織田家次男、織田信雪です。

コン

文字の大きさ
4 / 19
幼少の時

1.3 初陣です。

しおりを挟む
 信勝の初陣が幕を開けた。

 「撤退準備は出来たか?」

 「……あにうえ」

 「どうした?そんな真剣な顔して」

 「ちちうえのところへ、いきまょう」

 「どうしたのだ?撤退するとー」

 嫌な予感を信勝は感じ取った。

 なぜ、こんなところに矢を飛ばした?陣形の後ろが少し遠くに見える所でだ。
 あと、矢の刺さり方が斜めすぎる。
 刺さり方からして、射ったと思われる場所は自軍左側に見える林の中。

 『あ?あぁー、いつものことだ。気にしなくても大丈夫だ』

 信勝は、広信の言葉を思い起こす。前の戦場を見ると、どう考えても敵の 軍との軍勢の強さの差は歴然だ。
 特に、信秀の気迫に雑兵は逃げ腰になっている。

 敵軍は今回が、初対決ではなく、最近も何回か戦をしてたはずだ。
 兄上が離れるのを知っていた……。

 「いそいで!」

 信勝は、信広の馬の後ろに乗り、広信を急かす。
 信広も、信勝の雰囲気を感じ取り、馬を腹を蹴った。
 信広の馬は走り出し、自軍の方へと駆け出す。
 後ろを見ると、複数の弓矢が地面へと突き刺さっていた。

 「狙われていた、のか……?」

 「いままでの、いくさできづいた、のでしょう」

 未だ、流暢に喋れないので、区切りながら答える。
 その返答に、信広は目を見開き驚いていた。
 取り敢えず、危機を切り抜け自軍の指揮をする信秀の元へとたどり着いた。

 「ん?おぉー、やっと前線へ出る気になったか!」

 「いえ、ねらわれていたので、ひなんしました」

 「なるほど、信広を狙って士気を低下させようというつもりか」

 「ねらいは、ほかにあるかもしれません」

 「なぜそう思う?」

 「ちせつ、すぎるかと」

 まず、あの場面で1本目で仕留め損なうというのが、ナンセンスだ。
 殺したいのなら、確実に狙えるのを待つべきだったはず。

 「確実に殺さなかったということに、引っかかるのだな」

 「はい」

 つまり、俺たち二人には陣に戻って欲しかった。命が危ないからと……。必然的に、俺たちの守りが堅くなる。しかしその人員は、生えてくるはずもなくどこからかの移動するのだ。

 「ちちうえか……」

 「どうしたのだ、信勝?」

 ほぼ、空気と化していた信広が聞いてくる。

 「ちちうえがねらいです」

 そう、信勝は結論付けた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

異世界帰還者の気苦労無双録~チートスキルまで手に入れたのに幼馴染のお世話でダンジョン攻略が捗らない~

虎柄トラ
ファンタジー
 下校帰りに不慮の事故に遭い命を落とした桜川凪は、女神から開口一番に異世界転生しないかと勧誘を受ける。  意味が分からず凪が聞き返すと、女神は涙ながらに異世界の現状について語り出す。  女神が管理する世界ではいま魔族と人類とで戦争をしているが、このままだと人類が負けて世界は滅亡してしまう。  敗色濃厚なその理由は、魔族側には魔王がいるのに対して、人類側には勇者がいないからだという。  剣と魔法が存在するファンタジー世界は大好物だが、そんな物騒な世界で勇者になんてなりたくない凪は断るが、女神は聞き入れようとしない。  一歩も引かない女神に対して凪は、「魔王を倒せたら、俺を元の身体で元いた世界に帰還転生させろ」と交換条件を提示する。  快諾した女神と契約を交わし転生した凪は、見事に魔王を打ち倒して元の世界に帰還するが――。

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
ファンタジー
とある学校の卒業パーティでの1幕。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

転生したら幽閉王子でした~これどうすんの?

サクラ近衛将監
ファンタジー
 神様の眷属の過失が原因の事故に遭って死んだ桜庭雄一が異世界に転生したら、とある国の忌避すべき王子として幽閉されていた。  転生にはチートがつきもののはずだが、事故で死んだ者が300名を超えるために、個別にチートは与えられず、転生先の者の能力を生かせと神に告げられている。  「神の加護」ではないけれど、「恩寵」が与えられているので、当該異世界では努力を為した分、通常に比べると成果があるらしい。  これはとある国の幽閉王子に転生した男の冒険譚である。  原則として、毎週月曜日20時に投稿予定です。

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

処理中です...