夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの?

モスマンの娘

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28.シバという人

780.休日明けて  (sideアキラ)

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もうその日はひたすらに甘い一日をすごした。朝から一緒にお風呂に入って、全身くまなくジョンが優しく洗ってくれて…


「ふふっ…アキラに僕の匂いがいっぱい着いてて嬉しい…僕の番って感じがする!」


なんて言いながら、ずっとソファで抱きしめられて、本当に幸せで…
そんな素敵な週末はすぐに終わってしまって





「おはようございます。バスターさん…
昨日は大変にお見苦しいものを…」

「おはようございます。
忘れましたから、もう本当に忘れましたから!
とりあえずそうしませんか?
私こそ、アポ無しで訪問してしまって、本当にすいませんでした。もう、これでこの話は終わりにしましょう!」


朝一で打ち合わせのために、バスターさんの執務室に訪れる。
大変に気まずかったけど、お互いに顔を赤くしながら謝り合って苦笑いを漏らした。
バスターさんのこういう気遣いが本当に僕の気持ちを軽くしてくれる。

マサトさんあたりだと、絶対にからかうか要らないことを言ってくるから!
その後は今日の流れを説明していく


「それにしても…本当にコレは可能なんですか?
彼らも訓練生とはいえ冒険者の試験を受かっている者たちですよ?
それを、こんな…」

「大丈夫だと思いますよ?
でも確かにB級の方たちはちょっと無理かな?…たぶん8割方はイケると思います。
それよりも着替えや水分の用意は大丈夫ですか?」

「えぇ…そこらへんはしっかりと用意させてもらいました。
しかし、本当にこんなことを行えるなら…恐ろしい方達ですね、貴方が味方でよかった」


バスターさんが苦笑いをもらしながら、眉間にシワを寄せて僕を見てくる。
僕は口元を片方だけ上げて、できるだけ意地が悪い笑顔を作る。


「そうですよ?決して僕と敵対しないほうがいい…そのときはバスターさんだって容赦はしませんからね?」

「ははっ、恐ろしい…肝に命じておきますよ…」


本気にしてるのかしていないのか、下を向いてふるふると顔を振る姿はどこかコミカルだった。


「さてと!コーチ達にも話は通っていますよね?時間は今日の10時ですね、ロンさんとカズマに声をかけてきます。」

「はい、こちらもコーチ陣とシバに声をかけておきます。あとは訓練生を大ホールに集めさせます。それでは、またアチラで」


お互いに笑い合って、僕は退室していった。
何も手はずは問題などないと思っていた。
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