小学生をもう一度

廣瀬純七

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大学四年生の松岡翔子

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次の朝、翔太は眩しい朝の光で目を覚ました。しかし、目覚めた瞬間から何かが違うことに気づいた。手を伸ばして布団から起き上がると、自分の体が細くしなやかになっていることに驚く。  

「え…また…?」  

鏡を見に行くと、そこに映っていたのは大学四年生ほどに成長した女性の姿だった。髪は肩のあたりまで伸び、顔立ちはどこか見覚えのあるものの、幼い頃の翔子の面影を大人びた雰囲気が包み込んでいる。  

「今度は大学生の翔子になってる…?」  

翔太――いや、翔子は呆然としながらも、部屋に置いてあったバッグを手に取り、白いワンピース姿のまま外に出た。  

---

### **街を歩く翔子**  

街に出ると、少し涼しい風が吹いていた。秋の初めのような爽やかな気候だ。翔子は自分がどこにいるのか確信が持てないまま、ふらふらと歩き始めた。周りの人々は忙しそうに行き交い、誰もがスマートフォンを片手にしている。  

「ここは…どこだろう? それに、どうして私は大学生の姿なんだろう?」  

考えながら歩いていると、ふと目の前のビルの壁に大きな画面のデジタルサイネージが目に入った。その画面には、明るいスタジオの中でインタビューを受けている一人の女性が映し出されている。  

「えっ…美紀ちゃん?」  

画面には大きく、「佐藤美紀さん、日本漫画大賞受賞! 代表作『星空のダンス』が話題に!」というテロップが表示されていた。  

---

### **美紀の姿に驚く翔子**  

画面に映る美紀は、幼い頃の面影を残しつつも、立派な大人の女性になっていた。長い髪を整え、鮮やかな笑顔でインタビュアーに答えている。  

「私の作品がこうしてたくさんの方に読まれる日が来るなんて、本当に夢のようです。特に、この物語を支えてくれた幼い頃の思い出が、大きな力になりました。」  

その言葉を聞いた翔子は、胸が熱くなるのを感じた。美紀が語る「幼い頃の思い出」が何を指しているのか、翔子にはすぐに分かった。二人で一緒に遊んだ日々、秘密を共有した時間、そしていつもそばにいてくれた彼女の笑顔。  

「美紀ちゃん、夢を叶えたんだね…」  

翔子は立ち止まり、サイネージに映る美紀の姿をじっと見つめた。  

---

### **自分に問いかける翔子**  

その瞬間、翔子はふと自分自身に問いかけた。  

「私も、美紀ちゃんみたいに何かを叶えられるのかな? この姿で、この人生で…」  

翔太だった頃の記憶、翔子として生きた時間、そして今の自分。すべてが混ざり合いながら、心に浮かぶのは美紀との絆だった。翔子はもう一度画面を見上げ、決意したように歩き始めた。  

「美紀ちゃんに会って、直接おめでとうを伝えたい。」  

秋風に揺れる白いワンピースが、翔子の新たな一歩を後押しするように光を受けて輝いていた。  
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