103 / 131
【アリエルside】あーんのチャンスだ!
しおりを挟む「あぁ・・・今日も腕の中にリシェがいる」
幸せだ・・・今日も目が覚めたら目の前にリシェがいる。このなんでもない朝が、俺の一日の活力だ。やっぱり俺の嫁は可愛いな。天使だ。今だに信じられないんだよな・・・こんなに可愛いリシェが俺を選んでくれた事。婚約者になった事も、もうすぐ本当の意味での夫婦になれる事も。まだ夢なんじゃないかと思ってしまう。だから目が覚めて、目の前にリシェがいると、ほっとして夢じゃないんだって実感できる。今日も素晴らしい朝だって、毎日思える。これまでは朝なんて、今日もまたいつも通りの日が来るとしか思っていなかった。
リシェ・・・抱きしめさせてくれ・・・ん・・・
「・・・あるさまぁ・・・」
目が覚めたか?今日もお前は可愛いな。しかし、なんかおかしくないか?声がいつもと違う気が・・・
「リシェ?・・・なんか、声がおかしく・・・ん・・・熱いな、ちょっと待ってろ」
ん?・・・なんか・・・熱くないか?陽が当たりすぎたのか?いや、差し込む方向が逆だ。これは・・・熱じゃないか!?フローラを呼んで医者を呼ばなくては!
「おはようございます、どうされました?」
「リシェが熱いんだ。熱があるかもしれん」
大変だ・・・なんでもっと早く気が付かなかったんだ・・・
「それは大変です!陛下に移ってはいけませんから、リシェリア様をお部屋へ移動させましょう」
なんで俺から離そうとするんだ!俺の部屋に寝かせておけばいいではないか。どうせ後で一緒に寝るんだ。俺が世話するに決まってるだろう?あーんして、あーんして、あーんするんだ!(←それしかないのか?)
「あるさま・・・」
なんだ、この感じは・・・熱でぼーっとしているからか、ヤバい、余計に可愛すぎる!
「リシェ、どうした?」
「ごめんなさい・・・こほっ」
咳も出てるな。辛そうだ・・・
「謝らなくていい。医者に薬を出してもらった。飯は食えそうか?」
「・・・はい・・・こほっ、こほっ」
「辛そうだな・・・よし、俺が食わせてやる」
よし、来たぞ、あーんの時間だ。身体を起こすのも辛いだろうからな。後ろから支えるか。よし、ほら、あーんだ。
「ほら、あーん」
「あーん・・・おいしいです」
うぉぉ・・・・・リシェが、リシェが・・・俺の手ずから飯を食ってる・・・これは、なんというか、庇護欲をそそられるな・・・
「もうちょっと食え、あーん」
「あーん・・・」
しかし、この位置は・・・うん・・・リシェの胸が・・・見るというより、見えてしまうんだ・・・しかし・・・大きいな。柔らかいのだろうな・・・お、俺は・・・何を考えてるんだ!
「薬も飲んだな。よし、今日はゆっくり寝てろ、いいな?」
「・・・はい」
元気がないな・・・心配だが、とにかく執務を早く終わらせて、もっとリシェのお世話をしよう。
・・・もう、終わった・・・
リシェが絡むと執務が異常に早く終わるな・・・
リシェはどうだ?寝てるな・・・
「リシェ?・・・寝てるな」
リシェ・・・早く良くなるんだぞ?リシェを抱きしめたい・・・俺も一緒に寝るか・・・ん・・・んん・・・まだ熱いな・・・
・・・あっ、寝てしまっていた
よし、またあーんをするぞ。しかし、この後ろから包み込むように抱きしめるのもいいな。
「あるさまに・・・うつって、しまいますよ?」
「大丈夫だ、俺の身体は頑丈にできてるからな。風邪なんか引いたことないしな」
こんな時にも心配してくれるのか・・・俺は風邪を引いた事はないからな。でも、心配されるのは嬉しい。
さぁ、リシェ、一緒に寝るぞ?抱きしめさせてくれ・・・
おやすみ、俺の可愛いリシェ・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーー
次回
【リシェリアside】
今夜は一緒に眠れないかと思っていたので
看病がしたいです
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
185
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる