異世界転生~創造神と魔神の使い~

田村 翔

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2章

見てはいけないもの

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ゴブリンの耳28個を無事に回収した俺達Sクラスはザスキアさんと共に冒険者ギルドへと帰っていた。
「いや~、初めての実戦でこれだけ回収できたら良い方だよな?」
「確かに良い方ではあるが、初めは34匹いたのだ。それを6匹も回収できなかったのだ、これから改善していこう。」
ジークくんの言葉にヴェルが賛同とも否定とも取れない返事をしていた。
ジークくんが可哀想だしフォローしてあげるか。
「でも、ジークくんの言う通りだと思うよ。初めてだし仕方ないんじゃないかな?」
俺が言うとヴェルも頷いてくれた。
さっきのは賛同の方だったのかな?
それから俺達はこれからどのように狩りに行くかを相談していた。
相談の結果、放課後暇な人間で集まって狩り暇つぶしに行くことになった。
人数が多ければグループを分けたりもするらしい。
力セーブしきれるかな…無理だったらその時に考えるか。
みんなでワイワイ話していると冒険者ギルドに到着した。
「それでは討伐部位の買い取りについて説明させていただきますが、こちらからは担当が交代いたします。説明が終わりましたら受付までお越し下さい。」
担当代わっちゃうのかしかも、多分だけどあそこで待ってるおじさんなんだろうなぁ…
ちゃっちゃと終わらせよ。
素材買取の担当らしきおじさんは顎髭を生やした少し強面で筋肉が凄かった。
「こんにちは、ラミッシュ王立学園初等部1-Sの生徒ですが、素材買取はこちらでよろしいでしょうか?」
俺はなるべく丁寧な口調でおじさんに聞いてみた。
すると…
「あぁ!素材買取はここで合ってるぜ!」
とても元気な声が返ってきた。正直五月蝿い。
「はい、これが今日討伐したゴブリンの耳28個です。」
「10人で28個か…初めてにしては上出来だ!これからも期待してるぜ新人ルーキーども!」
俺がおじさんにゴブリンの耳を渡すととても楽しそうに言ってくれた。
「状態も中々良いものが多い!よし、初めってことで色を付けて…大銅貨3枚分だ!」
合格発表の日にヴェルと食べた串焼き肉が1本銅貨2枚だったから15本買える!
あれ美味しかったなぁ。今度はみんなで食べたいな。
「ありがとうございます。あ、それと10人いてるから銅貨30枚で渡して下さい。」
でもみんなで分けると一1人当たり銅貨3枚だから結局1本だけか…貯金しとこ。
「おら、銅貨30枚だ!それと!俺の名前はボーン・ドガンだ!お前は?」
「あっ、はい。主席のブレイド・フォン・ヴィトゲンシュタインです。これからもよろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくな!」
俺はドガンさんと握手をし銅貨30枚を貰った。
よし、買い取りも終わったしザスキアさんの所へ行こう!
と、思ったが他の冒険者の対応中だったので待つことにした。
そこで俺は久しぶりに鑑定の技能スキルを使ってみることにした。
…このとき俺はこれが原因で後であんなことになるとは思ってもいなかった。
【鑑定/ザスキアさん】
≪真名≫ザスキア・カウフフェルト
≪種族≫人間族 ≪性別≫女 ≪年齢≫28歳
≪称号≫ギルド職員 冒険者ギルド・ラミッシュ王国本部ギルドマスター 
≪レベル≫21
≪体力≫1,500/1,500
≪魔力≫620/620
≪能力≫B+

≪魔法≫
 火属性:初級・中級
 風属性:初級・中級

技能スキル
 鑑定
 隠蔽
 反射神経向上
 魔力操作向上

あれ?レベル俺と殆ど変わらなくね?
なのに俺と体力と魔力全然違う…
これって改めて思わなくても神様ジジイ達のせい!?
などといろいろ見ていると目を疑う項目があった。
「ギルドマスター?」
少し呟いただけなのにザスキアさんと目が合った…後で怒られる。
しかも、ちょうど冒険者の対応が終わったようだ。
「ラミッシュ王立学園の皆様どうぞ。」
呼ばれてしまった…諦めて潔く謝ろう。
「お疲れ様でした。これからも冒険者として頑張って下さいね。あ、ブレイド君は少しこちらに来て下さい。少しお話がありますので。」
「………はい。」
俺はこの後何をされるのだろうか?羨ましそうなジークくんが羨ましいよ。代わってやりたい。

連れて来られたのはおそらくギルドマスターの部屋だろう。
ザスキアさんが鍵を開けていたし。
「ブレイド・フォン・ヴィトゲンシュタイン様君、何故私がギルマスだと分かったのかしら?」
「えーと、暇だったのでザスキアさんを鑑定してみたらそう出てきて…すみませんでした!」
「おかしいわね…きちんと隠蔽の技能スキルを使っていたのに…まぃ、良いわ。私がギルマスってことはサブマスのボーンと一部の上級冒険者しか知らないから誰にも言わないでね。」
「はい。ってボーンさんが サブマスターなんですか!?」
「そうよ。これはギルド職員は全員知っているから話しても問題ないわ。けど、私のことは誰にも言わないこと。良い?」
「はい!」
いろいろと理解が追いついていないがとにかくザスキアさんのことは誰にも言わずに受付嬢として話せば良いんだよな?
「あの~、どうしてザスキアさんはギルドマスターなのに受付嬢をしているのですか?」
聞けることは聞いておこう。
「受付嬢や素材買取ってギルドで1番冒険者に近い位置なのよ。だから街に異常があればすぐにわかるのよ。それが1番の理由かしらね。」
「なるほど、分かりました。それなら、これからも一冒険者としてよろしくお願いします。」
「えぇ、こちらこそよろしくね。」
「それじゃあ失礼します。」
ギルドマスターの部屋から出た俺は砕けた話し方と最後の笑顔によって早まった心臓の鼓動を抑えようとしたが、なかなか止まらず顔の火照りを鎮めるのに1分程の時間が掛かり、みんなを長く待たせてしまったがみんなはそんなことよりも、俺達が何の話をしていたのか気になるようで、特にジークくんとイーナさんが凄い勢いで聞いてきた。
取りあえずみんなには「これからの冒険者業の頻度について」ということについて話していたと言っておいた。
___________________

ありがとうございます。
更新が遅くなり申し訳ありませんでした。
テストも終わり以前のペースに戻していこうと思います。
それと、授業風景は今後登場回数が少なくなるかと思います。
これからもよろしくお願いします。
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