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第1章 天災

第10話 勧誘

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事件の後、コンビニに寄ってから僕は帰宅した。

「ただいま~」

エプロン姿の紫音が台所から走ってきた。

「おかえり~ お兄ちゃん!!」

「ごめん紫音!! 特売のなくて、何件か回ったけど結局なくてコンビニになっちゃった……」

(嘘です、あの後バレるの怖かったから商品レジに置いてきて会計をする前に店を立ち去ったなんて言えない……)

「まあ正直なんでもいいよ~ 今日のは練習用だし」

「練習用??」

「うん!! 友達の桜華ちゃんの誕生日が近いからケーキを作るって約束したから、その練習!!」

紫音も学校でうまく行ってるようでよかった。
この感じだと心配はいらないだろう。

「そうだ!! お兄ちゃん誕生日の日、家に呼んでもいい?」

「ああ、いいよ!!」

「ありがと~ んじゃあ2日後の木曜日に連れてくるね!!」

そんな会話をし、1日が終わった。







学校の鐘が鳴った、5時間目が終わり放課後に近くなっていた。
僕は現代社会の教科書を用意しながら、佳澄の方を見た。

「なによ」

「そう言えば、佳澄は何部にしたのかなって思ってさ」

「私は図書委員にしたけど、どうして??」

「いや、この学校何かしらに強制参加じゃん、だから僕はいまだに悩んでてさ……」

「そう、でも私が飲み物を自販機から買ってきた時に生徒会の人??が陽翔くんの名前出して話をしてたから生徒会に入ると思っていた」

「え、、、」

鐘が鳴り6時間目がはじまった、僕は授業中何も考えられなかった。

(どこでバレた??この前の事件??それとも昨日の?? やばい、やばい、どうしよう……)

国語の授業のことが全く頭に入らないまま授業が終わり、帰ろうとした。

その時校内呼び出しが聞こえた。

「城ヶ崎陽翔さん、至急生徒会室まできてください」

(うわ、まじかよ……)

「わりい雅也、迅と先に帰ってていいよ 長くなりそうだし」

「ああ、わかった先に帰ってるね」

雅也にそういい僕は生徒会室へ向かった



「失礼します」

「いいよ~ 陽翔くん座って~」

雫さんに会長の椅子の近くに誘導された。

(こわい…… 助けて……)

「初めまして、陽翔さん 俺s… わたくしは生徒会長の時雨海都だ!! よろしく!!」

「初めまして、、城ヶ崎陽翔です……」

(いや今絶対、俺様って言おうとしただろ!! 雫さん笑い堪えてるし。)

「ああもう、言葉遣いとかめんどくせぇ自由にいっていいか??」

「か、構わないですけど……」

「そうか、ならそうさせてもらう」

雅也より少し身長が低いくらいだが筋肉がすごい。
体型を維持するためトレーニングをめっちゃしてそう。

あと生徒会長ってめっちゃ勉強してる真面目な人ってイメージだがこの人からは全く想像つかない、男前の顔に筋肉だし。

「貴様が能力を持っていることも、昨日の事件を止めたことも知っている。 雫ですら感じ取れたから、俺様も魔力の流れでわかる」

「で、どうするんです??軍に僕の身柄を使って、身代金をもらいに行くとかですか??」

紫音に危害が及ばないならそれでもいいと思った。

「最初はそう思ったがそれはやめておく、雑魚にディザスターが渡ったならそうするつもりだったが、お前が能力者1人を倒したこと、それに軍の野郎に被害を与えた実績を称え、副会長にするってのはどうだ?」

(え、まじか僕まだ生きていけるよやった~ 絶対終わったと思った~)

「いいの??海都??」

雫さんが驚きながら言った。

(いつもは名前呼びなんですね……)

「ああ、こいつは俺様の左腕になり得る実力があるかもしれんからな……」

「会長がいいならいいけどさ~」

(3(サード)に過大評価されすぎじゃね??ディザスターって能力そんなにすごいんだ……)

(まあ明日までに紙出さなきゃだし、断ったら何されるかわからんから受け入れるしかないか……)

「部活決めの最終日なんで、明日出します……」

「おう、乗り気でよかった 最悪断ったら、俺様が直直にぶっ倒す予定だったからな!!」

(さらっと怖いこというなよ、仮にも明日から共に活動する仲間の予定だろ……)

「ははは そういう冗談はやめてくださいよ~」

「いや、真面目だが??」

「……」

(おいおいおい、怖いって そこは冗談って言ってくれ……)

「まあお疲れ 帰っていいぞ」

「失礼しました!!」

僕はすぐに帰宅した








「会長ビビってましたよ、陽翔くん」

「うるさい これくらいでいいんだわ!!軍に抗うんだ、それくらいの覚悟がないと……」

「まあそうだね、そんなことより今日は桜華さんの誕生日ではないんですか??海都」

「だが、あんなことをして俺に祝うことなんてできねぇよ」

「3(サード)にならなかったら学園もなくなっていたでしょうし、仕方ないことなのかもだけど」

海都が雫の胸ぐらを掴んだ

「仕方ないことだと?? 俺様がどんな気持ちだったと思ってる??貴様にそれがわかるのかぁぁぁぁぁぁ!!」

「……すみませんでした」

掴んだ手を離した。

「……悪い、1人にしてくれ……」

雫は何も言わずに生徒会室を出た。

「俺の犯した罪、世界を変え償う……」


海都は世界を変えるために戦う覚悟を決めた。






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