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22.阻む君
591.それは悪夢で 暴力注意
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頭がぼんやりする。
目の前に映る映像は…ありえないくらいに最悪なもので……
ドゴッバキッッ!!
アキラが殴られて、投げ飛ばされて、鼻も口からも血が吹き出てるのに…
僕はただ見てるだけで…
これは夢なのかな?最悪な悪夢なのかな?
アキラは何も声を発しない、ひたすらされるがままに殴られ続けてボコボコにされていく
苦しそうなうめき声はあげるけど、決して助けを呼ばないし抵抗らしい抵抗もしない…
そして、こっちを見ようともしない
『あ"あ"あ"ぁぁ…ひぃぎぃひぃぅ……アアァァ!!』
ゴキュッ!!
アキラが組強いられて、背中に右手を回されてありえない方向に曲げられた。
あれは完全に折れてる…
アキラが折られた右手を抑えて丸まって、苦しそうに呻いている
『ハァ…ハァ…ハァ……』
ただ耐えるように、必死に呼吸を繰り返している。僕はここで何をしているの?本当にこれは夢なの?
アキラの右足が持ち上げられて、限界まで反らされていく
アキラの目が大きく開かれて、僕と視線がかち合った…
それは今にも泣きそうな表情で、辛くて辛くてしかたかないときのアキラの顔で
アキラの瞳に映っているのは、白い髪にその上には白い耳、黒目がちな大きな瞳で…そして酷く歪んだ笑顔の…間違いなく僕だった………
バキョッ!!
「あ"ぁあ"ぁ…うぅぅ……ふぅぅぅ」
「ははっ、すごいね!この子の名前も呼ばないし、こんだけ痛めつけても泣き声一つあげやしない
さすがアキラだよ!そうでなくちゃ、痛めつけて甲斐がないってもんだよね?」
本当に好き勝手してくれる……
右腕と右足を完全に折られてるし、主に顔をボコボコにしていくあたりが腹が立つ
ボディに入れてこないのは、僕を命の危険に晒さないためか?
それとも目立つところを攻撃して、ジョンへの精神的苦痛を強くするためか?
口や鼻からダラダラっと血が垂れてくる、殴られて過ぎて頭がぼんやりしてくる…
それに中身はカズマだけど、ジョンの見た目で殴られると、かなりクルものがある。
違うとわかっていても、ジョンに傷つけられているようで、苦しくて辛くて大声で泣き出してしまいそうな気持ちを必死に抑えて、床をひたすら睨んで唇を強く噛む……
声を乱しちゃいけない、ジョンの意識を刺激してはいけない……なのに
「アギラ"?……な"に"?ごれはぁ……な"んで?……」
さっきまでのカズマの声質じゃない…ジョンが目を覚ました
嫌な汗が背中を伝う……
さっき足を折られるときに思わず目を合わせたからか?
その程度で、意識を戻してしまうほど僕を思ってくれていることに喜びを感じる……
強く抱きしめて、慰めるように優しくキスしてほしい……でもっ……今は駄目だ!
ジョンが頭を抱えて、苦悩の表情になっていく、精神同士が衝突している。
「ジョン……大丈夫だよ?これは夢だから、悪い夢だから…
だから今は目を閉じて、ゆっくりゆっくり息をして…」
動かない体で必死に立ち上がって、苦しむジョンを左手だけで抱きしめて耳元で呟く
今の僕の状況や見た目には決して似つかわしくない、優しくてゆったりした声色で……
「大丈夫だからね?
目が覚めたら全部終わってるから…
ゆっくりと眠るんだよ………これは全部悪い夢なんだから」
「ゔゔゔぅぅぅ……アギラぁ……アギラァ……」
「大丈夫だよ…ずっと側にいるからね…大丈夫だからね…」
気づけばジョンが昨日くれた言葉を、繰り返し呟いていた……
「はっ……大丈夫って、余裕だね?そうやってお互いを思い合いあってるところをみると、本当に腹が立つよ!
全部、ぶち壊したくなるよ!!」
目の前に映る映像は…ありえないくらいに最悪なもので……
ドゴッバキッッ!!
アキラが殴られて、投げ飛ばされて、鼻も口からも血が吹き出てるのに…
僕はただ見てるだけで…
これは夢なのかな?最悪な悪夢なのかな?
アキラは何も声を発しない、ひたすらされるがままに殴られ続けてボコボコにされていく
苦しそうなうめき声はあげるけど、決して助けを呼ばないし抵抗らしい抵抗もしない…
そして、こっちを見ようともしない
『あ"あ"あ"ぁぁ…ひぃぎぃひぃぅ……アアァァ!!』
ゴキュッ!!
アキラが組強いられて、背中に右手を回されてありえない方向に曲げられた。
あれは完全に折れてる…
アキラが折られた右手を抑えて丸まって、苦しそうに呻いている
『ハァ…ハァ…ハァ……』
ただ耐えるように、必死に呼吸を繰り返している。僕はここで何をしているの?本当にこれは夢なの?
アキラの右足が持ち上げられて、限界まで反らされていく
アキラの目が大きく開かれて、僕と視線がかち合った…
それは今にも泣きそうな表情で、辛くて辛くてしかたかないときのアキラの顔で
アキラの瞳に映っているのは、白い髪にその上には白い耳、黒目がちな大きな瞳で…そして酷く歪んだ笑顔の…間違いなく僕だった………
バキョッ!!
「あ"ぁあ"ぁ…うぅぅ……ふぅぅぅ」
「ははっ、すごいね!この子の名前も呼ばないし、こんだけ痛めつけても泣き声一つあげやしない
さすがアキラだよ!そうでなくちゃ、痛めつけて甲斐がないってもんだよね?」
本当に好き勝手してくれる……
右腕と右足を完全に折られてるし、主に顔をボコボコにしていくあたりが腹が立つ
ボディに入れてこないのは、僕を命の危険に晒さないためか?
それとも目立つところを攻撃して、ジョンへの精神的苦痛を強くするためか?
口や鼻からダラダラっと血が垂れてくる、殴られて過ぎて頭がぼんやりしてくる…
それに中身はカズマだけど、ジョンの見た目で殴られると、かなりクルものがある。
違うとわかっていても、ジョンに傷つけられているようで、苦しくて辛くて大声で泣き出してしまいそうな気持ちを必死に抑えて、床をひたすら睨んで唇を強く噛む……
声を乱しちゃいけない、ジョンの意識を刺激してはいけない……なのに
「アギラ"?……な"に"?ごれはぁ……な"んで?……」
さっきまでのカズマの声質じゃない…ジョンが目を覚ました
嫌な汗が背中を伝う……
さっき足を折られるときに思わず目を合わせたからか?
その程度で、意識を戻してしまうほど僕を思ってくれていることに喜びを感じる……
強く抱きしめて、慰めるように優しくキスしてほしい……でもっ……今は駄目だ!
ジョンが頭を抱えて、苦悩の表情になっていく、精神同士が衝突している。
「ジョン……大丈夫だよ?これは夢だから、悪い夢だから…
だから今は目を閉じて、ゆっくりゆっくり息をして…」
動かない体で必死に立ち上がって、苦しむジョンを左手だけで抱きしめて耳元で呟く
今の僕の状況や見た目には決して似つかわしくない、優しくてゆったりした声色で……
「大丈夫だからね?
目が覚めたら全部終わってるから…
ゆっくりと眠るんだよ………これは全部悪い夢なんだから」
「ゔゔゔぅぅぅ……アギラぁ……アギラァ……」
「大丈夫だよ…ずっと側にいるからね…大丈夫だからね…」
気づけばジョンが昨日くれた言葉を、繰り返し呟いていた……
「はっ……大丈夫って、余裕だね?そうやってお互いを思い合いあってるところをみると、本当に腹が立つよ!
全部、ぶち壊したくなるよ!!」
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