お嬢さんはある日森の中で熊さんに出会った

agapē【アガペー】

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45、逃げられると思うなよ

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賑わっているホールにリシェリアを抱えたアリエルが姿を現す。続いて、アイスフォード、拘束されたアイリス達5人と、近衛騎士達がぞろぞろと入ってくる。拘束されたアイリス達は近衛騎士達に床に押し付けられた。ざわついていたフロアが一気に鎮まりかえる。


「アリエル、これは何の余興だ?」


国王が問いかけてきた。


「あぁ、兄上、教えてやるさ。ちょっと待て」


アリエルはリシェリアを自身の隣におろし、腰に手をあて体を引き寄せる。


「スフィード伯爵、エイベル子爵はどこだ!」


アリエルが参加者を見渡し声を上げた。


「失礼します、私がスフィード伯爵家当主、ロンドでございます」

「同じくエイベル子爵家当主、ダリウスでございます・・・あの、息子はなぜあのような事に・・・」

「そなたらの息子は、俺の大事な婚約者のリシェを襲いやがった!」

「なんですと!?誠か、スコルフ!」

「間違いないのか、オードリー!」

「も、申し訳あり」

「謝罪は受け入れん!伯爵、子爵、息子達は貴族牢で預かる。異論は認めん」

「は・・・はい」


当主二人の顔は青ざめている。アリエルの言葉を聞き、青ざめた令息二人は近衛騎士らに連行され、貴族牢へと移された。


「それから、ナッティルド公爵!」

「アリエル様・・・お久しゅうございます。して・・・娘は何故そのような事になっているのでしょうか?」

「そなたの娘はフラムウェルの婚約者であったと聞いたが、それは今はアイスフォードの婚約者らしいな?そんな立場の人間が、事の分別もできんような教育しか受けておらんのか!そんな女が未来の王妃だと?笑わせるな!貴様の娘はさっきの令息二人に、俺のリシェを襲うように仕向けたのだ。しかも現場にいて、事の次第を見ておった。メイナード伯爵、ルベリオン伯爵も出てこい!そなたらの娘も同罪だ!」


アリエルに次々と呼ばれ、二人の当主も青ざめていた。アリエルは会場を見渡すと、最後に兄である国王に視線を戻す。


「兄上、王家のバカ二人のせいで、ここまでの被害を被った。醜聞を気にして外に漏れぬようにしていたかもしれんが、その為に、リシェリア・ブルスト公爵令嬢は犠牲になってもいいと思っているのか!」

「そ、それは・・・犠牲になど」

「なってないと言いたいのか?何が王家だ、王族だ!腐ってる!これ以上ないくらに叩き落としてやる・・・皆の者、この夜会に第二王子のフラムウェルが姿を見せていない。あいつは今、北の塔に幽閉されている」


アリエルの言葉にフロアがざわついた。しかし、アリエルの言葉を待つように、すぐ静けさを取り戻す。


「フラムウェルが塔に幽閉されているのは罪を犯したからだ。ここにいるリシェリア・ブルスト侯爵令嬢を襲ったのだ」


会場中が悲鳴とざわつきで一気に騒然とした。


「それから」


アリエルが声を発すると、一気に静まり返る。


「オーダル公爵、ベンダール騎士団長!逃げられると思うなよ」


二人は糾弾される内容がわかっている為、覚悟を決めた表情で、焦りは伺えなかった。





ーーーーーーーーーーーーーーー


次回

甘いな、甘すぎる


俺が知らないとでも思っているのか?


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