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24.捕まえる僕

632.君の逆鱗  (sideマサト)

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アキラさんが困った顔でジョン君の前にしゃがむ
唇を尖らし、拗ねたような表情でポツリポツリと話していく


「別にいいんだよ…、ジョンに殴られても蹴られても僕はジョンのモノなんだから、殺されたって許してあげる
ジョンがしたいなら、他の誰を抱いてきてもかまわないし
子供ができたならジョンの子なら愛す 自信があるし、喜んで育ててあげるよ!
………でもっでもっ……アレは嫌だ」


アキラさんが下を向いて、グッと口元が歪んていく。


「……なんでカズマに噛み跡キスマークつけてるの?
アレはだって、僕を食べたいってことなんでしょ!
何を他の…カズマを食べたいって……一つになりたいって……」


ポロポロっと大きく開かれた瞳から耐えられないとばかりに、大粒の涙が溢れていく
ジョン君を見れば、こっちも瞳に涙をいっぱい溜めてアキラさんを見ている。


「ジョンが食べたいって、一つになりたいって思うのは
僕だけじゃないと嫌だ!
他のだれかを食べたいとか思わないで!!」

「ううぅぅ……、ごめん!ごめんなさい……、しないから、もうアキラ以外に噛み跡キスマークなんかつけないし、食べようとなんかしないから!
ごめんなさい!!」


ジョン君もポロポロ泣きながらアキラさんを抱き締めていった。






うんっ!まったく理解ができない!!
なんなの?アキラさんは器がでかすぎるの?


アキラさんはエルフを抱いたことを怒っていなくて、暴力を振るわれたことも怒っていなくて、噛み跡キスマークがついていたこと自体を怒ってたの?
抱いてくるのはよくて、噛みつくのはダメなの?
何?その思考?被カニパリズムの嫉妬みたいな感じ??コア過ぎて理解ができないよ!!


「ええぇ……アキラの思考の意味がわからない
何っ?ちょっとアキラでも気持ちが悪いかも…」


エルフ!お前が言うな!
激痛ポーションで恍惚として悶えまくったお前が言うな!!


「イヤっまさかそこで怒ってるとは思わなんだ…、なるほどのっアキラ君の嫉妬心はそこに向かうのか
一つになるのベクトルがすごい方向に振り切れておるのう
難しい子じゃなぁ、大分わかってきたと思っておったが、まだまだじゃった……」


おじいちゃんも膝立ちのまま呆けている。
さっきまでの土下座の勢いはなくなったね?
腕組みして感心してていいの?


一通り泣き合いながら抱きしめ合う二人をしばらく見終わると…
コホンッとQueenクイーンが咳払いをした。


「さてと、若い二人は仲直りもできたようですし…お茶にいたしませんか?
バロン、お茶を替えてきてくれるかしら?すっかりと冷めてしまいましたわ

まぁ!お茶菓子まで持ってきてくださったのね?
ありがとうございます。バロンこちらもお出しして
せっかくだから、皆でいただきましょう」


えぇぇ…Queenクイーンが優しい!
さっきの怒ってたのは一時的なものだったの?
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