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新しいお仕事~1
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「あの……、よく聞こえなかったみたいなので、もう一回お話いただいてもいいですか?」
その翌日。
侍女長の元に朝一番で呼びつけられたアリサは、目を白黒していた。
昨日の王族のお食事を補佐する件で、また何かやらかしたのではないかと、びくびくしながら侍女長の執務室に呼ばれてすぐのこと。
「だから、貴女を今日から王子様付の侍女として任命すると言っているのです」
そう語る侍女長の顔は微動だにしなく平静であったが、口調にはなんだか渋さが滲み出ているような気がする。
「あの…、こう申し上げるのも何なのですが、侍女長様」
これは何かの間違いだと思いながら、アリサは口を開く。
王子様付の侍女と言えば、かなりの昇進になる。下級侍女であるアリサは、正直な所、それほど何か昇進させていただけるような業績は何一つ上げていないのである。
……ただ一つ、ドラゴンを倒したということ以外は。
しかし、あれはただの事故だったのだし、一介の侍女であるアリサがドラゴンを倒したからと言って、騎士でもなんでもないので、特に業績にはならないと思う。
ましてや、ドラゴンを倒したなんて、誰にも知られてはならない秘密なのだ。
「王子様がぜひ、お前をお付きの侍女にしたいという、強いご希望があったのです。昨日のお食事の際に、何かしでかしたのですか? アリサ」
じろりと、侍女長はアリサを鋭い目で見つめている。
「……特に、何か王子様のお気にいられるようなことは何も」
そういえば、昨日、別れ際に、「また明日ね」と王子様に言われたことを思い出した。
「王子様は、まだお小さいのに、その聡明さはこの国だけでなく、近隣諸国にまでよく知られているほどの方ですよ。そのお方が、貴女をぜひに侍女に、と申し付けられたのです。正直、何をやらせてもドジばかり踏む貴女に、王子様の侍女が務まるとは到底思いませんけれど、これは王族の命令ですから、抗いようがありません」
「はあ」
全くだ。
侍女長様のお言葉に何一つ反論できないのだから仕方がない。申し訳なさげにうつむくアリサに、侍女頭は苦々しい口調ではあったが、その中に少しだけ優しい気持ちのこもった声で言葉を紡ぐ。
「よいですか? これは滅多にない、いいえ、一万年に一度あるかないかのチャンスです。しっかりお仕えして、ヘマばかりする貴女の悪評を覆してくるのですよ」
励まされているのか、けなされているのかわからないまま、侍女長と共に王子様のお部屋へ向かう。
そして、その瞬間からアリサは王子付きの侍女としての仕事が始まったのである。
とはいえ、下級侍女からの成り上がりなので、直接、殿下の身の回りの世話を細々とするというより、周囲の侍女のアシストという感じだ。
例えば、籠に入った洗濯ものを出しに行くとか、殿下お付きの侍女のための道具を準備するとかそういう仕事なのだが、それでも、下級侍女から王子付きの侍女の一員となったことは大出世なのである。
「アリサ、よろしくね」
フィリッツ殿下のお部屋に赴くと、淡い金髪の巻き毛の天使がにっこりとアリサに向かってほほ笑みかける。
遠くで見た時も天使だったが、三メートルの距離から見ればそれはさらに天使であって。
「は、はぃっ。まだ未熟ですが精一杯頑張ります。よろしくお願いいたします」
ペコリと頭を下げて、頭を上げた瞬間、殿下と一瞬だけ目があった。
その表情は、どことなく何かを知っているような、全てを見透かされたような視線。
まるでアリサの何かを知っているような顔に、一瞬、背筋がぞくりと凍る。
「では、アリサ、こちらにいらっしゃい」
ふと呼ばれたことで我に返って振り向くと、侍女長が呼んでいた。
挨拶もそこそこに、先輩侍女に呼ばれて侍女たちの控室のような場所へと連れていかれ、みっちりと仕事についての指示を受けたのであった。
◇
その頃、騎士団長の執務室では。
「まだ、あの娘が見つからないと?」
煩わしい書類仕事がさらに煩わしくなるような報告を受け、騎士団長リュミエール・グランツは眉間にしわを寄せながら、部下の報告を受けていた。
「はい。あちこち手を尽くして探しておりますが、未だに手がかり一つ得られない状況でして……」
精鋭中の精鋭を集めた騎士団内部の情報部でも何一つ手がかりが得られないという。
グランツはさらに忌々しい風で、精悍な顔に厳しい表情が浮かぶ。その様子は銀色の鷹のようだと部下は思う。
「生きている女であれば、かならず最寄りの町に立ち寄るか、周囲のどこかに生活の拠点があるはずなんだが」
「誠に。王宮の従者でない限り、どこかに痕跡が残っているはずなのですが」
「あの娘のような力の持ち主であれば、王宮の従者である訳がない。引き続き、街中で探索を続けろ。必ず、どこかに潜んでいるはずだ」
「はっ」
立ち去る部下の後ろ姿を眺めながら、リュミエールは手もとにあった書類を煩わし気に手荒に扱う。高等議会に提出する書類であったが、そんなものに全く目をかけず、彼はおもむろに椅子から立ち上がり、窓へと近寄る。
窓を開けると、新鮮な空気が部屋になだれ込んでくる。その空気を吸えば少しは気分がよくなるかと思ったのだが、相変わらずイライラとした気持ちが彼をいら立たせていた。
ドラゴンと関係のあるはずの娘を見つけ、その事情を詳しく聞くべきだと思っていたが、もしかして、聞いた所でどんな返事が返ってくるのははわからない。
それでもリュミエールにとっては、それが大切なことのように思えて仕方がないのだ。
その娘を早く見つけたい。
無敵のドラゴンの力を得ていた娘が、なぜ森の木の実を摘みになど来ていたのだ。
疑問を煩悶している彼に向かって、同席していた秘書官が口を開く。
「それはそうと、団長」
「なんだ」
「見合いの姿絵が届いておりますが、いかがいたしましょうか?」
「断っとけ」
「また王様に愚痴を言われますよ?」
「構わん。俺にその気はない」
リュミエールは不機嫌さを隠そうともせず、窓の外を眺めたままだ。
秘書はその様子を見ながら、そっとため息をつく。言葉通り、団長は姿絵を一目見る気すらないらしい。
もうとっくに結婚適齢期を過ぎているのに、この無骨な上司は貴婦人などは全く食指が動かないらしい。騎士団の中では、もしかして、団長は男色なのではという噂もちらほらと流れているというのに。
結婚しなくても構わないから、女性と浮ついた噂の一つでも流れれば、疑惑の目も減るというのに、この無骨な上司は優美な見かけとは全く異なり、本当の意味で堅物であり、武人の中の武人なのだと秘書は思う。
「では、王様には、一応姿絵は拝見されましたが、気に入られなかったと報告しておきますね」
ため息と共に独り言のような秘書の言葉に、リュミエールは憤慨しながら口を開く。
「あの人もいい加減、見合いなどというものをやめてくれればいいのにな、全く」
あの人というのはこの国の王であり、騎士団長の叔父でもあるのだが、秘書はその言葉を聞かなかったことにして、姿絵を返すために、椅子から立ち上がった。
「では、この姿絵は返却してまいります」
秘書に対して言葉を返すことなく、リュミエールは相変わらず不機嫌そうに窓の外を眺め続けていた。
その翌日。
侍女長の元に朝一番で呼びつけられたアリサは、目を白黒していた。
昨日の王族のお食事を補佐する件で、また何かやらかしたのではないかと、びくびくしながら侍女長の執務室に呼ばれてすぐのこと。
「だから、貴女を今日から王子様付の侍女として任命すると言っているのです」
そう語る侍女長の顔は微動だにしなく平静であったが、口調にはなんだか渋さが滲み出ているような気がする。
「あの…、こう申し上げるのも何なのですが、侍女長様」
これは何かの間違いだと思いながら、アリサは口を開く。
王子様付の侍女と言えば、かなりの昇進になる。下級侍女であるアリサは、正直な所、それほど何か昇進させていただけるような業績は何一つ上げていないのである。
……ただ一つ、ドラゴンを倒したということ以外は。
しかし、あれはただの事故だったのだし、一介の侍女であるアリサがドラゴンを倒したからと言って、騎士でもなんでもないので、特に業績にはならないと思う。
ましてや、ドラゴンを倒したなんて、誰にも知られてはならない秘密なのだ。
「王子様がぜひ、お前をお付きの侍女にしたいという、強いご希望があったのです。昨日のお食事の際に、何かしでかしたのですか? アリサ」
じろりと、侍女長はアリサを鋭い目で見つめている。
「……特に、何か王子様のお気にいられるようなことは何も」
そういえば、昨日、別れ際に、「また明日ね」と王子様に言われたことを思い出した。
「王子様は、まだお小さいのに、その聡明さはこの国だけでなく、近隣諸国にまでよく知られているほどの方ですよ。そのお方が、貴女をぜひに侍女に、と申し付けられたのです。正直、何をやらせてもドジばかり踏む貴女に、王子様の侍女が務まるとは到底思いませんけれど、これは王族の命令ですから、抗いようがありません」
「はあ」
全くだ。
侍女長様のお言葉に何一つ反論できないのだから仕方がない。申し訳なさげにうつむくアリサに、侍女頭は苦々しい口調ではあったが、その中に少しだけ優しい気持ちのこもった声で言葉を紡ぐ。
「よいですか? これは滅多にない、いいえ、一万年に一度あるかないかのチャンスです。しっかりお仕えして、ヘマばかりする貴女の悪評を覆してくるのですよ」
励まされているのか、けなされているのかわからないまま、侍女長と共に王子様のお部屋へ向かう。
そして、その瞬間からアリサは王子付きの侍女としての仕事が始まったのである。
とはいえ、下級侍女からの成り上がりなので、直接、殿下の身の回りの世話を細々とするというより、周囲の侍女のアシストという感じだ。
例えば、籠に入った洗濯ものを出しに行くとか、殿下お付きの侍女のための道具を準備するとかそういう仕事なのだが、それでも、下級侍女から王子付きの侍女の一員となったことは大出世なのである。
「アリサ、よろしくね」
フィリッツ殿下のお部屋に赴くと、淡い金髪の巻き毛の天使がにっこりとアリサに向かってほほ笑みかける。
遠くで見た時も天使だったが、三メートルの距離から見ればそれはさらに天使であって。
「は、はぃっ。まだ未熟ですが精一杯頑張ります。よろしくお願いいたします」
ペコリと頭を下げて、頭を上げた瞬間、殿下と一瞬だけ目があった。
その表情は、どことなく何かを知っているような、全てを見透かされたような視線。
まるでアリサの何かを知っているような顔に、一瞬、背筋がぞくりと凍る。
「では、アリサ、こちらにいらっしゃい」
ふと呼ばれたことで我に返って振り向くと、侍女長が呼んでいた。
挨拶もそこそこに、先輩侍女に呼ばれて侍女たちの控室のような場所へと連れていかれ、みっちりと仕事についての指示を受けたのであった。
◇
その頃、騎士団長の執務室では。
「まだ、あの娘が見つからないと?」
煩わしい書類仕事がさらに煩わしくなるような報告を受け、騎士団長リュミエール・グランツは眉間にしわを寄せながら、部下の報告を受けていた。
「はい。あちこち手を尽くして探しておりますが、未だに手がかり一つ得られない状況でして……」
精鋭中の精鋭を集めた騎士団内部の情報部でも何一つ手がかりが得られないという。
グランツはさらに忌々しい風で、精悍な顔に厳しい表情が浮かぶ。その様子は銀色の鷹のようだと部下は思う。
「生きている女であれば、かならず最寄りの町に立ち寄るか、周囲のどこかに生活の拠点があるはずなんだが」
「誠に。王宮の従者でない限り、どこかに痕跡が残っているはずなのですが」
「あの娘のような力の持ち主であれば、王宮の従者である訳がない。引き続き、街中で探索を続けろ。必ず、どこかに潜んでいるはずだ」
「はっ」
立ち去る部下の後ろ姿を眺めながら、リュミエールは手もとにあった書類を煩わし気に手荒に扱う。高等議会に提出する書類であったが、そんなものに全く目をかけず、彼はおもむろに椅子から立ち上がり、窓へと近寄る。
窓を開けると、新鮮な空気が部屋になだれ込んでくる。その空気を吸えば少しは気分がよくなるかと思ったのだが、相変わらずイライラとした気持ちが彼をいら立たせていた。
ドラゴンと関係のあるはずの娘を見つけ、その事情を詳しく聞くべきだと思っていたが、もしかして、聞いた所でどんな返事が返ってくるのははわからない。
それでもリュミエールにとっては、それが大切なことのように思えて仕方がないのだ。
その娘を早く見つけたい。
無敵のドラゴンの力を得ていた娘が、なぜ森の木の実を摘みになど来ていたのだ。
疑問を煩悶している彼に向かって、同席していた秘書官が口を開く。
「それはそうと、団長」
「なんだ」
「見合いの姿絵が届いておりますが、いかがいたしましょうか?」
「断っとけ」
「また王様に愚痴を言われますよ?」
「構わん。俺にその気はない」
リュミエールは不機嫌さを隠そうともせず、窓の外を眺めたままだ。
秘書はその様子を見ながら、そっとため息をつく。言葉通り、団長は姿絵を一目見る気すらないらしい。
もうとっくに結婚適齢期を過ぎているのに、この無骨な上司は貴婦人などは全く食指が動かないらしい。騎士団の中では、もしかして、団長は男色なのではという噂もちらほらと流れているというのに。
結婚しなくても構わないから、女性と浮ついた噂の一つでも流れれば、疑惑の目も減るというのに、この無骨な上司は優美な見かけとは全く異なり、本当の意味で堅物であり、武人の中の武人なのだと秘書は思う。
「では、王様には、一応姿絵は拝見されましたが、気に入られなかったと報告しておきますね」
ため息と共に独り言のような秘書の言葉に、リュミエールは憤慨しながら口を開く。
「あの人もいい加減、見合いなどというものをやめてくれればいいのにな、全く」
あの人というのはこの国の王であり、騎士団長の叔父でもあるのだが、秘書はその言葉を聞かなかったことにして、姿絵を返すために、椅子から立ち上がった。
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