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3章 秘密

51話 追加要員は

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「はぁっはぁっはぁっ・・・ど、どうだユーヤ」


かなりの疲労をして聞いてきたな、まあ土煙で見えないんだが相当な必殺技だったよ、これならドラゴンも倒せただろうな。

俺がまともに受けたから周りがすごい土煙だ、スキルのせいで避けることは出来なかった、そう考えるとすごいな俺を拘束できるんだからな、まぁ本気を出せば逃げれただろうが施設に当たったら壊れそうだし、当たってもかすり傷だ、そして反撃をしたら加減を間違えるかもしれないし、衝撃でここが吹っ飛ぶかもしれない。


「なかなかの技でしたよバリミア先生」


「「な!?」」


煙が晴れ俺の姿を見て2人が驚いている、まあ普通は倒れているよな、HP分は食らったはずだからな。


「な、なんで立っているんだお前!?」


「バリミア先生なら分かるでしょ、受けきったんです」


まだ驚いた顔のまま聞いてきたからそう言ったのだが、今度は言い返してこなくなってしまった、ちなみに俺の服は上半身が消し飛んだよ、収納から新しい服を着直している。


「それよりササナ先生試験はどうなりました?」


先に進まなそうなので俺は聞いてみた、ビクってしてたよ。


「え!?ええ、ごご合格です、次に行きましょう」


「良かったです、あとバリミア先生、倒れそうなので良かったらこれ飲んでください」


ぼーっとしているバリミア先生にMPポーションを渡した、すごい技を見せてもらったんだ、これくらいの報酬は当然だろう、中身は俺の作った上級だ。

普通に受け取ってくれたが心ここに有らずって感じだったな、少し可笑しかった。


「ではあの的に向かって魔法を放ってください」


部屋を移動して着いたのは屋外だった、まぁ射撃場って感じだな。

的が50mくらい離れた所に5個並んでいた、あれの一つに当てればいいのか。


「どんな魔法でも良いんですか?」


「ええそうです、届かなくても良いですよ、どれくらいの魔力があるかの試験ですからね」


そ、そうなのか俺の基準と違うな、50mで届かないって信じられんがまぁいいか。


「では『ファイアーボール』」


取り敢えず、魔力を倍に込め圧縮したファイアーボールを放って3つの的を粉砕しておいた、ちょっと威力があり過ぎたかな。


「これでどうですか?」


「無詠唱!?・・・ご、ごご合格です・・・で、では審査をしますので今日の所は帰ってもらって結構ですよ」


引きつった顔をしながらそう言われ、俺はそのまま屋敷に帰って来た、結果は1週間後だそうだ。


「はぁ~さすがユーヤって感じだな」


「ユーヤはすごいの!」


屋敷に帰ってきてみんなと昼食を取りながら試験の話をした、ハルが相当驚いているな。


「そうかな?普通に受けたと思うんだけど」


相手の方がどうかしていると思う、俺は生徒だぞ!10歳に見える者に対して自分の最高の技を放つなんて、普通しないよな。


「あのなぁ~それだったら初めの時に少し当たってやるとかするんだよ」


そうか!?そうすれば相手もそれ相応の対処をしたか、てことは無の構えで躱したのが失敗だったな、あれで何もしないと不合格だからって武器を壊したんだ、あのまま剣と打ち合った方が良かったんだな。


「まぁやってしまったものはしょうがない、この後俺は商業ギルドに行ってくるよ」


「はぁ~それで済めばいいけどなぁ」


そう返してきたハルに挨拶をして俺は屋敷を出てきた、技を受けただけだぞ?何も無いとは思うんだが、何かあるのだろうか?そう思いながら商業ギルドに向かったんだ、護衛の追加の話をする為だな。


「フムフム、護衛を増やしたいと」


俺が夜を見張るので昼の巡回出来る人数が欲しい。

学園に入ってから少し不穏な教師の気を感じていた、あいつが西に移動していたから何かしてくるかもしれない、今のうちにここを固めたい、俺の方に来たら・・・相応の対処をする。


「ええ、2人だと大変だと思うんですよ」


「それなら奴隷を買うのが手っ取り早いな」


奴隷か、今もエルとアルの2人はそうだからそれでもいいけど。


「それしか方法は無いですかね?」


「ああ、後は冒険者ギルドで雇うって方法がある、だがいやだろ?」


困った顔で言われた、まあそうだなジーラたちに聞いたんだがどうも俺を探しているらしい、理由は分からんがもう少し顔を出すのは控えるべきだろう。


「ここに行くといいぞ、ここなら初めての者でも接客は良いからな、ああ今日はやめておけ、夜にあそこらへんを通るのは良くない」


羊皮紙でない紙を渡された、もう試作品を作ったんだな顔に書いてあるよ、そして場所的には西地区の中央よりだ、そこら辺で治安はすでに良くないのか。


「分かりました、明日行って見ます」


そう言って俺はまた東門に向かった、いつもの狩りだ。


「あら、また会ったわねユーヤ君」


門に着くとあの騎士様がいた、そう言えば昨日の時間と大体同じだったな。


「どうもネイチェル様、カードとクッキーをどうぞ」


一度渡しているからと、袋とカードを渡したんだが難しい顔をしている。


「やっぱりオルティナは特別なのね」


「特別って程ではないですけど、僕を人族と知ってて優しく接してくれる人はそういませんから、大切にしたいと思っています」


数少ない理解者だからな、ほんとに大切にしたい。


「ふぅ~ん・・・まあいいわ、オルティナと食べるわね」


「はいお願いします」


そう言って外に出て、いつものように狩りをして帰りの門でオルティナに会い、プチシュークリームを渡して帰って来た。

明日は奴隷を買うことになる、俺の所持金は金貨70枚と少しだ、これでどれくらいの者が買えるのだろうな。
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