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30.新たな番

832.モンモンバスター  (sideバスター)

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そして今、停職から復帰して…執務室で私は頭を抱えて悩んでいる。


私は結婚するならするでいいさ…もうこの年だし、新しい出会いなんかも望めないだろう…
だいたい女装癖があって可愛い物の収集癖のあるおっさんなんて、受入れてくれる人などそうそういないだろう…

そう…私は・・かまわないのだ、結婚するなら最後のチャンスだろうから

だがシバは違う、まだシバは結婚適齢期だし訓練所の中でもかなりモテているのを知っている。
私がいなければきっと素敵なお嬢さんと普通に結婚して、子供なんかを育てて…
そんなことを考えると、どうしようもなく胸が苦しくなる…勝手なものだ…

モンモンと悩んでいると、コンコンっとノックの後に


「失礼します!バスターさん復職おめでとうございます。
はい、これがこの一週間で起きたことをまとめた書類です。目を通しておいてください
でっ?どうだったんですか?さすがに付き合ったかどうかくらい教えてくださいよ!」


アキラさんが爽快な笑顔で入ってきて書類の束を渡してくれる。
でも絶対にお疲れの様子で、目の下には隈がガッツリと入っているし心なしか顔色もあまりよくない…私の穴埋めでかなり無理をしていたのではないだろうか?


「ありがとうございます。私からお詫びに向かわないといけないのに…すいません
あのっ絶対にご迷惑をおかけしましたよね?
私の穴埋めはアキラさんがなさってくれたんでしょ?本当にすいませんでした。」

「あぁ…大丈夫ですよ?マサトさんにかなり振りましたからね?僕は特別講習したり、あとは対外的な商談や本社の会議に代理出席したくらいですし、それよりどうなったんですか?もうめちゃくちゃ気になってるんですけど…」


アキラさんは、まったく迷惑を被ったことなんか気にする様子もなく、グイグイと私とシバのことを聞いてくる。
そんなに気になってたんですか?確かにあそこまで見せられたら続きは気になるでしょうけど…私も貴方にお聞きしたいことがありますから、いいですけど…


「えっと…お陰様で付き合うことになりました。その…ちょっとそのことで相談したいことがあるのですが、よろしいですか?」

「えっ?僕にですか?うわぁ…恋愛相談なんてされるの初めてです!
僕で答えれるものなら何なりと…」


そうでしょうね…アキラさんはあんまり恋愛しなれてなさそうですもんね…
それでも、貴方なら話を聞いてくれると思うから


「あの…私達はかなり年が離れてるじゃないですか、私はもう恋愛とか無理だと思っていました。そんな私がシバと付き合っていいのかと…」

「あぁ…バスターさんでもそんなこと考えるんですね?僕からしたらバスターさんなんて強いし格好いいしナイスミドルのムキムキで…
もう高嶺の花って感じですよ?」

「いやっ、高嶺の花はないでしょ…私なんか・・・もうおっさんですし、それに趣味だって特殊で…」

「あっ、それは止めた方がいいですよ!
ふふっ…きっとシバさんを悲しませることになるから…」
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