TSメイク

合コンの後で

 
合コンが終わり、美咲（拓也）、愛、彩香の三人は夜の街を歩いていた。  

「はぁ～～……疲れた……」  

美咲はため息をつきながら、髪をかき上げる（もちろんウィッグだが）。  

「でも、めっちゃモテてたじゃん？ すごかったよ！」  

彩香がクスクス笑いながら言うと、美咲はげんなりした表情を見せた。  

「モテたくて行ったわけじゃねぇ……というか、マジで危なかった。何回バレるかと思ったか……」  

「でもさ、美咲って本当に違和感なかったよね。特に**声が可愛すぎてビビった！**」  

彩香が驚いたように言うと、美咲は一瞬固まった。  

「えっ……あ、ああ……そう？」  

「そうだよ！ 普通に女子としか思えなかったし、どこであんなに女の子っぽい声出せるようになったの？」  

彩香が興味津々で覗き込んでくる。美咲はどう答えようか迷ったが、愛が先に口を開いた。  

「ふふっ、**それはね、この飴のおかげなの！**」  

愛はポケットから小さなキャンディーのような錠剤を取り出して、彩香に見せた。  

「えっ、何これ？」  

「この飴を舐めると、一時的に**女の子みたいな声**になるのよ！」  

「えぇぇ！？ そんなのあるの！？」  

彩香は驚きのあまり目を丸くした。  

「そうなの！ だから、美咲の声も可愛くなってたのよ♪」  

「マジかぁ……ていうか、そんなの使ったら誰でも女の子の声になれちゃうじゃん！」  

「そういうこと♪ でも効果は半日くらいで元に戻るからね！」  

「へぇ～、面白い！ じゃあ、私も今度試してみようかな？」  

彩香はニヤニヤしながら飴を見つめ、美咲は疲れた顔でそれを見つめていた。  

「……俺はもうしばらくいいや……」  

そう言って、美咲は再び深いため息をつくのだった――。