12 / 41
私と友達
第5話 余計な一言
しおりを挟む
愚痴ばかりが並ぶラインに私は早速送信した。
『私バイト辞めたんだ。愚痴沢山聞いてもらってたから二人には報告しておきたくて』
30分ほどして既読が付いた。
『人足りないって言ってたのに? 辞めたら他の人はもっと大変になるんじゃない?』
咎めるような文章がまじめで責任感の強い希から送られてきた。
こういう内容が送られてくることはこれまでの愚痴を言い合った時からちょっと想定していた。
それでも、はっきりと言われてしまうと。
私が辞めたせいで皆に迷惑をかけている無責任じゃないかと言われているかのようでモヤッとしてしまう。
『テスト週間でもシフトに出てほしいって言われた愚痴話したじゃん』
『それはそうだけど。社会人としてそんなすぐ辞めちゃうのってよくないんじゃないかな』
確かに私がやめたことでさらに人が少なくなって、バイト先のシフトはどうなってしまったのかは怖いところだけれど。
私の店ではないし、私の本業は学生だ。
文字は打ち終えたけれど、本当に送っていいか私は躊躇していた。
なぜなら、希は学業よりもバイトを優先させた結果。今回のテストの成績がかなり下がり親から連絡がくるようになってと愚痴を言っていたのを知っているからだ。
『実来はちょっと無責任だと思う』
希からそう送られてきて、流石の私も送るかどうか躊躇していたけれどカチンときてしまって、送信ボタンを押した。
『私の本業は学生だから。就職しないバイトのせいで成績が悪くなったら親に学費出してもらっているのに意味がなくなっちゃう』
『就職しないバイト先のせいで私の成績が下がったっていいたいの?』
『希のことじゃない、私のことだよ。店長から連日シフト出てほしいって出るまで連絡があって、テスト始まって2日目までは本当に悲惨な成績だったの。だから、このままだとまずいって思ってやめることにしたの』
既読はついたものの、希からの返事はなかった。
11時を過ぎて、個別で裕美からSNSに連絡がきた。
『実来さ、希と何かあった? バイト終わったら沢山連絡が希からきててビックリしてさ』
グループでの連絡で書き込むのはやめた代わりに、希は裕美に個別でおそらく愚痴を言ったのだと思う。
『私バイトやめたんだ』
『え!? さのさのやめたの?』
『3人のグループでもそういったんだけど、希にしたら。人がいなくて困っているのを解っていてやめたのは無責任だと感じたみたいで』
『希まじめなところあるもんね。実は希から個別で連絡が沢山きていて、そっちみてたらグループは見てなかったわ。そっか、辞めたんだ。バイト先で何かあった?』
希の地雷やっぱり踏んで裕美のほうに連絡がきてたんだ。
『テスト期間中もシフトに出るようにって連絡がくるって愚痴いったじゃん。このままバイト続けてたら、バイトの人は助かるかもしれないけれど。私が留年したり、成績が悪くて就活で困るようなことになったらまずいじゃないかなって思って』
時間を置いたこと、裕美が普通に聞いてきたことで希のときよりずっと柔らかく言いたいことを言えたと思う。
カチンときたとはいえ、なら少し時間を置いてからかえせば裕美に言えたようにいえたのにと思うけれどもう遅い。
『ちょっと後で連絡していい? もう11時過ぎてるし。遅くなっちゃうかもしれないんだけど』
『うん。春休みだし、バイトもないから大丈夫』
OKの文字のスタンプがきて裕美との連絡は一度止まった。
本来なら眠い時間なんだけれど、やらかしたこともあって私は眠れず裕美からの連絡をまっていた。
時間が経てばたつほど、希にやらかしちゃったって気持ちが高まる。
つらいことからやめるきっかけをあげたら、私が古屋さんに感謝したように二人に感謝されるかもみたいな。
でもそれは、求めてない人にとってはおせっかいでしかなかったのかも。
麗奈、白雪ちゃん、朋ちゃんの3人と違いいらないことを言った私は、希ともう挨拶をするような仲には戻れないかもしれない。
3人は私たちが愚痴だらけになったことは指摘せず自然とはなれてくれた。
嫌な思いはしなかったからこそ、グループは変わったけれど、会えば挨拶するし雑談もする仲として残っている。
まじめな優等生タイプの希は成績が下がって悩んでたこと愚痴を聞いていて人一倍わかっていたつもりだったのに。
なんか救ってあげたいみたいな傲慢さが、今後も友達でいることを断ち切ったのかも。
こういう風になるから、中学の時や高校の時も面と向かっていろいろ言わずに、ゆっくり皆フェードアウトしたのかもってことを今更ながら私は理解した。
あぁ、やらかした。
こんな後悔するくらいなら、言わなきゃいいのにって話なんだけれど。
ついカチンっときてってこと何度も何度も頭の中をぐるぐると回る。
1時を過ぎてようやく裕美から電話がかかってきた。
『私バイト辞めたんだ。愚痴沢山聞いてもらってたから二人には報告しておきたくて』
30分ほどして既読が付いた。
『人足りないって言ってたのに? 辞めたら他の人はもっと大変になるんじゃない?』
咎めるような文章がまじめで責任感の強い希から送られてきた。
こういう内容が送られてくることはこれまでの愚痴を言い合った時からちょっと想定していた。
それでも、はっきりと言われてしまうと。
私が辞めたせいで皆に迷惑をかけている無責任じゃないかと言われているかのようでモヤッとしてしまう。
『テスト週間でもシフトに出てほしいって言われた愚痴話したじゃん』
『それはそうだけど。社会人としてそんなすぐ辞めちゃうのってよくないんじゃないかな』
確かに私がやめたことでさらに人が少なくなって、バイト先のシフトはどうなってしまったのかは怖いところだけれど。
私の店ではないし、私の本業は学生だ。
文字は打ち終えたけれど、本当に送っていいか私は躊躇していた。
なぜなら、希は学業よりもバイトを優先させた結果。今回のテストの成績がかなり下がり親から連絡がくるようになってと愚痴を言っていたのを知っているからだ。
『実来はちょっと無責任だと思う』
希からそう送られてきて、流石の私も送るかどうか躊躇していたけれどカチンときてしまって、送信ボタンを押した。
『私の本業は学生だから。就職しないバイトのせいで成績が悪くなったら親に学費出してもらっているのに意味がなくなっちゃう』
『就職しないバイト先のせいで私の成績が下がったっていいたいの?』
『希のことじゃない、私のことだよ。店長から連日シフト出てほしいって出るまで連絡があって、テスト始まって2日目までは本当に悲惨な成績だったの。だから、このままだとまずいって思ってやめることにしたの』
既読はついたものの、希からの返事はなかった。
11時を過ぎて、個別で裕美からSNSに連絡がきた。
『実来さ、希と何かあった? バイト終わったら沢山連絡が希からきててビックリしてさ』
グループでの連絡で書き込むのはやめた代わりに、希は裕美に個別でおそらく愚痴を言ったのだと思う。
『私バイトやめたんだ』
『え!? さのさのやめたの?』
『3人のグループでもそういったんだけど、希にしたら。人がいなくて困っているのを解っていてやめたのは無責任だと感じたみたいで』
『希まじめなところあるもんね。実は希から個別で連絡が沢山きていて、そっちみてたらグループは見てなかったわ。そっか、辞めたんだ。バイト先で何かあった?』
希の地雷やっぱり踏んで裕美のほうに連絡がきてたんだ。
『テスト期間中もシフトに出るようにって連絡がくるって愚痴いったじゃん。このままバイト続けてたら、バイトの人は助かるかもしれないけれど。私が留年したり、成績が悪くて就活で困るようなことになったらまずいじゃないかなって思って』
時間を置いたこと、裕美が普通に聞いてきたことで希のときよりずっと柔らかく言いたいことを言えたと思う。
カチンときたとはいえ、なら少し時間を置いてからかえせば裕美に言えたようにいえたのにと思うけれどもう遅い。
『ちょっと後で連絡していい? もう11時過ぎてるし。遅くなっちゃうかもしれないんだけど』
『うん。春休みだし、バイトもないから大丈夫』
OKの文字のスタンプがきて裕美との連絡は一度止まった。
本来なら眠い時間なんだけれど、やらかしたこともあって私は眠れず裕美からの連絡をまっていた。
時間が経てばたつほど、希にやらかしちゃったって気持ちが高まる。
つらいことからやめるきっかけをあげたら、私が古屋さんに感謝したように二人に感謝されるかもみたいな。
でもそれは、求めてない人にとってはおせっかいでしかなかったのかも。
麗奈、白雪ちゃん、朋ちゃんの3人と違いいらないことを言った私は、希ともう挨拶をするような仲には戻れないかもしれない。
3人は私たちが愚痴だらけになったことは指摘せず自然とはなれてくれた。
嫌な思いはしなかったからこそ、グループは変わったけれど、会えば挨拶するし雑談もする仲として残っている。
まじめな優等生タイプの希は成績が下がって悩んでたこと愚痴を聞いていて人一倍わかっていたつもりだったのに。
なんか救ってあげたいみたいな傲慢さが、今後も友達でいることを断ち切ったのかも。
こういう風になるから、中学の時や高校の時も面と向かっていろいろ言わずに、ゆっくり皆フェードアウトしたのかもってことを今更ながら私は理解した。
あぁ、やらかした。
こんな後悔するくらいなら、言わなきゃいいのにって話なんだけれど。
ついカチンっときてってこと何度も何度も頭の中をぐるぐると回る。
1時を過ぎてようやく裕美から電話がかかってきた。
10
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる