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25.怯える君
646.あなたらしくない (side会長)
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こりゃ環境不適合ってやつじゃな…
血筋も魔力も実力も兼ね備えたカズマ君じゃが、この子は自分の好きなことにしか興味が持てないんじゃろう
そしてそのため以外には我慢が効かないんじゃろうな
反対にアキラ君は器用にそこら辺はこなすが、血筋も魔力もないんじゃろう
そして…たぶんアキラ君は、大学での研究に未練があったんじゃろうな…
だからその未練をカズマ君に託したのかもしれないが……
アキラ君、それは酷なことじゃよ?
「カズマ……、僕がなんであそこに居てほしかったかわかる?
おそこに居てくれたら、お前でも……うぅぅ……もうっいいよ!!
悪いけど、今は顔を見たくない出てって!」
アキラ君、いかんよ…人に夢は託しちゃいかんよ…
しかも本人が望んでいないような夢を
「アキラ………わかった…」
もう話もしたくないっとばかりに、そっぽを向いてしまったアキラ君にカズマ君はトボトボと外室していった。
「アキラ…なんで…?すごくアキラらしくないよ?
カズマさんをそうやって大学に縛りつけるのは変でしょ?
アキラは僕に好きなようにすればいいって言ってくれるじゃない
なのになんでカズマさんが大学をやめたからって……」
「ジョン君…アキラにはどうしても事情があったんですよ!
カズマも一度はそれを受け入れていたんです……、なのにあいつときたら…」
「それでもアキラらしくない!
アキラは人を縛ったりしない……
できないからって怒ったりしない……
なんでカズマさんにだけ!」
ダーク君がアキラ君をかばうみたいに言うが
ジョン君が納得がいってないとばかりに食って掛かる
ジョン君も…なんだか、カズマ君に肩入れしすぎない気がするが、気のせいか?
「これじゃあ、カズマさんが可哀想だよ!
アキラでもカズマさんを縛る権利なんてないでしょ?おかしいよ!!」
ジョン君は、アキラ君とダーク君に叫ぶように怒鳴ると乱暴に扉を開けて出ていった。
たぶんカズマ君を追いかけたのじゃろう
「アキラ、たぶんジョン君は今…」
「わかってるよ、ダーク
大丈夫、理解してるから……
僕を誰だと思ってるの?
でも、ありがとう
教えてくれてよかった、ずっと無駄な期待を持つところだったよ
カズマが…ははっ…
ごめんね、ちょっと疲れたんだ、寝させてもらっていいかな?」
苦しげに下を向くアキラにダーク君が声をかけるが、軽く首を振るだけで
ショックを受けているのは明らかで
「わかったよ…、また来るからね?
会長、申し訳ないのですが、少しお話を……」
ダーク君に請われるままにワシも一緒に退室して、廊下で歩きながら話された。
「ジョン君がたぶん憑依の後遺症で、同一化状態になっています。
最初はカズマへの怒りが強かったから、それほど心配していませんでしたが
今日の様子からは完全に同一化してますね
これは憑依者と被憑依者が同調しあってしまう状態なんですよ
一時的に精神が繋がったために起きます。
お互いが似た思考だったり共通点があるほど同一化しやすいのですが……
たぶん…すぐに治ると思いますが」
なるほど、あの二人はアキラ君への強い執着という共通点があるからな
しかし、それを置いても
「悪いが…、ワシもジョン君に同意するところはあるぞ?
アキラ君はなんじゃ?学校に未練でもあったんか?
なんでカズマ君をあんなに縛るようなことを……」
ワシがダーク君に苦言を言えば、キョトンっとしたように切れ長の目を見開いている。
「ははっ……ハハハッあのアキラが学校に未練?あるわけがない!
なんでそんな……クククッ会長!
あいつはね、最初は研究室をやめてアングラに潜る気だったんですよ?
それを俺たち止めたんですよ」
千代丸君が、ワシの言葉に大きな腹を抱えて笑い出した。
アングラって…非合法な世界ってことか!
確かにあの子の育った環境なら考えられるが
ならばなんで…あんなに…?
血筋も魔力も実力も兼ね備えたカズマ君じゃが、この子は自分の好きなことにしか興味が持てないんじゃろう
そしてそのため以外には我慢が効かないんじゃろうな
反対にアキラ君は器用にそこら辺はこなすが、血筋も魔力もないんじゃろう
そして…たぶんアキラ君は、大学での研究に未練があったんじゃろうな…
だからその未練をカズマ君に託したのかもしれないが……
アキラ君、それは酷なことじゃよ?
「カズマ……、僕がなんであそこに居てほしかったかわかる?
おそこに居てくれたら、お前でも……うぅぅ……もうっいいよ!!
悪いけど、今は顔を見たくない出てって!」
アキラ君、いかんよ…人に夢は託しちゃいかんよ…
しかも本人が望んでいないような夢を
「アキラ………わかった…」
もう話もしたくないっとばかりに、そっぽを向いてしまったアキラ君にカズマ君はトボトボと外室していった。
「アキラ…なんで…?すごくアキラらしくないよ?
カズマさんをそうやって大学に縛りつけるのは変でしょ?
アキラは僕に好きなようにすればいいって言ってくれるじゃない
なのになんでカズマさんが大学をやめたからって……」
「ジョン君…アキラにはどうしても事情があったんですよ!
カズマも一度はそれを受け入れていたんです……、なのにあいつときたら…」
「それでもアキラらしくない!
アキラは人を縛ったりしない……
できないからって怒ったりしない……
なんでカズマさんにだけ!」
ダーク君がアキラ君をかばうみたいに言うが
ジョン君が納得がいってないとばかりに食って掛かる
ジョン君も…なんだか、カズマ君に肩入れしすぎない気がするが、気のせいか?
「これじゃあ、カズマさんが可哀想だよ!
アキラでもカズマさんを縛る権利なんてないでしょ?おかしいよ!!」
ジョン君は、アキラ君とダーク君に叫ぶように怒鳴ると乱暴に扉を開けて出ていった。
たぶんカズマ君を追いかけたのじゃろう
「アキラ、たぶんジョン君は今…」
「わかってるよ、ダーク
大丈夫、理解してるから……
僕を誰だと思ってるの?
でも、ありがとう
教えてくれてよかった、ずっと無駄な期待を持つところだったよ
カズマが…ははっ…
ごめんね、ちょっと疲れたんだ、寝させてもらっていいかな?」
苦しげに下を向くアキラにダーク君が声をかけるが、軽く首を振るだけで
ショックを受けているのは明らかで
「わかったよ…、また来るからね?
会長、申し訳ないのですが、少しお話を……」
ダーク君に請われるままにワシも一緒に退室して、廊下で歩きながら話された。
「ジョン君がたぶん憑依の後遺症で、同一化状態になっています。
最初はカズマへの怒りが強かったから、それほど心配していませんでしたが
今日の様子からは完全に同一化してますね
これは憑依者と被憑依者が同調しあってしまう状態なんですよ
一時的に精神が繋がったために起きます。
お互いが似た思考だったり共通点があるほど同一化しやすいのですが……
たぶん…すぐに治ると思いますが」
なるほど、あの二人はアキラ君への強い執着という共通点があるからな
しかし、それを置いても
「悪いが…、ワシもジョン君に同意するところはあるぞ?
アキラ君はなんじゃ?学校に未練でもあったんか?
なんでカズマ君をあんなに縛るようなことを……」
ワシがダーク君に苦言を言えば、キョトンっとしたように切れ長の目を見開いている。
「ははっ……ハハハッあのアキラが学校に未練?あるわけがない!
なんでそんな……クククッ会長!
あいつはね、最初は研究室をやめてアングラに潜る気だったんですよ?
それを俺たち止めたんですよ」
千代丸君が、ワシの言葉に大きな腹を抱えて笑い出した。
アングラって…非合法な世界ってことか!
確かにあの子の育った環境なら考えられるが
ならばなんで…あんなに…?
応援ありがとうございます!
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