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3、救出

35.会長陥落

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「もし、私をここで消そうとしても無駄ですよ。

友人に私が帰ってこなかった場合は、この書類をテレビ局、新聞各社、週刊誌、NetNewsにまで送りつけるようにいってあります。」

そうヒロシにお願いしておいたのだ。

「大丈夫じゃよ。
アキラ君ごとこの事実を潰そうなぞ考えんよ、そんな対策なしに敵地にくるほど、君は馬鹿じゃない」


怒りが少し、収まり少し疲れたように会長は言う


「しかし、我が孫ながら奴隷化はもちろん、こんな神を冒とくするようなこと、虫唾が走る」


「しかも、僕が見るぶんにはハヤトは彼にひどい虐待を行っていましたよ。

彼の体には鞭で打たれた痕がありましたし、風呂場を異常に怖がっていました。

彼はすごく大人しく、まったく凶暴性なんてないのに」


隠してはいたが、会長は奴隷化の時点で、ハヤトを軽蔑していた。善良な気質の人らしい。
ならば、情に訴えるのも有効とみた。


「彼はジョンといいます。今日警察からハヤトに引き渡される予定なんです。

僕はこの会社がどうなるかなんて興味ありません。
ハヤトは許せませんが、ジョンが助けられれば、この際二の次です。

ジョンをハヤトから助けだしたいんです。」


「それはいけない、話をきくとあやつはジョン君に何をするか、今から車を出す。

すぐにハヤトの研究室に向かおう、あやつの処遇はそれからじゃ

谷口聞いていたか?早く車の準備をするのじゃ」

「ありがとうございます。お願いします。」

よかったとアキラは胸を撫で下ろす。

しかし、ヒロシからの着信履歴を見たとき、血の気が引いた。
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