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71話 園遊会の帰り
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「さすがはデイジーだ!」
騒動はありましたが、園遊会は無事に終了しました。
私たちは帰りの馬車に乗り込みました。
「それだけデイジーが可愛いということだ。さすがは私の娘だ!」
水蓮池の騒動はデイジーの一言が発端だったことを知り、私たちの父エンフィールド公爵は得意気な笑顔でデイジーを褒め称えました。
異性にモテることと身分だけが取り柄である父にとって、モテるということは世界で最も重要なことなのです。
父がどうして女性たちの好意を得ることが出来るのか、私には解らないです。
ですが父は何故か、同年代や年上の女性たちに圧倒的な人気があります。
エンフィールド家の親族たちが、無能な父を当主として据え置いているのも、父の女性人気、社交界での存在感が理由の一つです。
旗を掲げるなら派手なほうが良いということです。
父が当主の座にいられる一番の理由は、おそらく父の『怠惰』の才能ゆえですけれど。
生まれながらエンフィールド公爵家の嫡子だった父は、自分は財産家で権力者だという大きな自信を持っています。
ですから、おかしな新規事業に手を出したり、王位を狙ったり、名案だと信じて投資をしたり売り払ったりという、そういった金銭欲や権力欲に目が眩んでの馬鹿な行動を起こすということはありません。
何もしなくても今のままで財産家で権力者ですからね。
無駄に向上心がある者は余計な動きをしますが。
父は、国王より自分のほうが権力があると信じ切っているので、上を目指すことはありません。
自分がすでに上だと思っていますので。
父が恐れているのは唯一人、父の実弟、私の叔父ガジュマル・エンフィールドです。
しかし父が道を踏み外さない限りは、父の世界において最強であるガジュマル叔父は、父の味方で、父を立ててくれる両刃の剣です。
父はガジュマル叔父を恐れると同時に、ガジュマル叔父がいるから無敵だという安心も得ています。
エンフィールド家の立ち位置や影響力を考えれば、父の無敵の自信はあながち的外れでもありません。
父は単純に、ガジュマル叔父は頭が良くて凄い、エンフィールド家は街道を持ってるから偉い、という程度の認識しかないでしょうけれど。
そんな父がやることと言えば、お洒落をして女性たちの関心を引き、そして愛人を作るくらいですので、公爵家当主としては安全な駒なのです。
我がエンフィールド公爵家は、当主が愛人の十人や二十人を抱えたくらいでは揺るぎませんので。
上に立つ者は、個人の仕事能力よりも、大勢の人間を上手く使えるかどうかが成功の鍵になります。
そのため有能で働き者のトップよりも、すべて有能なブレーンたちに丸投げしていた無能で怠惰なトップのほうが、何故か組織をより発展させて勝ち残ったという事例が歴史的に多々あります。
父の場合はその無能で怠惰な成功者の事例に当てはまると言えます。
「デイジーに粉をかけていたオークリー公爵家のあのモテない小僧、何と言ったかな」
「ルピナス様ですか?」
父の質問に私がそう答えると、父は楽しそうにしてルピナス様の転落を語り始めました。
「そうそう、そいつだ。あいつ今日は嫡子として来ていたが、近々廃嫡されるらしいぞ。モテなさすぎて結婚相手が見つからないらしい。縁談を断られまくっているそうだ」
騒動はありましたが、園遊会は無事に終了しました。
私たちは帰りの馬車に乗り込みました。
「それだけデイジーが可愛いということだ。さすがは私の娘だ!」
水蓮池の騒動はデイジーの一言が発端だったことを知り、私たちの父エンフィールド公爵は得意気な笑顔でデイジーを褒め称えました。
異性にモテることと身分だけが取り柄である父にとって、モテるということは世界で最も重要なことなのです。
父がどうして女性たちの好意を得ることが出来るのか、私には解らないです。
ですが父は何故か、同年代や年上の女性たちに圧倒的な人気があります。
エンフィールド家の親族たちが、無能な父を当主として据え置いているのも、父の女性人気、社交界での存在感が理由の一つです。
旗を掲げるなら派手なほうが良いということです。
父が当主の座にいられる一番の理由は、おそらく父の『怠惰』の才能ゆえですけれど。
生まれながらエンフィールド公爵家の嫡子だった父は、自分は財産家で権力者だという大きな自信を持っています。
ですから、おかしな新規事業に手を出したり、王位を狙ったり、名案だと信じて投資をしたり売り払ったりという、そういった金銭欲や権力欲に目が眩んでの馬鹿な行動を起こすということはありません。
何もしなくても今のままで財産家で権力者ですからね。
無駄に向上心がある者は余計な動きをしますが。
父は、国王より自分のほうが権力があると信じ切っているので、上を目指すことはありません。
自分がすでに上だと思っていますので。
父が恐れているのは唯一人、父の実弟、私の叔父ガジュマル・エンフィールドです。
しかし父が道を踏み外さない限りは、父の世界において最強であるガジュマル叔父は、父の味方で、父を立ててくれる両刃の剣です。
父はガジュマル叔父を恐れると同時に、ガジュマル叔父がいるから無敵だという安心も得ています。
エンフィールド家の立ち位置や影響力を考えれば、父の無敵の自信はあながち的外れでもありません。
父は単純に、ガジュマル叔父は頭が良くて凄い、エンフィールド家は街道を持ってるから偉い、という程度の認識しかないでしょうけれど。
そんな父がやることと言えば、お洒落をして女性たちの関心を引き、そして愛人を作るくらいですので、公爵家当主としては安全な駒なのです。
我がエンフィールド公爵家は、当主が愛人の十人や二十人を抱えたくらいでは揺るぎませんので。
上に立つ者は、個人の仕事能力よりも、大勢の人間を上手く使えるかどうかが成功の鍵になります。
そのため有能で働き者のトップよりも、すべて有能なブレーンたちに丸投げしていた無能で怠惰なトップのほうが、何故か組織をより発展させて勝ち残ったという事例が歴史的に多々あります。
父の場合はその無能で怠惰な成功者の事例に当てはまると言えます。
「デイジーに粉をかけていたオークリー公爵家のあのモテない小僧、何と言ったかな」
「ルピナス様ですか?」
父の質問に私がそう答えると、父は楽しそうにしてルピナス様の転落を語り始めました。
「そうそう、そいつだ。あいつ今日は嫡子として来ていたが、近々廃嫡されるらしいぞ。モテなさすぎて結婚相手が見つからないらしい。縁談を断られまくっているそうだ」
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