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ep3
ギルドマスターはつらいよ
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「3人の花嫁との結婚ですと。
そのような不埒な婚姻は教会では執り行えません。」
パックたちはにべもなく、教会での婚姻は断られてしまった。
「ミューラーとメーリールー
あなたたちだけでも、式を挙げてもらえばよかったんじゃない」
「パール、一緒に結婚式しようって言ったじゃない。」
「でも、どうしたらいいかしら。
教会で断られたし」
「人前結婚式はどうかな。俺たち冒険者なんだから、ギルドマスターのマーシーさんに頼んで、ギルド婚はどうかな」
「ミューラー、冴えてるじゃない。大丈夫。熱でもあるの」
「メーリールーと早く結婚したいだけだよ」
「バカミューラー、スケベ、変態」
「まぁまぁ でも、ギルド婚いいと思うけど、シンディはどう」
「うん、それが良さそうね
パール、アイあなたたちもそれでいい」
「いいわよ」
「ぼくはパックの望むとおり」
◇
「ギルド婚
私が執り行うのか。」
「当然、マーシーさんがギルド長ですから、そうなります。」
「それで、いつ」
「今から」
「いっ 今から~~~
そんな急な。なんでそんな突然なんだい。」
「パールが暗殺されそうになったので、早い方がいいんです。」
「暗殺~~~ ただ事じゃないな。
そんなことして、俺は殺されたりしないよね。」
「ははは~そうですね。
断るなら、そうなるかもしれませんけどね」
パールは、抑えていた魔力を解放した。
冒険者ギルドは、ちょうど朝の混雑を迎えてる時間帯だった。
掲示板の前には依頼を選ぶ人だかりがあり、受付には申請者が並んでいる。
仲間を誘う声掛けをしている人もいれば、依頼達成の報告に来た人もいる。
「皆さ~~ん すいません
ギルド長のマーシーです。
少々お時間を拝借します。
受付中の方も、依頼を選んでる方も、少々手を止めて、こちらに注目して下さい。」
ギルド長が受付嬢たちにキューをふる
「♬ パパパ パーン パパパ パーン ♬」
受付嬢たちがアカペラで結婚行進曲を口ずさむ。
ギルド長室の扉が開き、4人のドレス姿の花嫁とそれに付き添う2人の男がホールへと進んでくる。
「ただ今より、ギルド婚を執り行います。
この場に居る全ての冒険者がその証人となります。」
ホールは一度ザワザワして、その後色々な歓声があがった。
花嫁花婿の通路が自然と出来上がり、6人がギルド長の前に進んだ。
パール・シンディ・アイ 3人がパックの前に
メーリールーがミューラーの前に立つ
「おいおい アイツ3人の美人をめとるのかよ。
羨ましいぜ、この野郎」
「おい あれは、パール王女様だぞ」
「えっ ああ 本当だ。
いいのかよ、あんな男とこんなところで、しかも他の女も居て」
「クソっ俺に甲斐性があればなぁ」
「花嫁さんみんな綺麗だなあ~」
マーシーがひときわ大きな声で
「それでは、この皆の前で、誓の言葉を述べなさい。
新郎パック前に」
パックは一歩前に出て、一つ大きく深呼吸をして
「わたくしパックは、パール・シンディ・アイを妻とし、生涯これを愛し、添い遂げることを誓います。」
パックに続き、それぞれが誓いの言葉を述べた。
「それでは、誓いのキスをどうぞ」
ミューラーがにまっと笑うと
「バカ」と一言メーリールーが言ってミューラーに抱きつきキスをした。
それをパックが横目に見ていたら
「あなたの花嫁はこっちよ」
とパールにたしなめられた。
パックは、まずパールに、そしてシンディ、アイにキスをした。
「これにて、冒険者ギルド ギルド長の名において、この者たちの婚姻が成立したものとします」
「ウォー」「いいぞ~」
「ヒューヒュー」「おめでとう」
「おめでとう」「おめでとう」
「乾杯だ!」「祝宴だ!」
「これが飲まずにいられるか!」
パックたちは、その場に居た冒険者たちに手を引かれ、テーブルにつかされた。
「今日はみんな、依頼こなしになんて行くんじゃねえぞ。
これは俺からだ」
いつぞやパールに絡んだジャックが帽子を脱いでテーブルに置き、銀貨を数枚投げ入れた。
それに続いて次々と冒険者たちが帽子に銀貨や銅貨を投げ入れて行く。
帽子はあっと言う間にいっぱいになり金が溢れている。
受付嬢たちも銀貨を入れ終り、マーシーに注目が集った。
「ギルド長、太っ腹な所見せてくれよ」
「えっ あ はははは」
マーシーは、金貨を取り出した。
「オオー」
「イヤこれは間違って」
帽子の上で、金貨をつまんだまま、手がプルプル震えている。
「さすが~ギルド長」
ジャックが、マーシーの背中を叩いた。
その拍子に、金貨はマーシーの手を離れ帽子の上に落ちた。
「ああ~ 俺の金貨」
「祝宴の始まりだぁ~」
パックたちは、ちゃちゃっと結婚して王城へと向うつもりだったが、こうなったら周りの冒険者がそれを許す分けがない。
「城へ行くのは、早くて明日ね」
酔い潰れたミューラーを見てパールがつぶやいた。
「私もパックさんのお嫁さんに成りたかったわ~」
酔っぱらってパックにくっついている受付嬢をシンディが引きはがす
「パック、ミューラー起こして。もう、ほうれん荘に帰りましょうよ」
パックはスキル『再現』でタマゴボーロを作り出して、ミューラーの口に入れた。
ミューラーの顔からみるみる赤みが消えて、トロンとしていた目にも光が戻った。
パールとメーリールーにもタマゴボーロを一粒づつ食べさせて、ほうれん荘へと戻った。
ちなみにシンディは、自ら解毒が行えるし、アイの毒耐性は強力で、この二人は、最後まで全く酔ってない。
そのような不埒な婚姻は教会では執り行えません。」
パックたちはにべもなく、教会での婚姻は断られてしまった。
「ミューラーとメーリールー
あなたたちだけでも、式を挙げてもらえばよかったんじゃない」
「パール、一緒に結婚式しようって言ったじゃない。」
「でも、どうしたらいいかしら。
教会で断られたし」
「人前結婚式はどうかな。俺たち冒険者なんだから、ギルドマスターのマーシーさんに頼んで、ギルド婚はどうかな」
「ミューラー、冴えてるじゃない。大丈夫。熱でもあるの」
「メーリールーと早く結婚したいだけだよ」
「バカミューラー、スケベ、変態」
「まぁまぁ でも、ギルド婚いいと思うけど、シンディはどう」
「うん、それが良さそうね
パール、アイあなたたちもそれでいい」
「いいわよ」
「ぼくはパックの望むとおり」
◇
「ギルド婚
私が執り行うのか。」
「当然、マーシーさんがギルド長ですから、そうなります。」
「それで、いつ」
「今から」
「いっ 今から~~~
そんな急な。なんでそんな突然なんだい。」
「パールが暗殺されそうになったので、早い方がいいんです。」
「暗殺~~~ ただ事じゃないな。
そんなことして、俺は殺されたりしないよね。」
「ははは~そうですね。
断るなら、そうなるかもしれませんけどね」
パールは、抑えていた魔力を解放した。
冒険者ギルドは、ちょうど朝の混雑を迎えてる時間帯だった。
掲示板の前には依頼を選ぶ人だかりがあり、受付には申請者が並んでいる。
仲間を誘う声掛けをしている人もいれば、依頼達成の報告に来た人もいる。
「皆さ~~ん すいません
ギルド長のマーシーです。
少々お時間を拝借します。
受付中の方も、依頼を選んでる方も、少々手を止めて、こちらに注目して下さい。」
ギルド長が受付嬢たちにキューをふる
「♬ パパパ パーン パパパ パーン ♬」
受付嬢たちがアカペラで結婚行進曲を口ずさむ。
ギルド長室の扉が開き、4人のドレス姿の花嫁とそれに付き添う2人の男がホールへと進んでくる。
「ただ今より、ギルド婚を執り行います。
この場に居る全ての冒険者がその証人となります。」
ホールは一度ザワザワして、その後色々な歓声があがった。
花嫁花婿の通路が自然と出来上がり、6人がギルド長の前に進んだ。
パール・シンディ・アイ 3人がパックの前に
メーリールーがミューラーの前に立つ
「おいおい アイツ3人の美人をめとるのかよ。
羨ましいぜ、この野郎」
「おい あれは、パール王女様だぞ」
「えっ ああ 本当だ。
いいのかよ、あんな男とこんなところで、しかも他の女も居て」
「クソっ俺に甲斐性があればなぁ」
「花嫁さんみんな綺麗だなあ~」
マーシーがひときわ大きな声で
「それでは、この皆の前で、誓の言葉を述べなさい。
新郎パック前に」
パックは一歩前に出て、一つ大きく深呼吸をして
「わたくしパックは、パール・シンディ・アイを妻とし、生涯これを愛し、添い遂げることを誓います。」
パックに続き、それぞれが誓いの言葉を述べた。
「それでは、誓いのキスをどうぞ」
ミューラーがにまっと笑うと
「バカ」と一言メーリールーが言ってミューラーに抱きつきキスをした。
それをパックが横目に見ていたら
「あなたの花嫁はこっちよ」
とパールにたしなめられた。
パックは、まずパールに、そしてシンディ、アイにキスをした。
「これにて、冒険者ギルド ギルド長の名において、この者たちの婚姻が成立したものとします」
「ウォー」「いいぞ~」
「ヒューヒュー」「おめでとう」
「おめでとう」「おめでとう」
「乾杯だ!」「祝宴だ!」
「これが飲まずにいられるか!」
パックたちは、その場に居た冒険者たちに手を引かれ、テーブルにつかされた。
「今日はみんな、依頼こなしになんて行くんじゃねえぞ。
これは俺からだ」
いつぞやパールに絡んだジャックが帽子を脱いでテーブルに置き、銀貨を数枚投げ入れた。
それに続いて次々と冒険者たちが帽子に銀貨や銅貨を投げ入れて行く。
帽子はあっと言う間にいっぱいになり金が溢れている。
受付嬢たちも銀貨を入れ終り、マーシーに注目が集った。
「ギルド長、太っ腹な所見せてくれよ」
「えっ あ はははは」
マーシーは、金貨を取り出した。
「オオー」
「イヤこれは間違って」
帽子の上で、金貨をつまんだまま、手がプルプル震えている。
「さすが~ギルド長」
ジャックが、マーシーの背中を叩いた。
その拍子に、金貨はマーシーの手を離れ帽子の上に落ちた。
「ああ~ 俺の金貨」
「祝宴の始まりだぁ~」
パックたちは、ちゃちゃっと結婚して王城へと向うつもりだったが、こうなったら周りの冒険者がそれを許す分けがない。
「城へ行くのは、早くて明日ね」
酔い潰れたミューラーを見てパールがつぶやいた。
「私もパックさんのお嫁さんに成りたかったわ~」
酔っぱらってパックにくっついている受付嬢をシンディが引きはがす
「パック、ミューラー起こして。もう、ほうれん荘に帰りましょうよ」
パックはスキル『再現』でタマゴボーロを作り出して、ミューラーの口に入れた。
ミューラーの顔からみるみる赤みが消えて、トロンとしていた目にも光が戻った。
パールとメーリールーにもタマゴボーロを一粒づつ食べさせて、ほうれん荘へと戻った。
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