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エイミーと歌の特訓 4
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ティータイムを終えると、エイミーはライオネルから手書きの歌詞が書かれた楽譜を手渡された。
「今日はこの歌詞で歌え」
「いいですけど……どこの国の言葉ですか?」
歌詞に目を通したエイミーは、何が書かれているのかさっぱりわからず首をひねった。
「どこの国の言葉でもない。いいからこの歌詞で歌え」
「わかりました」
よくわからなかったが、ライオネルがそうしろと言うのだから何か理由があるはずだ。
ライオネルがピアノの前に座って、曲の前奏を弾きはじめる。
エイミーは楽譜を見ながら、楽譜に手書きで書いてあるまったく意味の通らない言葉で歌い出した。
「ろいぽ~るえ~うこぱ~~~~~」
自分がひどく滑稽に思えてきたが、伴奏しているライオネルをちらりと見れば、とても満足そうな顔をしている。いつも一小節――下手をすれば一音発しただけで止められるのに、今日はまったく止める様子もない。
とても滑稽だが面白くなってきて、嬉しそうなライオネルにエイミーも気分が乗って来た。
わけのわからない歌詞をルンルンで歌い終えると、伴奏を終えたライオネルが立ち上がって叫んだ。
「えらいぞエイミー‼」
生まれてはじめてライオネルに褒められて、エイミーはぱああっと顔を輝かせた。
「えらい? えらいですかわたし!」
「ああ! 今のは一音も外さなかった‼」
「殿下、わたしはいつも音を外しません」
「お前……いや、まあ、ある意味ではそうなのか。俺ははじめてお前のことをちょっとだけ理解できた気がするよ」
「じゃあ――」
「好きにはなっていない」
「でもわたしは大好きですよ!」
そして、ライオネルは「好きにはなっていない」と言ったが、はじめて褒めてくれたのだ、きっと「好き」へ向けて少しは前進してくれたに違いない。
嬉しくて、エイミーはにまにまと笑った。
今の歌はまったく意味がわからなかったが、ライオネルが褒めてくれればなんだっていい。
「忘れないうちにもう一度歌うぞ」
「はい!」
(お城デート、最高!)
エイミーが近づくだけで嫌な顔をしていたライオネルが、笑顔でたくさん構ってくれる。
この日、褒められて調子づいたエイミーは、あっという間に意味のわからない歌詞を丸暗記した。
「今日はこの歌詞で歌え」
「いいですけど……どこの国の言葉ですか?」
歌詞に目を通したエイミーは、何が書かれているのかさっぱりわからず首をひねった。
「どこの国の言葉でもない。いいからこの歌詞で歌え」
「わかりました」
よくわからなかったが、ライオネルがそうしろと言うのだから何か理由があるはずだ。
ライオネルがピアノの前に座って、曲の前奏を弾きはじめる。
エイミーは楽譜を見ながら、楽譜に手書きで書いてあるまったく意味の通らない言葉で歌い出した。
「ろいぽ~るえ~うこぱ~~~~~」
自分がひどく滑稽に思えてきたが、伴奏しているライオネルをちらりと見れば、とても満足そうな顔をしている。いつも一小節――下手をすれば一音発しただけで止められるのに、今日はまったく止める様子もない。
とても滑稽だが面白くなってきて、嬉しそうなライオネルにエイミーも気分が乗って来た。
わけのわからない歌詞をルンルンで歌い終えると、伴奏を終えたライオネルが立ち上がって叫んだ。
「えらいぞエイミー‼」
生まれてはじめてライオネルに褒められて、エイミーはぱああっと顔を輝かせた。
「えらい? えらいですかわたし!」
「ああ! 今のは一音も外さなかった‼」
「殿下、わたしはいつも音を外しません」
「お前……いや、まあ、ある意味ではそうなのか。俺ははじめてお前のことをちょっとだけ理解できた気がするよ」
「じゃあ――」
「好きにはなっていない」
「でもわたしは大好きですよ!」
そして、ライオネルは「好きにはなっていない」と言ったが、はじめて褒めてくれたのだ、きっと「好き」へ向けて少しは前進してくれたに違いない。
嬉しくて、エイミーはにまにまと笑った。
今の歌はまったく意味がわからなかったが、ライオネルが褒めてくれればなんだっていい。
「忘れないうちにもう一度歌うぞ」
「はい!」
(お城デート、最高!)
エイミーが近づくだけで嫌な顔をしていたライオネルが、笑顔でたくさん構ってくれる。
この日、褒められて調子づいたエイミーは、あっという間に意味のわからない歌詞を丸暗記した。
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