お嬢さんはある日森の中で熊さんに出会った

agapē【アガペー】

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【アリエルside】38年ものの童貞

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「アル様、あーん」



最近は、手ずから食べさせるのにはまっているらしい。俺の天使は、俺の口に食事を運んでいる。うん、何倍もうまい気がする。しかし、さっきから、やたらと騎士達が来るな・・・俺をからかいに来てるのはまだいい。これは間違いなく、リシェを見に来てるな・・・邪魔するんじゃねぇ!




「団長、僕もリシェリア嬢をお膝に乗せて抱っこしたいなぁ」



ルクストがやって来た。させるか!お前にリシェを渡すはずがないだろうが!リシェは俺の、俺だけの・・・ひゃっ!?今、キスされたよな・・・なんだ?ルクストに見せつけてるのか?私はアル様のだぞって見せつけてるって言うのか?なんだその反則的な行為は!つい、ヘナヘナになってしまったぞ・・・





「うわぁぁ・・・騎士団イチの団長を、こんなにもヘナヘナにしてしまうなんて、リシェリア嬢が一番強いかもしれませんね・・・まるで猛獣使いだ!」



誰が猛獣使いだ!いや、あながち間違っていないのかもしれんな・・・リシェと俺ならそう見えるか・・・



「ふふっ、アル様可愛いでしょう?」



ちょ、ちょっと、リシェ!?可愛いとか・・・俺が可愛い?可愛いのはお前だぞ?




「可愛いのはリシェリア嬢ですよ」




ルクスト!勝手に口説いてんじゃない!




「リシェ・・・ルクストに惚れるなよ・・・」




俺だけに甘えるリシェ・・・他の男にもこんな事するなんて考えただけで・・・心が痛む・・・リシェ、頼む。他の男になびかないでくれ・・・





「アル様じゃないとダメなんですよ?何も不安に思う事はありませんわ。こんな事アル様にしかしませんし、アル様にしかしたくありません」




うぉっ・・・ルクストがまだいるんだぞ?く、唇に・・・あぁ・・・やっぱ柔らかい・・・リシェ・・・好きだ。どんどんお前を好きになる。






「あの、帰ってからやって貰えます?」





ルクスト、まだいたんだったな。見せつけてしまった・・・羨ましいだろう?やっと出ていきやがった・・・もうちょっとだけ・・・リシェを堪能させて・・・んん・・・可愛い・・・






リシェが屋敷に帰ると言うから、詰所の入口まで送ってきた。本当に気をつけて帰るんだぞ?お前は庭で攫われたんだ、心配するに決まってる・・・もしまた攫われでもしたら・・・他の男に言い寄られたりでもしていたらと・・・

「あの、アル様?」

「なんだ?」

「もう、着きました」

「へっ!?あっ・・・あぁ、よかった」



なんでこんな所にいるんだ!?心配していたら、屋敷の玄関まで着いてきてしまった・・・しかし、その早く帰って来てはたまらんな!もう、詰所に戻りたくなくなった・・・でも仕方ない、急いで終わらせて帰ってく・・・ん?





「リシェ!?どうした?」




えっ・・・何で頬を膨らませて・・・そんな顔も可愛い・・・じゃない!どうしたんだ?俺、なんか気にさわることしたのか?・・・えっ・・・それって、朝だけじゃないの!?二度目の行ってらっしゃいのキスだなんて・・・どれだけご褒美くれるんだ!あぁ、リシェの唇が柔らかい・・・







「お帰りなさいませ、アル様!」

「あぁ、ただいま」




そんなに慌てて駆けてこなくてもいいんだぞ?まぁ、悶絶するほど可愛いからいいんだがな。くそっ・・・可愛いな・・・よし、部屋にお持ち帰りしてやる!あぁ、数時間ぶりのリシェだ・・・なんか着替えるのをじっと見ているが、そんなに面白いか?まぁ、好きで見てるんだしいいか。

よし、リシェ行くぞ!また抱えてダイニングに行ったら、フローラから、旦那様と一緒にいる時、リシェリア様の歩いているお姿を見ていない気がしますなどと言われた。別にいいさ、猛獣使いの腕が凄いだけだ。リシェを存分に褒めればいい。




部屋でくつろいでいると、リシェがやってきた。湯上がりリシェはまた一段とかわいい。どこまで可愛くなるつもりだ?これ以上可愛くなってどうするんだ?





「アル様、私また初めてを見つけましたわ!」

「ん?」

「初めて罰を与えました!」



初めての罰?なんの事を言ってるんだ?あぁ、あれか・・・あれは罰じゃなくて俺には単なるご褒美だったぞ?





「罰?・・・罰なのか?あれは俺にとっては罰にはならなかったぞ
?」

「そうなのですか?」

「あれは・・・おねだりだな。くくっ」

「じゃ、じゃあ、私にたくさんキスする罰です!」




キスする罰ってなんだ!?それも罰ではないな・・・仕方ない。俺はリシェからの罰を甘んじて受けてやる。






「んっ・・・あっ・・・そんなとこっ、だめぇっ、んっ」



な・・・なんて可愛い声を出すんだ・・・俺の俺が反応してしまったぞ・・・でも、俺は無理矢理なんて絶対しない。




「リシェ・・・可愛い声を出すなよ」

「だって・・・アル様が・・・」

「俺は今、リシェからの罰を実行中だ」

「あっ、んっ・・・思ってたのと、違いますぅ・・・」




どこにキスをしろとは言われてないからな。好きなとこにキスするぞ?




俺はリシェがその先を望むまで待つつもりだ。38年ものの童貞を舐めるなよ?



ただし、ちょっとだけ、声を聞かせてくれ。どこがいい?ここか?おっ、いいみたいだな?耳は?ふむ・・・肩は?・・・ほぅ・・・首が一番声がいいな。ここが好きなのか?ここはどうだ?




「ちょっと、やりすぎたな・・・」




うわっ・・・その表情はマズいな・・・獣が群がってきそうだ。この表情はこの熊さんにしか見せるなよ?まぁ、この表情にさせられるのは俺だけだがな。リシェが可愛い・・・今日も抱きしめて眠ろう・・・





ーーーーーーーーーーーーーーー


次回

今回も連れてきた

ただし、今回は貰いにきた




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