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拗らせすぎた片想い
望まれない嫁
しおりを挟むそういう生活が三カ月続いた頃、屋敷にセドリックが女性を連れてきた。金の髪に赤い瞳の可愛らしいご令嬢。ヘルミシア子爵家のキャスリン、18際。応接室に呼ばれると、侯爵夫妻、セドリック、キャスリンが揃っていた。
「失礼します・・・」
「シルビアさん、呼び立ててしまってすまないね・・・」
「いえ、お義父様、それで・・・」
「あぁ、本当に申し訳ない。このバカ息子がこちらの女性と不貞をしていたようだ。しかも、彼女の腹には子がいる・・・」
「そうですか」
「シルビア、驚かないのだな。それもそうか、あの晩、隣の部屋で聞いていたんだろう?」
「セドリック、あなた何を言っているの!?シルビアさん、聞いていたって・・・?」
「お義母様、セドリックと私は一度も性交渉をしていません」
「そんな・・・では、式の後の性交渉は・・・」
「そちらのキャスリンさんです。キャシーと呼ばれ・・・お楽しみでしたもの」
「母上、そういう事です。俺はキャスリンを愛している。あんた達が勝手に決めた結婚で俺は辟易していたんだ。家の為とはいえ、なんでこんな可愛げもない年増の女を嫁にしなくちゃいけないんだ。俺はこのキャシーみたく、若くて可愛い女が好きだというのに」
「・・・なんと言う事だ・・・」
侯爵は頭を抱えて言葉を失っている。
「それに、社交の場には全てキャシーを伴っている。シルビアは一度も連れて行っていない。なんなら、キャシーが妻だと既に認識されているかもしれないな。だから、結婚相手が変わろうが、周りも対して気にしやしないさ。あんたにも好きにすればいいと言っただろう?男の一人ぐらいは見つけたのか?まぁ、無理だろうがな・・・この家にはキャシーに侯爵夫人として入ってもらう。あんたには出て行ってもらう」
「お前、何勝手な事を!」
「そうよ、セドリック、あなたなんて勝手な事をしてくれたの・・・」
「お義父様、お義母様、いいのです。一日だけください。荷物をまとめて明日には出ていきますので」
「ま、待ってくれ、こんな事がわかったら公爵様に・・・」
「ほら、わかっただろう?こんな扱いを受けていれば公爵様になんと言われるか。父上はそれしか気にしていない。あんたはこの家の利益の為に嫁として差し出され、そして公爵家からも厄介払いされただけだ。誰もあんた自身を望んでなんかいない。これが真実だ」
「だ、黙れ!セドリック・・・お前と言う奴は・・・シルビアさん、本当にすまない。すぐにでも公爵家に謝罪を入れる。それまで屋敷に留まってくれないか?」
「すみませんが、それはできません。キャスリンさんのお腹の子にも障りますので、すぐに出ていきます。失礼します」
シルビアは深く礼をすると、そのまま応接室から出て行った。応接室からは怒号と叫び声と悲鳴が聞こえてきたが、もう他家の話と何も興味は持てなかった。
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次回
エミリアが暮らしているところを見てみたいし
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