婚約者の様子が(かなり)おかしい。

西藤島 みや

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婚約者による強制的ななにかについて

困惑と焦燥

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私はロビンの前へ座り、片手で用意していた書類を手繰り寄せた。
「私がエリーゼと婚約した事は、先程話したと思うのだけれど」
と、相手をうかがうようにして言うと、ロビンが頷く。

ふう、とため息がでた。
「いままでこの学園で私はただ、きちんと学業を修め、目立たぬよう、なるべく群れをなさぬように気を使ってきたんだ」

ロビンは親御さんの教えだよな、と再びうなづく。
「それが、なぜいまになってあんな、ヴィルヘルム皇太子妃候補にも名を連ねているような、名家の娘と?余程好きなわけ?」

それを言われると、頭を抱えざるを得ない。
「そう、だな。だが、皇太子殿下にも説明したとおり、殿下がエリーゼを望むなら、引ける位には身のほどを弁えていたつもりだったんだ…少し前までは」
だけれど、婚約してからの私は、やはり欲がでてきてしまった。それはみとめなくてはならない。
「エリーゼは、少々クセのある女性でね」

今までの、エリーゼの事を話すとロビンは口元を隠し、首をかしげた。
「皇太子の素行をどうやって知ったかは分からないが、もしかしたら会長はあまり、好かれて居ないのでは?おまえとの婚約がイヤで、とにかく誰か、男でもいいから別の奴に押しつけたいとか?」

ゴン、とテーブルが音をたて、私はテーブルの上に頭をのせた。ロビンが
「すまん!もう少し歯に衣着せるべきだった!」
言い替えたところで事実は代えられない。結局、そういうことなんだろうか?
「それか、ほんとうにそうだったとしても、それでいいって思われていることは間違いないよな」
ああ、間違いないよロビン。分かってはいたんだ、分かってはいたけれど、な。

ロビンがわらわないよう口元をおさえながら、私の肩をたたいてくる。
「泣くなよ会長!」
面白すぎるだろ、とロビンは肩をたたきつづける。
「まあ、噂じゃそうとうな美人らしいし、見て楽しむには好かれてなくても充分だろ」
まったく、充分じゃない。全然フォローできてない!がっくり肩をおとした私は、せめて仕事でもしようと手にした書類に眼をとおして…かたまった。ひ


「ロビン、生徒会の補充の教員からの推薦書、見たか?」
いいや?とロビンが応えたので、推薦書をかざしてみせてやる。
「??ユーリ・ヤスハラ?留学生かよ、ちゃんと言葉つうじるのか?」

「例の噴水破壊野郎だよ、ロビン」
私が言ったとたん、その推薦書を奪い取り、ロビンは狂ったように笑いだして、結局その夕方じゅうロビンは笑いつづけた。



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