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31.番う軌跡

934.組合員に (sideシバ)

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「私が組合員にか?人狼の…う~ん、なるほど、番になったら入会資格が貰えるってことになるのか、国籍みたいに…なるほどな……」

「あのっ、嫌だったら全然!断ってもらっても大丈ぶ…」

「わかったよ、ぜひ入らせてもらうよ!」

「うぇ!!早すぎる、いいの?でもバスターさんは人狼のこととか、組合のことも、族長制度のこともわかってないよね?そんなに簡単に決めちゃっていいの?」


もう話の途中くらいに即答されて、めちゃくちゃ焦ってしまった。嫌じゃないの?絶対に人間は一人だけだよ!不安だとか、俺のためにとか我慢してない?


「何か問題があるかな?組合活動に縛りがキツかったり、強制参加とかだと仕事に支障がきたすから困るが…
今までのシバの様子なら問題なさそうだし、何かまずかっただろうか?」

「まずくはないです。ただバスターさんが人狼の組合に入るのが初めての人間になるだろうし…孤立しないかなって、アウェイな感じにならないかなって…」

「あぁそんなことか、別に大丈夫だろ?組合に入室するなりリンチとかにはならないだろう?
昔オーガの里でリンチされたことあるが…さすがにそうはならないだろう?」


それなんでなったか知ってます!人妻に手を出したんですよね?若い頃は鋼の種馬エピソードの一つですよね?


「それに、少しでも人狼のことを知っていきたいんだよ!一緒に暮らしていても、やっぱり人狼の考え方とか認識とか違いがわからないこととかあるだろう?そういうのを知るいい機会になると思うんだよ…
もちろん無理だったらすぐにシバに頼るし、嫌なら辞めさせてもらえるんだろう?」

「はい!もちろんです。本当に無理だったらすぐに言ったくださいね!俺がバスターさんを守りますし、辞めるのだって任意ですから全然大丈夫です。」


バスターさんの言葉に軽く感動してしまう!人狼のことを理解するために入ってくれるんだ、つまり俺を深く理解するためってことで、やっぱり俺はバスターさんに愛されてる!
すごくすごく愛してくれてる!!


「そういえばバスターさんからのプレゼントですけど、ダーク様がめちゃくちゃお喜んでした。あれってアキラさんの写真ですよね?普段のアキラさんの写真なら俺も資料とかに入れて提出してるけど…何か違うアキラさんなんですか?」

「そうか、よかったよ!
アキラさんにコーディネートを頼まれたときの写真でな、だいたいジョン君とのデートのときの格好なんだが、大変に可愛らしい格好なんだよ!それを頼んで写真を撮らせてもらったんだ」


なるほど、確かに俺では撮れない写真だ!
それにしても可愛い格好なの?
アキラさんは確かにオシャレなイメージだけどバスターさんにコーディネートを頼むって…


「本当にアキラさんはコーディネートしがいがある方で、私も選んでて楽しいんだよ!
あの人ほど女の子らしくなれる男性は会ったことがない、しかも美容に関しても大変に研究熱心だし…」

「えっ?アキラさんもあの…女装するんですか?知らなかった。確かに線は細いし顔立ちも中性的だから似合うだろうけど…」

「あっ…言っていなかったか?そっか、私はシバにずっと隠していたからな…
ほらっ、こんな感じの写真をダークさんに差し上げたんだよ」
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