうですね。作れるのは一日に十個程度ですね。魔力量を変えても効果は変わらないみたいです。」と答えた。
「ゆで卵ってことは、安全に食べれる賞味期限は、一日くらいか」
「そうですね。常温ではそんな程度ですね。」
「他に申請するスキルとかはあるかな?」
「戦闘にも使える蟻を使役しています。」
「ほう 蟻が戦うのかい。どうやって?」
「体を覆い尽す程の何万匹もの蟻が噛みつくだけです。」
「使役しているのは蟻だけかな」
「今はそうです。」
「と言うと、今後は?」
「可能ならもっと使役する生き物をもっと増やしたいと思ってます。」
「あっ!ムサシ先輩」
「ミューラー 同郷の女の子と婚約してるとは聞きたけど、ここでイチャイチャするのはどうかと思うぞ!」
「ミューラー 羨ましすぎるぜ
で 彼女とはどこまでいってんだ?」
テンホウ先輩は、ニヤニヤしている。
「ごめんなさい。婚約者と言ってもまだ何も………
って、それプライバシーなんですけど、出来ればそっとしておいてくれませんか」
「ミューラー、こんだけ派手なことしておいてプライバシーとか言っても無理があるぞ。
多分、明日には学院中に話は広がってると思うよ。」
「はぁ~~~」
「もてない男たちの呪縛を背負って行くしかないな。
よっ 色男!」
「テンホウ先輩、茶化すのやめて下さいよ。」
◇
組分けテストは、二日間かけて行なわれ、一日目に筆記試験・魔法試験があり、2日目に戦闘試験がある。
パックは筆記試験は、自信がある出来栄えだった。
魔法試験は、攻撃力をみる試験とそれ以外とに分けて行なわれた。
攻撃力は、単純に的あてでコントロールとその威力のチェックだった。
大きな火の玉を撃つ人や風の刃を作る人など、各自得意な攻撃魔法を使い的に向って撃ち込んでいた。
「試験官さん、ぼくは魔法適性はFなので、的に直接火を着けてもいいですか?」
「火を手元から飛ばさず、的に火をつけると言うことかな?
それが出来るなら是非見せて貰いたい。」
「適性Fだってよ。
ハハハそんな奴に何が出来るってんだよ。
素直に攻撃魔法は有りませんって言えばいいのになぁ」
受験生の中には、パックをあざ笑うように貶してくる者がいる。
パックは、的に火をつけたり、それを水で消したりして見せた。
「今のが最大出力かい?」と試験官に聞かれたので
「はい、そうです」とパックが答える
「あの程度じゃ、魔力無しと変わらないな ハハハ」
とあからさまに馬鹿にしてくる他の受験生がいた。
そばにいたミューラーが
「パック あんな奴気にすんなよ。
まぁ俺が言うのもなんだけどな」
ミューラーは、出会った頃の事をまだ気にしてるみたいだ。
「ミューラー 大丈夫だよ。ぼくは、ぼくで出来ることで認めてもらうから」
「そうだな。お互い頑張ろうぜ」
戦闘系以外の魔力チェックの時間にパックはゆで卵を提出した。
「ぼくのスキルは『タマゴ』です。錬金術で作る回復薬の様に、ぼくが魔力を込めた卵には色々な効能が、有ります。」
「どうやって、それを証明するんだい?」
「それは、食べていただくしかありませんね」
「私にこれを食べろと?
これを食べた副作用とかは無いだろうね?」
「今の所有りません。友人など、数人に食べてもらいましたが、悪い効果は一切出てません。」
ちょうどそこに、パック同様戦闘系以外のチェックを受けるシンディがいて
「試験官さん。私は、シンディです。私が食べてもいいわ。」
と申し出てくれた。
「ふ~ん。そうか。ならパック君と、シンディさんと我々試験官二人で食してみよう。」
そう言うと試験官は、ゆで卵を四つ割りにして、まず隣の席のもう一人の試験官に食べるよう勧めた。
「なんで俺まで」
食べるよう勧められた試験官は、嫌そうにタマゴを手にした。
躊躇してる様を見てシンディが、皿に手を伸ばして、タマゴをパクリと食べた。
「うん!午前中のテスト疲れが吹っ飛んだわ。」と試験官に向って言った。
シンディに続いてパックも一口食べて「ぼく自身にも、回復効果が有ります。疲れがなくなってます。」
その後二人の試験官も恐る恐るタマゴを口にした。
「おお、これは疲れが消えた。回復薬かそれ以上だ。」
「待て待て、魔力も回復してるぞ、味はただのゆで卵と変わらないのに。不思議だ。」
「ちなみに、体力、魔力がフルパワーのときに食べるとバフ効果が発揮されます。」
「そうか、それは素晴らしいな。で、このゆで卵を作るのに要する時間と、どれだけの量を作れるのか教えてくれるかい?
それと込める魔力量を変えてより効果を強めたりも出来るのかな」
シンディがこそっと耳打ちしてきた「量は控えめに言ったほうがきっといいわよ。」
それを聞いてパックは
「そうですね。作れるのは一日に十個程度ですね。魔力量を変えても効果は変わらないみたいです。」と答えた。
「ゆで卵ってことは、安全に食べれる賞味期限は、一日くらいか」
「そうですね。常温ではそんな程度ですね。」
「他に申請するスキルとかはあるかな?」
「戦闘にも使える蟻を使役しています。」
「ほう 蟻が戦うのかい。どうやって?」
「体を覆い尽す程の何万匹もの蟻が噛みつくだけです。」
「使役しているのは蟻だけかな」
「今はそうです。」
「と言うと、今後は?」
「可能ならもっと使役する生き物をもっと増やしたいと思ってます。」
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