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助手席
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彼が新車を買った。
自分と出会う前に購入していた物で、彼は車が納車されることを心待ちにしていた。
彼は、納車された車を真っ先に自分にお披露目してくれた。
ぶっちゃけ、自分は車のことは全くわからない。
わナンバーがレンタカーだということも、つい最近まで知らなかったくらい、車について全く興味が無かった。
自分も一応は運転免許を持ってはいるが、自分の地元から出たことも無い、ほぼペーパードライバーで、免許証なんてただの身分証明書にすぎなかった。
だって、公道を走るのは怖いんだもん。
後ろに他の車がついてくると、自分はスピードが遅いのか?もっとスピード出したほうがいいのか?それともこれって煽られてる?と、全く運転してても楽しくないから。
でも、彼はとても喜んでいる。
だから自分も、彼の新車を精一杯褒めた。
かっこいいね、とか、いろいろと車について質問したりして、彼と同じように新車が納車されたことを喜んだ。
そして、早速新車に乗ってドライブをした。
ドライブとは言っても、いつもどおり彼の休日出勤に同伴しただけなんだけど、彼はとても嬉しそうだし、自分もそんな彼を見ていて嬉しくなった。
そして、自分はこの車の助手席に初めて同乗した彼氏でもあり、そのことがとても誇らしかったことを記憶している。
どうだ!自分はこんな素敵な人の運転で、しかも、まだ誰も踏み入れてない彼の新車の助手席に初めて乗った彼氏なんだぞ!と、いう誇らしげな優越感。
彼が職場に向かう途中、彼の弟から電話がかかってきた。
その時、自分は彼に弟と妹がいることを教えてもらった。
彼の家族構成を教えてもらったことで、また一つ、彼について知ることができた。
だからどうした、と言われそうだけど、自分にとっては、どんな些細なことであっても、彼について知ることが無常の喜びだった。
あゝ、いつまでもこんな楽しいドライブが続いてくれたらいいのにな。あと、小一時間もしたらお別れしないといけなくなると、とても名残惜しくて、自分は彼の運転している横顔をずっと見ていた。いつでも彼の横顔を鮮明に思い出せるように、瞼の裏に焼き付けておきたくて、ずっと見ていた。
そういえば、ドライブで思い出したことがある。
その日は土曜日で、自分は彼の仕事が終わってから一緒に家路についた。
その途中、自分達はリンガーハットに寄った。
彼は、リンガーハットのチャンポンが大好きだった。
自分は、この時、初めてチャンポンというものを食べた。
好き嫌いが激しい自分は、海鮮類があまり好きではなく、ちゃんと食べられるか不安だった。
あれもこれも食べらないと言ったら、彼に嫌われやしないかと不安になった。
とにかく懸命に食べた。
どうしても食べられないエビだけは、彼に嫌いだと言って食べてもらった。
そんなこともあって、今でも自分は街中でリンガーハットを見かけると、彼のことを思い出す。
自分と出会う前に購入していた物で、彼は車が納車されることを心待ちにしていた。
彼は、納車された車を真っ先に自分にお披露目してくれた。
ぶっちゃけ、自分は車のことは全くわからない。
わナンバーがレンタカーだということも、つい最近まで知らなかったくらい、車について全く興味が無かった。
自分も一応は運転免許を持ってはいるが、自分の地元から出たことも無い、ほぼペーパードライバーで、免許証なんてただの身分証明書にすぎなかった。
だって、公道を走るのは怖いんだもん。
後ろに他の車がついてくると、自分はスピードが遅いのか?もっとスピード出したほうがいいのか?それともこれって煽られてる?と、全く運転してても楽しくないから。
でも、彼はとても喜んでいる。
だから自分も、彼の新車を精一杯褒めた。
かっこいいね、とか、いろいろと車について質問したりして、彼と同じように新車が納車されたことを喜んだ。
そして、早速新車に乗ってドライブをした。
ドライブとは言っても、いつもどおり彼の休日出勤に同伴しただけなんだけど、彼はとても嬉しそうだし、自分もそんな彼を見ていて嬉しくなった。
そして、自分はこの車の助手席に初めて同乗した彼氏でもあり、そのことがとても誇らしかったことを記憶している。
どうだ!自分はこんな素敵な人の運転で、しかも、まだ誰も踏み入れてない彼の新車の助手席に初めて乗った彼氏なんだぞ!と、いう誇らしげな優越感。
彼が職場に向かう途中、彼の弟から電話がかかってきた。
その時、自分は彼に弟と妹がいることを教えてもらった。
彼の家族構成を教えてもらったことで、また一つ、彼について知ることができた。
だからどうした、と言われそうだけど、自分にとっては、どんな些細なことであっても、彼について知ることが無常の喜びだった。
あゝ、いつまでもこんな楽しいドライブが続いてくれたらいいのにな。あと、小一時間もしたらお別れしないといけなくなると、とても名残惜しくて、自分は彼の運転している横顔をずっと見ていた。いつでも彼の横顔を鮮明に思い出せるように、瞼の裏に焼き付けておきたくて、ずっと見ていた。
そういえば、ドライブで思い出したことがある。
その日は土曜日で、自分は彼の仕事が終わってから一緒に家路についた。
その途中、自分達はリンガーハットに寄った。
彼は、リンガーハットのチャンポンが大好きだった。
自分は、この時、初めてチャンポンというものを食べた。
好き嫌いが激しい自分は、海鮮類があまり好きではなく、ちゃんと食べられるか不安だった。
あれもこれも食べらないと言ったら、彼に嫌われやしないかと不安になった。
とにかく懸命に食べた。
どうしても食べられないエビだけは、彼に嫌いだと言って食べてもらった。
そんなこともあって、今でも自分は街中でリンガーハットを見かけると、彼のことを思い出す。
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