39 / 102
奇跡のサードステップ
39歩目 エルフの事情
しおりを挟む
「今日も雨だねぇ~」
「うぅ~」
唸り声の返事をもらい僕は空を眺めます、僕たちは森に入り後少しで目的地です、でもこの森はフェントマといってかなり深いんですよ、それに森に入ってから7日間ずっと雨が続いています。
お気づきでしょうか、僕は今歩いていません、馬車を運転しています。
「うぅ~アユム~すまん~」
後ろの馬車の中央広間でアマンダが寝ています、彼女は雨になった初日にレッドオーガと戦闘をして、その後体をよく拭かずに馬車を操作して体調を崩しました。
僕は言ったんだよ、自分の部屋に入ってシャワーを浴びて良く乾かすようにってね、でもこれくらいで良いとか言って済ませちゃった、そのせいで風邪を引いてしまったんだよ。
「アマンダは体調を治すのに専念して、きっと今までの疲れが出たんだよ、急な旅だし、村ではずっと頑張ってたんだからね」
馬車の操作を芋虫君自身に任せ、馬車に入ってアマンダの頭に乗っているタオルを替えました、芋虫君がテイムしたモンスターだから出来る事で助かってますよ。
「村ではこんなことは無かったのに、あれしきで体調を崩すなんて・・・ほんとにすまん」
「そんなに落ち込まないでよアマンダ、僕は気にしてないよ」
アマンダの頭を撫でながら笑顔でそう言いました、決して定番の「それは言わない約束でしょ」とかは言いません、アマンダがそんな状態ではありませんからね、凄く暗く落ち込んでるんです。
「アユム・・・出来ればでいいんだが、手を握っていてくれないか?」
「病気の時って不安になるよね、良いよアマンダ」
アマンダが目を瞑って手を布団から出してきました、辛そうだったので僕は手を握ってしばらく一緒にいました。
「さて、風邪の時はおかゆだけど、麦が主食だから麦粥でも作ろうかな」
アマンダが少しして眠ったので、僕はマップで見つけた小さな湖まで馬車を移動させました、そこで夕食の準備です、アマンダの為にお粥を製作しますよ。
「味は薄めにして、他には喉を通り易い物を・・・あらら?赤点に囲まれてる」
僕がお粥以外の食べ物としてリンゴをすりおろしていると、マップに赤点が現れました、それはモンスターではなく人みたいです、動きに統率制がありました、確実にこちらに敵意を向け湖を包囲しています、茂みに隠れて止まっていますよ。
「まだ様子見かな?でも表示が既に赤点だから臨戦態勢だよね」
僕と戦う意思がある場合、マップには赤点で表示されます、普通は青点です、それが既に赤なのでスラッチたちを召喚し、いつでも対応できる体勢になってもらいました、そしてしばらくして1つの赤点が動き茂みが揺れます、スラッチたちはまだ動きません。
「動くな!動くと余の仲間が一斉に矢を放つぞ!」
茂みから出てこないでそんな声がしました、声からして女性です、顔を見せないでまずは警告でしょう、僕は料理の最中なので手だけ動かしていますよ。
「きさま!動くなと言ったのが聞こえないのか!」
「申し訳ないけど、顔も見せない人の事よりも仲間が優先だよ、今馬車の中で苦しんでるんだ、料理を食べさせないと仲間が辛い思いをする、それが終わってからにしてくれる?」
僕は見えない人に言いました、そしてしばらく無言になり弓を構えた人が茂みから出て来たんです、その人は青い長髪の女性で耳が長かったです。
「エルフさんでしたか?」
「それがどうした!お前たち人種族は自分たち以外を認めんから攻撃するか?やれる物ならやってみろ!余たちは命尽きるまで戦うぞ」
弓を構えて凄い剣幕です、僕はきっと嫌な事があったんだねって思いながら、リンゴをすりおろします、準備が出来て食器をオボンに乗せエルフさんを見ます。
「僕は馬車に入りますが良いですか?」
「ふんっ!妙な真似をしたら死ぬと思えよ、余たちの矢は無数に飛んでくるぞ」
「分かってますよ」
エルフさんに返事をして馬車の中に入り、アマンダに食事を食べさせました、朝よりは顔色も良くなっています、だけどまだ調子は悪そうです、薬を飲んで寝て貰いました。
「さて、お待たせしましたエルフさん、ご用件をどうぞ?」
馬車から出ると女性以外に2人の男性エルフが増えていました、どうやら言い争いをしているみたいで僕に気づいてません、僕を待つべきだと女性が言っているのに、男性たちは無駄だからそこをどけと言っています、僕が声を掛けたことで、男性のひとりが女性を押しのけて指を差してきました。
「来たなきさま!大人しく食料を渡せ」
短髪の髪を逆立ててる男性エルフさんが怒りながら言っています、もう一人はおかっぱ風で、皆さん青髪です、おかっぱさんは無言で短剣を構え威嚇しています。
女性もそうだったけど、更に態度が悪そうで困ったよ。
「強奪はいけませんよエルフさん、まずは話し合いましょう」
「黙れ!きさまたち人種が良くしてることだろう、俺たちがどれだけ奪われたと思ってるんだ!」
短髪の男性が指に魔力を集め出しました、僕の前にスラッチたちが集まります、僕も応戦しないといけないのかと、武器を出す準備をします、でもそこで女性エルフさんが間に入って止めてくれましたよ。
「待ってください兄さん!」
「邪魔をするなイーシャ!忘れたのか、人種に俺たちは」
「忘れるわけない!でも彼女からは邪悪なモノを感じない、それに仲間を大切にしているじゃないか、それなら余たちと同じだ!」
男性を説得してくれて、僕は少しホッとしました、彼女って言ったのは後で修正してもらいますが、しばらく言い争いを見守ります、どうやら収まりそうです。
「分かった、お前がそこまで言うなら俺は何も言わん、だがなイーシャ!そいつから奪わなければ俺たちはお終いだぞ、良いな!」
男性はそんな言葉を言い残し森に消えて行きました、女性は森の方を見た後、下を向きちょっとガッカリしているみたいです、少しして僕の方を向きムスッとしています、僕は料理を作った場所に座り、女性を座るように誘うと短剣を構えて近づいて来たよ。
「妙な真似をするなよ、分かってるな」
「分かってますって・・・それで、どうして強奪なんてマネをしてるんですか?」
僕は事情を聞きました、仲の良かった人種族の隣国が急に襲ってきたそうです、女子供容赦なく虐殺され、何とかここまで逃げて来たそうです、エルフさんは手を震わせ悔しそうに話してくれました、僕は残っていたお粥をお皿によそってエルフさんに差し出しましたよ。
「人種族を代表して謝ります、すみませんでした、良かったらこれをどうぞ」
女性は警戒しながらもお皿を受け取り、匂いを嗅いだ後スプーンで少し口に入れました、長い耳を上下させて驚いています。
「少し薄味だが、美味いな」
エルフさんはそれだけ言って、すごい勢いで食べ始めました、余程お腹が空いていたんだろうね、僕はお皿を更に出してよそって用意します。
「森に隠れてる人もどうですか?お腹が空いていたら怒りっぽくなります、まずは冷静に話し合えるようにしましょうよ」
僕はアイテム欄に入っていた、焼いたオーク肉も出しました、それを薄くスライスしてキャベツで包み、お粥と一緒にエルフさんに渡したんです、キョトンとしてキャベツ巻きを見ていますね。
「こ、これを余たちに?」
「肉は食べれませんか?それなら他のを出しますよ」
「い、いや食べれるが・・・いいのか?」
エルフさんはかなり疑問みたいです、僕は当然良いですよって頷きます、そして彼女が森に手を振ると、女性エルフさんが7人出て来て食事を受け取っています、みんなマップで名前が分かりますが、タップして確認するまでもないくらい疲れた顔をしています、食べる勢いは皆さんすごかったです。
「うぅ~」
唸り声の返事をもらい僕は空を眺めます、僕たちは森に入り後少しで目的地です、でもこの森はフェントマといってかなり深いんですよ、それに森に入ってから7日間ずっと雨が続いています。
お気づきでしょうか、僕は今歩いていません、馬車を運転しています。
「うぅ~アユム~すまん~」
後ろの馬車の中央広間でアマンダが寝ています、彼女は雨になった初日にレッドオーガと戦闘をして、その後体をよく拭かずに馬車を操作して体調を崩しました。
僕は言ったんだよ、自分の部屋に入ってシャワーを浴びて良く乾かすようにってね、でもこれくらいで良いとか言って済ませちゃった、そのせいで風邪を引いてしまったんだよ。
「アマンダは体調を治すのに専念して、きっと今までの疲れが出たんだよ、急な旅だし、村ではずっと頑張ってたんだからね」
馬車の操作を芋虫君自身に任せ、馬車に入ってアマンダの頭に乗っているタオルを替えました、芋虫君がテイムしたモンスターだから出来る事で助かってますよ。
「村ではこんなことは無かったのに、あれしきで体調を崩すなんて・・・ほんとにすまん」
「そんなに落ち込まないでよアマンダ、僕は気にしてないよ」
アマンダの頭を撫でながら笑顔でそう言いました、決して定番の「それは言わない約束でしょ」とかは言いません、アマンダがそんな状態ではありませんからね、凄く暗く落ち込んでるんです。
「アユム・・・出来ればでいいんだが、手を握っていてくれないか?」
「病気の時って不安になるよね、良いよアマンダ」
アマンダが目を瞑って手を布団から出してきました、辛そうだったので僕は手を握ってしばらく一緒にいました。
「さて、風邪の時はおかゆだけど、麦が主食だから麦粥でも作ろうかな」
アマンダが少しして眠ったので、僕はマップで見つけた小さな湖まで馬車を移動させました、そこで夕食の準備です、アマンダの為にお粥を製作しますよ。
「味は薄めにして、他には喉を通り易い物を・・・あらら?赤点に囲まれてる」
僕がお粥以外の食べ物としてリンゴをすりおろしていると、マップに赤点が現れました、それはモンスターではなく人みたいです、動きに統率制がありました、確実にこちらに敵意を向け湖を包囲しています、茂みに隠れて止まっていますよ。
「まだ様子見かな?でも表示が既に赤点だから臨戦態勢だよね」
僕と戦う意思がある場合、マップには赤点で表示されます、普通は青点です、それが既に赤なのでスラッチたちを召喚し、いつでも対応できる体勢になってもらいました、そしてしばらくして1つの赤点が動き茂みが揺れます、スラッチたちはまだ動きません。
「動くな!動くと余の仲間が一斉に矢を放つぞ!」
茂みから出てこないでそんな声がしました、声からして女性です、顔を見せないでまずは警告でしょう、僕は料理の最中なので手だけ動かしていますよ。
「きさま!動くなと言ったのが聞こえないのか!」
「申し訳ないけど、顔も見せない人の事よりも仲間が優先だよ、今馬車の中で苦しんでるんだ、料理を食べさせないと仲間が辛い思いをする、それが終わってからにしてくれる?」
僕は見えない人に言いました、そしてしばらく無言になり弓を構えた人が茂みから出て来たんです、その人は青い長髪の女性で耳が長かったです。
「エルフさんでしたか?」
「それがどうした!お前たち人種族は自分たち以外を認めんから攻撃するか?やれる物ならやってみろ!余たちは命尽きるまで戦うぞ」
弓を構えて凄い剣幕です、僕はきっと嫌な事があったんだねって思いながら、リンゴをすりおろします、準備が出来て食器をオボンに乗せエルフさんを見ます。
「僕は馬車に入りますが良いですか?」
「ふんっ!妙な真似をしたら死ぬと思えよ、余たちの矢は無数に飛んでくるぞ」
「分かってますよ」
エルフさんに返事をして馬車の中に入り、アマンダに食事を食べさせました、朝よりは顔色も良くなっています、だけどまだ調子は悪そうです、薬を飲んで寝て貰いました。
「さて、お待たせしましたエルフさん、ご用件をどうぞ?」
馬車から出ると女性以外に2人の男性エルフが増えていました、どうやら言い争いをしているみたいで僕に気づいてません、僕を待つべきだと女性が言っているのに、男性たちは無駄だからそこをどけと言っています、僕が声を掛けたことで、男性のひとりが女性を押しのけて指を差してきました。
「来たなきさま!大人しく食料を渡せ」
短髪の髪を逆立ててる男性エルフさんが怒りながら言っています、もう一人はおかっぱ風で、皆さん青髪です、おかっぱさんは無言で短剣を構え威嚇しています。
女性もそうだったけど、更に態度が悪そうで困ったよ。
「強奪はいけませんよエルフさん、まずは話し合いましょう」
「黙れ!きさまたち人種が良くしてることだろう、俺たちがどれだけ奪われたと思ってるんだ!」
短髪の男性が指に魔力を集め出しました、僕の前にスラッチたちが集まります、僕も応戦しないといけないのかと、武器を出す準備をします、でもそこで女性エルフさんが間に入って止めてくれましたよ。
「待ってください兄さん!」
「邪魔をするなイーシャ!忘れたのか、人種に俺たちは」
「忘れるわけない!でも彼女からは邪悪なモノを感じない、それに仲間を大切にしているじゃないか、それなら余たちと同じだ!」
男性を説得してくれて、僕は少しホッとしました、彼女って言ったのは後で修正してもらいますが、しばらく言い争いを見守ります、どうやら収まりそうです。
「分かった、お前がそこまで言うなら俺は何も言わん、だがなイーシャ!そいつから奪わなければ俺たちはお終いだぞ、良いな!」
男性はそんな言葉を言い残し森に消えて行きました、女性は森の方を見た後、下を向きちょっとガッカリしているみたいです、少しして僕の方を向きムスッとしています、僕は料理を作った場所に座り、女性を座るように誘うと短剣を構えて近づいて来たよ。
「妙な真似をするなよ、分かってるな」
「分かってますって・・・それで、どうして強奪なんてマネをしてるんですか?」
僕は事情を聞きました、仲の良かった人種族の隣国が急に襲ってきたそうです、女子供容赦なく虐殺され、何とかここまで逃げて来たそうです、エルフさんは手を震わせ悔しそうに話してくれました、僕は残っていたお粥をお皿によそってエルフさんに差し出しましたよ。
「人種族を代表して謝ります、すみませんでした、良かったらこれをどうぞ」
女性は警戒しながらもお皿を受け取り、匂いを嗅いだ後スプーンで少し口に入れました、長い耳を上下させて驚いています。
「少し薄味だが、美味いな」
エルフさんはそれだけ言って、すごい勢いで食べ始めました、余程お腹が空いていたんだろうね、僕はお皿を更に出してよそって用意します。
「森に隠れてる人もどうですか?お腹が空いていたら怒りっぽくなります、まずは冷静に話し合えるようにしましょうよ」
僕はアイテム欄に入っていた、焼いたオーク肉も出しました、それを薄くスライスしてキャベツで包み、お粥と一緒にエルフさんに渡したんです、キョトンとしてキャベツ巻きを見ていますね。
「こ、これを余たちに?」
「肉は食べれませんか?それなら他のを出しますよ」
「い、いや食べれるが・・・いいのか?」
エルフさんはかなり疑問みたいです、僕は当然良いですよって頷きます、そして彼女が森に手を振ると、女性エルフさんが7人出て来て食事を受け取っています、みんなマップで名前が分かりますが、タップして確認するまでもないくらい疲れた顔をしています、食べる勢いは皆さんすごかったです。
1
あなたにおすすめの小説
『召喚ニートの異世界草原記』
KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。
ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。
剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。
――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。
面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。
そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。
「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。
昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。
……だから、今度は俺が――。
現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。
少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。
引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。
※こんな物も召喚して欲しいなって
言うのがあればリクエストして下さい。
出せるか分かりませんがやってみます。
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】
異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。
『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。
しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。
そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる