3 / 44
突然の婚約破棄からそれは始まった
エレーヌ、地下牢で思い出す
しおりを挟む
それからしばらくして、私の意識がちゃんと戻ったと言うことで、ルルも先生も帰って行ってしまった。
「お嬢様、今度、ここに来た時には、もっとちゃんとしたものを持ってまいります」
ルルは涙ぐみながら、何度も振り返りながら名残惜しそうに去っていく。
うーん、ルル、いいやつだ。ゲームの中ではモブだったから出てこなかったんだろうな。
そして、ようやく一人っきりになったので、今のうちに考えをまとめておこうと思った。
「・・・さて、今のうちに思い出せるものは思い出しておこう」
一人で呟いたのは、エレーヌではなく、麗奈のほうである。
婚約破棄されたり、階段から落ちたり、前世の記憶(?)が戻ったりと、なんだか色々ありすぎて、公爵令嬢のエレーヌは、混乱モード真っ最中で、その傍らで麗奈が冷静に考えているような感じ。
「その前に、ルルが置いて行ったものをちょっと見ておこう……」
後ろを振り返ると、ルルがこれでもか、とばかり持ち込んでくれたものが沢山あった。
ルル・・・がんばりすぎだよ。
ルルが地下牢に残していったのは、とりあえずの着替え用のドレスに暖かなコート、ヒールではなくフラットな靴。
それに毛布に、籠にはいった食べ物と飲み物、クッション、お化粧品、お花・・・それに、元から地下牢備え付けの、みるからに使い古された、そして、臭そうな、藁の敷物が一つ。
藁の敷物に、ご令嬢持ち物一式・・・
全部、公爵令嬢にふさわしいものばかりなんだけど、罪人が暮らす地下牢におくと、かなり浮く・・・
私は、そのシュールな光景を眺めながら、うんうんと頷いた。
やっぱり、無茶苦茶、浮いてる。強いているなら、土蔵に金ぴかの家具を置いたような雰囲気。
「それにしても、マリエル、やってくれたな……」
あのいけすかない、元婚約者様野郎、地下牢は地下牢でも、一番奥深くの日が差さない場所の地下牢を選びやがったよ!
今は、麗奈がメインだから、口調も令嬢なしくないし、優雅でもない。が、いいの、いいの!
麗奈は日本で普通のOL。セレブでもないただの庶民であるが、庶民を侮るなかれ!
いろんな乙女ゲームをやり込んだ分の知恵というものもある。色々なタイプの乙女ゲームで、ありとあらゆることは、ほぼ経験ずみさっ。
エレーヌだった頃から、なんとなく、あの王太子はいけ好かないと思っていたのだが、麗奈になってからというもの、忖度なしに、自分の真っ直ぐ率直な気持ちを感じられるようになった。
・・・エレーヌはエレーヌなりに、ここに来るまで、かなりの我慢と忍耐を仕込まれてきたのだ。
公爵令嬢という肩書ばっかりに、お勉強、マナー、芸術、楽器演奏、一般教養に、外交、歴史。
とまあ、王太子に釣り合うように、と、ありとあらゆることを詰め込まれてきた。それなのに、だよ?
位の低い無教養な女たちが、婚約者様(元)に色々と、くだらない秋波を送る度に、あの人は、デレデレと鼻の下を伸ばしていたのだ。
エレーヌは、好きな事を全くやらせてもらえず、他の令嬢たちとも一線を引かれ、ひたすら我慢し放題。
私はエレーヌの記憶の奥深くに入り込むと、そりゃそうだよね、と納得。
だって、王太子に近づくのは、反社会的勢力みたいな、腹に一物あるような女ばっかり。普段のストレスも相まって、そりゃ、色々やったわね。ふふふ。
乙女ゲームはヒロイン視点で物語は進行するが、エレーヌ視点だと、まあそれもそうだよね、と思えてきてしまう。
私は、とりあえず、ルルが持ってきたクッションを床に引き、その上に、よいしょ、と腰を下ろす。
え?ドレスはって?
あ、そうそう。とっくの昔に着替えましたとも!
衛兵が中を覗かないようにお医者に見張りを頼んで、ルルにコルセットを外してもらった。まさか、地下牢でコルセットつけたまま、何日も過ごせないでしょ?
とりあえず、ルルが置いてあったふかふかのクッションに腰掛けながら、ルルが置いて行ったポットから熱々の紅茶を注ぐ。ついでに、ルルが持ってきた美味しいお菓子を一口かじる。
ああ、ルル、ありがとね。ルルは最高の侍女だよ。
そこで、改めて、今の自分の状態を眺めてみた。
真っ暗で冷たい地下牢で独りぼっち。よりにもよって、太陽が差し込まない地下牢の最奥。
それに、後三ヶ月で処刑が実行されるとかいう筋書きになってるのねー。エマはハッピーエンド。そして、私はというと・・・・・・
熱々のお茶をふーふーしながら、ぐびりと飲む。そして、お菓子を一つ手に取った。
……ああ、熱々の紅茶が身に染みる、さすが公爵家ご用達。地下牢に吹き込む氷のような隙間風が冷たいのよう。
じゃなくって!
おお、危ない危ない、現実逃避Maxになる所だったよ。今はそんなことしてる暇はない。
私は紅茶を床に置いて、腕を組んだまま、真面目な表情で考え込んでいた。
確かに、ここはあの乙女ゲームの中に違いない。
だって、この地下牢、ハッピーエンドの最後に、エマと王太子が、悪役令嬢の姿を笑いながら眺めに来た時のスチル、そのものだもんなあ。
私は、事の成り行きにがっくりきて、はあーっとため息と共に、がっくりと項垂れた。
それにしても、なんでこういう役回りに転生するかなあ。生まれるなら、ヒロインのほうがよかっ・・・。
げふんげふん。そしたら、ああ、あの王太子と結婚することになるんだった。それも最悪だ。
ここから先はエレーヌから見た王太子の姿。
何しろ、元婚約者様は見た目は美しいが、頭の中身は二重三重に抜けまくってる。みんな、あの外見に騙されているが、実際は、政治的な駆け引き、思考力、などほとんどないに等しいお花畑男なのだ。
そりゃそうだよね。エレーヌ、あれは夫としてないよな。
乙女ゲームだと、王太子の頭の中身までわかりませんな。
でも、あの王太子、一応、見かけは許容範囲内だったのだけど・・・・
と思っていると、エレーヌ的にはあれはないわー、ということらしい。エレーヌはもっとこう男らしいタイプが好きらしい。例えて言うなら、狼のような騎士団長とかが好みなのだそうだ。
エレーヌは時折、訓練中の騎士様を見て、人知れず、憧れのため息をついていたらしい。タイプの男性を見ても、言葉に出すのはおろか、見ていることすら知られると、公爵令嬢ともあろう者が、と陰口を立てられるのだそうだ。
まだ年頃の女の子なのに、そう考えると、今までのエレーヌが可哀そうすぎる……。
それにしても、婚約破棄、投獄と、バッドエンドを迎えた後で、前世を思い出すとか、それもやるせない。
こういうのは普通、5才くらいの時に記憶を思い出して、バッドエンドを回避するべく、色々、知恵をまわすもんではないかい?
運営に文句を言ってやりたいが、もうすでにゲームは終了。これからの結論は変わらない・・・はず。
私は怒りに震えながら、腹立ちまぎれに、ルルが持ってきたお茶とお菓子をもぐもぐと胃に放り込む。
公爵家自慢のスィーツの数々。さすが、公爵家クオリティー。美味しゅうございますとも。
もちろん、スィーツは別腹です!
こんな状況でも、私は、熱々のお菓子とお茶を、牢獄でしっかりと楽しんでいたのであった。
「お嬢様、今度、ここに来た時には、もっとちゃんとしたものを持ってまいります」
ルルは涙ぐみながら、何度も振り返りながら名残惜しそうに去っていく。
うーん、ルル、いいやつだ。ゲームの中ではモブだったから出てこなかったんだろうな。
そして、ようやく一人っきりになったので、今のうちに考えをまとめておこうと思った。
「・・・さて、今のうちに思い出せるものは思い出しておこう」
一人で呟いたのは、エレーヌではなく、麗奈のほうである。
婚約破棄されたり、階段から落ちたり、前世の記憶(?)が戻ったりと、なんだか色々ありすぎて、公爵令嬢のエレーヌは、混乱モード真っ最中で、その傍らで麗奈が冷静に考えているような感じ。
「その前に、ルルが置いて行ったものをちょっと見ておこう……」
後ろを振り返ると、ルルがこれでもか、とばかり持ち込んでくれたものが沢山あった。
ルル・・・がんばりすぎだよ。
ルルが地下牢に残していったのは、とりあえずの着替え用のドレスに暖かなコート、ヒールではなくフラットな靴。
それに毛布に、籠にはいった食べ物と飲み物、クッション、お化粧品、お花・・・それに、元から地下牢備え付けの、みるからに使い古された、そして、臭そうな、藁の敷物が一つ。
藁の敷物に、ご令嬢持ち物一式・・・
全部、公爵令嬢にふさわしいものばかりなんだけど、罪人が暮らす地下牢におくと、かなり浮く・・・
私は、そのシュールな光景を眺めながら、うんうんと頷いた。
やっぱり、無茶苦茶、浮いてる。強いているなら、土蔵に金ぴかの家具を置いたような雰囲気。
「それにしても、マリエル、やってくれたな……」
あのいけすかない、元婚約者様野郎、地下牢は地下牢でも、一番奥深くの日が差さない場所の地下牢を選びやがったよ!
今は、麗奈がメインだから、口調も令嬢なしくないし、優雅でもない。が、いいの、いいの!
麗奈は日本で普通のOL。セレブでもないただの庶民であるが、庶民を侮るなかれ!
いろんな乙女ゲームをやり込んだ分の知恵というものもある。色々なタイプの乙女ゲームで、ありとあらゆることは、ほぼ経験ずみさっ。
エレーヌだった頃から、なんとなく、あの王太子はいけ好かないと思っていたのだが、麗奈になってからというもの、忖度なしに、自分の真っ直ぐ率直な気持ちを感じられるようになった。
・・・エレーヌはエレーヌなりに、ここに来るまで、かなりの我慢と忍耐を仕込まれてきたのだ。
公爵令嬢という肩書ばっかりに、お勉強、マナー、芸術、楽器演奏、一般教養に、外交、歴史。
とまあ、王太子に釣り合うように、と、ありとあらゆることを詰め込まれてきた。それなのに、だよ?
位の低い無教養な女たちが、婚約者様(元)に色々と、くだらない秋波を送る度に、あの人は、デレデレと鼻の下を伸ばしていたのだ。
エレーヌは、好きな事を全くやらせてもらえず、他の令嬢たちとも一線を引かれ、ひたすら我慢し放題。
私はエレーヌの記憶の奥深くに入り込むと、そりゃそうだよね、と納得。
だって、王太子に近づくのは、反社会的勢力みたいな、腹に一物あるような女ばっかり。普段のストレスも相まって、そりゃ、色々やったわね。ふふふ。
乙女ゲームはヒロイン視点で物語は進行するが、エレーヌ視点だと、まあそれもそうだよね、と思えてきてしまう。
私は、とりあえず、ルルが持ってきたクッションを床に引き、その上に、よいしょ、と腰を下ろす。
え?ドレスはって?
あ、そうそう。とっくの昔に着替えましたとも!
衛兵が中を覗かないようにお医者に見張りを頼んで、ルルにコルセットを外してもらった。まさか、地下牢でコルセットつけたまま、何日も過ごせないでしょ?
とりあえず、ルルが置いてあったふかふかのクッションに腰掛けながら、ルルが置いて行ったポットから熱々の紅茶を注ぐ。ついでに、ルルが持ってきた美味しいお菓子を一口かじる。
ああ、ルル、ありがとね。ルルは最高の侍女だよ。
そこで、改めて、今の自分の状態を眺めてみた。
真っ暗で冷たい地下牢で独りぼっち。よりにもよって、太陽が差し込まない地下牢の最奥。
それに、後三ヶ月で処刑が実行されるとかいう筋書きになってるのねー。エマはハッピーエンド。そして、私はというと・・・・・・
熱々のお茶をふーふーしながら、ぐびりと飲む。そして、お菓子を一つ手に取った。
……ああ、熱々の紅茶が身に染みる、さすが公爵家ご用達。地下牢に吹き込む氷のような隙間風が冷たいのよう。
じゃなくって!
おお、危ない危ない、現実逃避Maxになる所だったよ。今はそんなことしてる暇はない。
私は紅茶を床に置いて、腕を組んだまま、真面目な表情で考え込んでいた。
確かに、ここはあの乙女ゲームの中に違いない。
だって、この地下牢、ハッピーエンドの最後に、エマと王太子が、悪役令嬢の姿を笑いながら眺めに来た時のスチル、そのものだもんなあ。
私は、事の成り行きにがっくりきて、はあーっとため息と共に、がっくりと項垂れた。
それにしても、なんでこういう役回りに転生するかなあ。生まれるなら、ヒロインのほうがよかっ・・・。
げふんげふん。そしたら、ああ、あの王太子と結婚することになるんだった。それも最悪だ。
ここから先はエレーヌから見た王太子の姿。
何しろ、元婚約者様は見た目は美しいが、頭の中身は二重三重に抜けまくってる。みんな、あの外見に騙されているが、実際は、政治的な駆け引き、思考力、などほとんどないに等しいお花畑男なのだ。
そりゃそうだよね。エレーヌ、あれは夫としてないよな。
乙女ゲームだと、王太子の頭の中身までわかりませんな。
でも、あの王太子、一応、見かけは許容範囲内だったのだけど・・・・
と思っていると、エレーヌ的にはあれはないわー、ということらしい。エレーヌはもっとこう男らしいタイプが好きらしい。例えて言うなら、狼のような騎士団長とかが好みなのだそうだ。
エレーヌは時折、訓練中の騎士様を見て、人知れず、憧れのため息をついていたらしい。タイプの男性を見ても、言葉に出すのはおろか、見ていることすら知られると、公爵令嬢ともあろう者が、と陰口を立てられるのだそうだ。
まだ年頃の女の子なのに、そう考えると、今までのエレーヌが可哀そうすぎる……。
それにしても、婚約破棄、投獄と、バッドエンドを迎えた後で、前世を思い出すとか、それもやるせない。
こういうのは普通、5才くらいの時に記憶を思い出して、バッドエンドを回避するべく、色々、知恵をまわすもんではないかい?
運営に文句を言ってやりたいが、もうすでにゲームは終了。これからの結論は変わらない・・・はず。
私は怒りに震えながら、腹立ちまぎれに、ルルが持ってきたお茶とお菓子をもぐもぐと胃に放り込む。
公爵家自慢のスィーツの数々。さすが、公爵家クオリティー。美味しゅうございますとも。
もちろん、スィーツは別腹です!
こんな状況でも、私は、熱々のお菓子とお茶を、牢獄でしっかりと楽しんでいたのであった。
27
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
※他サイト様にも掲載中です
婚約破棄?王子様の婚約者は私ではなく檻の中にいますよ?
荷居人(にいと)
恋愛
「貴様とは婚約破棄だ!」
そうかっこつけ王子に言われたのは私でした。しかし、そう言われるのは想定済み……というより、前世の記憶で知ってましたのですでに婚約者は代えてあります。
「殿下、お言葉ですが、貴方の婚約者は私の妹であって私ではありませんよ?」
「妹……?何を言うかと思えば貴様にいるのは兄ひとりだろう!」
「いいえ?実は父が養女にした妹がいるのです。今は檻の中ですから殿下が知らないのも無理はありません」
「は?」
さあ、初めての感動のご対面の日です。婚約破棄するなら勝手にどうぞ?妹は今日のために頑張ってきましたからね、気持ちが変わるかもしれませんし。
荷居人の婚約破棄シリーズ第八弾!今回もギャグ寄りです。個性な作品を目指して今回も完結向けて頑張ります!
第七弾まで完結済み(番外編は生涯連載中)!荷居人タグで検索!どれも繋がりのない短編集となります。
表紙に特に意味はありません。お疲れの方、猫で癒されてねというだけです。
気配消し令嬢の失敗
かな
恋愛
ユリアは公爵家の次女として生まれ、獣人国に攫われた長女エーリアの代わりに第1王子の婚約者候補の筆頭にされてしまう。王妃なんて面倒臭いと思ったユリアは、自分自身に認識阻害と気配消しの魔法を掛け、居るかいないかわからないと言われるほどの地味な令嬢を装った。
15才になり学園に入学すると、編入してきた男爵令嬢が第1王子と有力貴族令息を複数侍らかせることとなり、ユリア以外の婚約者候補と男爵令嬢の揉める事が日常茶飯事に。ユリアは遠くからボーッとそれを眺めながら〘 いつになったら婚約者候補から外してくれるのかな? 〙と思っていた。そんなユリアが失敗する話。
※王子は曾祖母コンです。
※ユリアは悪役令嬢ではありません。
※タグを少し修正しました。
初めての投稿なのでゆる〜く読んでください。ご都合主義はご愛嬌ということで見逃してください( *・ω・)*_ _))ペコリン
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
行き倒れていた人達を助けたら、8年前にわたしを追い出した元家族でした
柚木ゆず
恋愛
行き倒れていた3人の男女を介抱したら、その人達は8年前にわたしをお屋敷から追い出した実父と継母と腹違いの妹でした。
お父様達は貴族なのに3人だけで行動していて、しかも当時の面影がなくなるほどに全員が老けてやつれていたんです。わたしが追い出されてから今日までの間に、なにがあったのでしょうか……?
※体調の影響で一時的に感想欄を閉じております。
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる