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第4章 宮廷にて知る
第18話 まだ知らなかったこと
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ジュリアがガルバーニ公爵に軽々と抱き上げられ、馬車へと向っている所をロベルトは見てしまった。顔から血の気が引いていくのを感じながら、ロベルトは己がいかに愚かだったかということを痛感していた。
あの二人はそういう仲になっていたのか。
・・・そうか。そうだったんだ。全て説明がつく。けれども、それを責める気は全くなかった。ジュリアに向けた最初の手紙に、ロベルトだって書いたではないか。
「自分はエミリーしか愛せない。君は君でロマンスの相手を見つけてほしい。それが誰であろうと邪魔はしないから」
それがどれだけ酷い言葉だったのか。昔の自分を蹴飛ばしてやりたくさえなる。彼女は、大切な持参金を伯爵領のために使い果たし、憎むべき対象であったエミリーにさえ優しく接し、面倒まで見てくれたと言うのに。
あまりにも自分が鈍すぎて、笑い飛ばしてやりたくなる気さえした。俺は本当に箱入りすぎて乾いた笑いしかでない。
── 自業自得とは、まさしくこのことだ。
と、ロベルトは思った。
「そこにいるのは、クレスト様ですか?」
ふと背後から声をかけられ、振り向いた先にはマークがいた。
「あ、ああ。エリオットか」
「今日は仕事が終わりですか?・・・・どうしたんです? 幽霊でも見たような顔をして」
「いや、別に大したことでは・・・」
言葉を濁そうとするロベルトの視線の先にいた人物を見て、マークもまた固まった。
「いや、あの、あれは・・・その・・・・」
「無理しなくていい。あの二人がそういう関係だったと、君は最初から知っていたんだろう?」
マークは、ばれてしまったか、という顔をしながらも、決まりが悪そうに答えた。
「・・・はじめっからという訳でもないんですが。なんとなくそう言うことにはなってるだろうと、うすうす分かっていました・・けど」
「俺は本当にバカだな。初めからそうだったと気づいていればよかったんだ」
「・・・まあ、仕方がないですよ。男女の間のことはどうにもなりませんし」
「まさかガルバーニ公爵が恋敵だったとはね」
ロベルトが呆れたように呟き、また口を開いた。
「・・・陰の王家がライバルじゃな。俺じゃ勝てない訳だ」
自嘲気味に言うロベルトの肩にマークは手を置き、励ますように言った。
「・・・飲みに行くのならつきあいますよ。俺でよかったら」
ロベルトはくすっと笑い、盟友に感謝した。
「ああ、すまないな。今日の酒はきっと長くなるぞ」
「何時まででもおつきあいします。何だったら朝まででも」
「持つべき者は友達・・・だな」
二人の男は肩をたたき合いながら、酒場へと向った。身分の隔たりを超え、信頼で結ばれた新しい友情の始まりだった。
◇
それから数時間後、ジュリアはなんだかとてもよく眠ったような気がして、うっすらと瞼を開けた。視界に入ってくるのは天蓋つきのベッドの垂れ幕、シルクの綺麗な枕・・・
(えっと、なんだったっけ)
と思ったのもつかの間、すぐに自分がジョルジュの新居にいてうっかり眠ってしまったことを思い出した。
その瞬間、自分の胸に何かが多い被さっているのがわかり、それがなんであるのかが分かった瞬間、瞬間湯沸かし器のようにぼっと頭に血が上った。
(うわっ、こ、これはジョルジュの腕・・・)
気がつけば、背中側にジョルジュがジュリアを抱きしめるようにして添い寝しているではないか。振り向けば、目の前に彼の端正な顔がすぐ鼻先にある。
(・・・眠ってる・・のね?)
彼もすやすやと寝息をたてて気持ちよさげに眠っていた。
ジュリアは彼を起こさないようにそっと寝返りをうち、寝台に肘をついたまま、これ幸いとばかりに彼の顔を点検した。すっと通った鼻筋。整った顔だち。額は広く、男らしい曲線を描いていて。
そんな彼の目がうっすらと開き、ジュリアとばっちり目があってしまった。
「ああ・・・ジュリア、起きたの?」
「ええ」
微睡みがちな彼の顔に、素敵な笑顔が広がった。甘えたように差し出された手を思わず取ったジュリアはそのまま彼の胸の中に抱き込まれてしまう。こうしてみても、長身の彼は腕や足もすらっとしていて長い。大柄なジュリアですら、すっぽりと彼の中に収まってしまえるのだ。
「君はいい匂いがする・・・」
ジュリアの髪に鼻を突っ込みすんすんと香りを楽しんでいる彼に、彼女は言った。
「お風呂に入りましたからね」
「宮廷で会ったときも同じ匂いがした」
暖かな彼の腕の中で、ジュリアも、また甘えるように彼の胸に頬をすり寄せた。彼の張った胸の筋肉が服越しにジュリアの頬に触れる。彼は文官なのに、意外と逞しいのだなと思ったのだが。
「君の寝顔があまりにも可愛らしいから、つい一緒になって寝てしまった」
彼の胸のなかでウリウリと頭を撫でくられジュリアは面食らった。こんな風に距離が近い接触は初めてだったからだ。ことあるごとに口付けをしたり、抱きしめたりしていてくれたが、ペットを愛でるような心理的に近い距離ではなかった。
「ふふ、私・・・犬みたいですね」
「言わなかった? 実はね、私は小動物も大好きなのだよ。いつもは威厳を保たなくてはならないから、秘密にしているのだが」
彼は悪戯っぽく笑い、どうか執事には秘密にしておいてくれないかな、と、そっと彼女の耳元で打ち明け話をする。自分耳に触れる彼の唇がくすぐったくて、ジュリアはくっくっと笑った。
「ジョルジュ・・・くすぐったいわ」
彼が一瞬楽しそうにジュリアを見つめて、口を開いた。
「そう、その笑顔。君に憂い顔は似合わない」
そういえば、今、ここにいるのが寝台の上だったと言うことを思い出し、ジュリアは慌てた。いつもはお行儀良く礼節を欠かさない彼だったから。
「ずっと添い寝をしていたんですか?」
「見ればわからない?」
そういった彼の瞳に悪戯っぽい光がともった。
「ジョッ、ジョルジュ、これは??」
慌てて起き上がろうとしても、押しのけでもしない限り無理だ。
「・・・私たちは結婚の約束をしたよね?」
「はい。そうですけど?」
「そうか。じゃあ、これくらいは許してもらえる?」
なんだか彼の何かに変な火を灯してしまったようだ。彼はジュリアの頬に口付けを灯した。
「あ・・・」
「じゃあ、これは?」
口付けは頬から始まり、ジョルジュの形のよい唇がジュリアのこめかみや他の場所に触れれば、ジュリアはその愛撫一つ一つに無言のまま身を震わせて反応した。
そうして彼の張りのある唇は、ジュリアの唇へとたどり着いた。一つ一つの口付けの効果を確かめるかのように、唇を合わせては離すを繰り返す。軽い接触がだんだんと物足りなくなって、本能に促されるまま、ジュリアは、うっとりとした様子で、何かを待ち受けるように、うっすらと唇を開いた。ジュリアの蒼い瞳は蕩けるように甘く熱を持ちながら、目の前の彼を見つめながら、甘いため息を漏らした。
「そう。いい反応だ」
ジョルジュは満足げな笑みを浮かべ、彼女の唇を軽く甘噛みしながら、そっと自分のなめらかな舌を押し入らせた。
「ん・・・」
自然に鼻から抜けるような甘い声がジュリアの喉奥から漏れる。ジョルジュも、再び熱いため息を漏らすと、目を閉じて再び彼女の唇の奥の感触を楽しんだ。形のよい彼の唇をジュリアは本能に導かれるままそっと吸い、それをちろりと舐めれば、今度は、彼が目を閉じたまま呻く番だった。
「ああ・・・ジュリア・・・なんて素敵なんだ」
熱い吐息と共に、自分を賞賛する彼の言葉が、息を吸う度にジュリアに流れ込み、暖かな感情が傷ついた彼女の胸を大きく満たしていく。それはひび割れたジュリアの心の欠片を埋めて、ジュリアの心にじんわりと染み込んでいった。その感情の名前を愛と呼ぶのだが、恋愛経験が少ないジュリアはまだそれを知らない。
もう、恵まれなかった境遇のことも、王女への負い目も、ジュリアの心から泡のようにすっかり消え失せようとしていた。
だって、ジョルジュの心はここにあるのだから。自分の心の奥深くのこの場所に。
あの二人はそういう仲になっていたのか。
・・・そうか。そうだったんだ。全て説明がつく。けれども、それを責める気は全くなかった。ジュリアに向けた最初の手紙に、ロベルトだって書いたではないか。
「自分はエミリーしか愛せない。君は君でロマンスの相手を見つけてほしい。それが誰であろうと邪魔はしないから」
それがどれだけ酷い言葉だったのか。昔の自分を蹴飛ばしてやりたくさえなる。彼女は、大切な持参金を伯爵領のために使い果たし、憎むべき対象であったエミリーにさえ優しく接し、面倒まで見てくれたと言うのに。
あまりにも自分が鈍すぎて、笑い飛ばしてやりたくなる気さえした。俺は本当に箱入りすぎて乾いた笑いしかでない。
── 自業自得とは、まさしくこのことだ。
と、ロベルトは思った。
「そこにいるのは、クレスト様ですか?」
ふと背後から声をかけられ、振り向いた先にはマークがいた。
「あ、ああ。エリオットか」
「今日は仕事が終わりですか?・・・・どうしたんです? 幽霊でも見たような顔をして」
「いや、別に大したことでは・・・」
言葉を濁そうとするロベルトの視線の先にいた人物を見て、マークもまた固まった。
「いや、あの、あれは・・・その・・・・」
「無理しなくていい。あの二人がそういう関係だったと、君は最初から知っていたんだろう?」
マークは、ばれてしまったか、という顔をしながらも、決まりが悪そうに答えた。
「・・・はじめっからという訳でもないんですが。なんとなくそう言うことにはなってるだろうと、うすうす分かっていました・・けど」
「俺は本当にバカだな。初めからそうだったと気づいていればよかったんだ」
「・・・まあ、仕方がないですよ。男女の間のことはどうにもなりませんし」
「まさかガルバーニ公爵が恋敵だったとはね」
ロベルトが呆れたように呟き、また口を開いた。
「・・・陰の王家がライバルじゃな。俺じゃ勝てない訳だ」
自嘲気味に言うロベルトの肩にマークは手を置き、励ますように言った。
「・・・飲みに行くのならつきあいますよ。俺でよかったら」
ロベルトはくすっと笑い、盟友に感謝した。
「ああ、すまないな。今日の酒はきっと長くなるぞ」
「何時まででもおつきあいします。何だったら朝まででも」
「持つべき者は友達・・・だな」
二人の男は肩をたたき合いながら、酒場へと向った。身分の隔たりを超え、信頼で結ばれた新しい友情の始まりだった。
◇
それから数時間後、ジュリアはなんだかとてもよく眠ったような気がして、うっすらと瞼を開けた。視界に入ってくるのは天蓋つきのベッドの垂れ幕、シルクの綺麗な枕・・・
(えっと、なんだったっけ)
と思ったのもつかの間、すぐに自分がジョルジュの新居にいてうっかり眠ってしまったことを思い出した。
その瞬間、自分の胸に何かが多い被さっているのがわかり、それがなんであるのかが分かった瞬間、瞬間湯沸かし器のようにぼっと頭に血が上った。
(うわっ、こ、これはジョルジュの腕・・・)
気がつけば、背中側にジョルジュがジュリアを抱きしめるようにして添い寝しているではないか。振り向けば、目の前に彼の端正な顔がすぐ鼻先にある。
(・・・眠ってる・・のね?)
彼もすやすやと寝息をたてて気持ちよさげに眠っていた。
ジュリアは彼を起こさないようにそっと寝返りをうち、寝台に肘をついたまま、これ幸いとばかりに彼の顔を点検した。すっと通った鼻筋。整った顔だち。額は広く、男らしい曲線を描いていて。
そんな彼の目がうっすらと開き、ジュリアとばっちり目があってしまった。
「ああ・・・ジュリア、起きたの?」
「ええ」
微睡みがちな彼の顔に、素敵な笑顔が広がった。甘えたように差し出された手を思わず取ったジュリアはそのまま彼の胸の中に抱き込まれてしまう。こうしてみても、長身の彼は腕や足もすらっとしていて長い。大柄なジュリアですら、すっぽりと彼の中に収まってしまえるのだ。
「君はいい匂いがする・・・」
ジュリアの髪に鼻を突っ込みすんすんと香りを楽しんでいる彼に、彼女は言った。
「お風呂に入りましたからね」
「宮廷で会ったときも同じ匂いがした」
暖かな彼の腕の中で、ジュリアも、また甘えるように彼の胸に頬をすり寄せた。彼の張った胸の筋肉が服越しにジュリアの頬に触れる。彼は文官なのに、意外と逞しいのだなと思ったのだが。
「君の寝顔があまりにも可愛らしいから、つい一緒になって寝てしまった」
彼の胸のなかでウリウリと頭を撫でくられジュリアは面食らった。こんな風に距離が近い接触は初めてだったからだ。ことあるごとに口付けをしたり、抱きしめたりしていてくれたが、ペットを愛でるような心理的に近い距離ではなかった。
「ふふ、私・・・犬みたいですね」
「言わなかった? 実はね、私は小動物も大好きなのだよ。いつもは威厳を保たなくてはならないから、秘密にしているのだが」
彼は悪戯っぽく笑い、どうか執事には秘密にしておいてくれないかな、と、そっと彼女の耳元で打ち明け話をする。自分耳に触れる彼の唇がくすぐったくて、ジュリアはくっくっと笑った。
「ジョルジュ・・・くすぐったいわ」
彼が一瞬楽しそうにジュリアを見つめて、口を開いた。
「そう、その笑顔。君に憂い顔は似合わない」
そういえば、今、ここにいるのが寝台の上だったと言うことを思い出し、ジュリアは慌てた。いつもはお行儀良く礼節を欠かさない彼だったから。
「ずっと添い寝をしていたんですか?」
「見ればわからない?」
そういった彼の瞳に悪戯っぽい光がともった。
「ジョッ、ジョルジュ、これは??」
慌てて起き上がろうとしても、押しのけでもしない限り無理だ。
「・・・私たちは結婚の約束をしたよね?」
「はい。そうですけど?」
「そうか。じゃあ、これくらいは許してもらえる?」
なんだか彼の何かに変な火を灯してしまったようだ。彼はジュリアの頬に口付けを灯した。
「あ・・・」
「じゃあ、これは?」
口付けは頬から始まり、ジョルジュの形のよい唇がジュリアのこめかみや他の場所に触れれば、ジュリアはその愛撫一つ一つに無言のまま身を震わせて反応した。
そうして彼の張りのある唇は、ジュリアの唇へとたどり着いた。一つ一つの口付けの効果を確かめるかのように、唇を合わせては離すを繰り返す。軽い接触がだんだんと物足りなくなって、本能に促されるまま、ジュリアは、うっとりとした様子で、何かを待ち受けるように、うっすらと唇を開いた。ジュリアの蒼い瞳は蕩けるように甘く熱を持ちながら、目の前の彼を見つめながら、甘いため息を漏らした。
「そう。いい反応だ」
ジョルジュは満足げな笑みを浮かべ、彼女の唇を軽く甘噛みしながら、そっと自分のなめらかな舌を押し入らせた。
「ん・・・」
自然に鼻から抜けるような甘い声がジュリアの喉奥から漏れる。ジョルジュも、再び熱いため息を漏らすと、目を閉じて再び彼女の唇の奥の感触を楽しんだ。形のよい彼の唇をジュリアは本能に導かれるままそっと吸い、それをちろりと舐めれば、今度は、彼が目を閉じたまま呻く番だった。
「ああ・・・ジュリア・・・なんて素敵なんだ」
熱い吐息と共に、自分を賞賛する彼の言葉が、息を吸う度にジュリアに流れ込み、暖かな感情が傷ついた彼女の胸を大きく満たしていく。それはひび割れたジュリアの心の欠片を埋めて、ジュリアの心にじんわりと染み込んでいった。その感情の名前を愛と呼ぶのだが、恋愛経験が少ないジュリアはまだそれを知らない。
もう、恵まれなかった境遇のことも、王女への負い目も、ジュリアの心から泡のようにすっかり消え失せようとしていた。
だって、ジョルジュの心はここにあるのだから。自分の心の奥深くのこの場所に。
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