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998.決闘 (sideシバ)
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『お前のもふもふの毛をむしって、枕にして安眠してやるよ!!』
見覚えのない第二決闘場のスクリーンにトサカツさんの映像が流れている。アレも絶対にジョン君が煽ったに違いない…
トサカツさんは俺のもふもふの毛が気になってたんだな、枕にしたら気持ちよさそうとか思ってたんだろうな…
決闘場向かいのトサカツさんを目を反らしてブツブツ言ってるし、わかります。さきほど俺のインタビュー映像が流れたときは同じ気持ちでした!
トサカツさんは自分の耳をしっかりと握りしめてコチラを凝視してたけど、本当にすいませんでした!!
もう決闘場に入ったらめちゃくちゃビビリまくってしまった。まず観客席の人数がヤバい!立ち見席まですごい数の観客で溢れてるのに、まずビビるし…
更に、なんで?前はもっと闘う丸いリングがあって、あとは待機場と2階席からの観客席があるだけの至って普通の決闘場だったじゃん!
なのに、でかでかとスクリーンはあるしピカピカとライトアップはされるし、入場すればスモッグは焚かれるし…何より
「今や全人狼が知らぬ者などいないだろう!3つの顔を持つ地獄の門番ケルベロスの異名を持つ、その恐ろしいまでの速さ、速さ、とにかく速さ!その威嚇は大地に轟き、研ぎ澄まされた牙と爪は鋼も貫く、その猛獣の名はシィバァァァ!!!」
このめっちゃシャウトした呼び出ししてるのって、アキラさんだよね??プロレスみたいな呼び出ししてるの、このソプラノボイス並みに高い通る声からして、あのアキラさんだよね!!こんな特技あったの??
もう…なんか違う、俺の知ってる決闘となんか違う…悪いわけじゃないけど、なんか前はもっと硬派な感じの、白黒つける延長みたいな感じのイメージが、確かにここまで大きな公開決闘なんて俺は初めてだけど…、何回も見に来たことはあるから、とにかくなんか全然違う!
ゲンナリしながらも、とりあえず呼び出されたから行かないわけにはいかなくて、引きつる顔のままリングに上がっていった。
トサカツさんは先にやっぱりシャウトな呼び出しをされていて、腕組みしながら仁王立ちでまっていて、無駄に順応力高いですね?
プロレスラーになりきってますよね?俺はまだゲンナリしてます。戸惑ってます。
たぶん…アキラさんの思いつきかな?決闘をエンタメ化して会社と人狼の結びつきを強くすることと、組の金銭的負担になる決闘の収益化が目的かな?人狼の娯楽にもなるし、一般人狼には馴染みがあまりない公開決闘の理解も深まる。
うん、いいことしかないな…俺の違和感くらいしかデメリットはない、よし!俺も切り替えなければ!!
「シバ、トサカツ、この場で決闘を始める。
武器、薬品、手助けなし、待ったなし、遺恨なしでよろしいか?」
「「はいっ、よろしくお願いします!!」」
二人で最敬礼をし合う、そう…これは変わらない、殴り合いの真剣勝負!命までは取らないが、生死は不問!これこそが、決闘だ!!
自然と口角が上がり、胸が高鳴りだす。
組手なんて生ぬるいお遊びじゃない、久しぶりの真剣勝負が冒険者の俺はたまらなく興奮していく
腕組みで仁王立ちをする生意気な顔、ムキムキな筋肉に覆われた丈夫そうな体
たふん俺が本気を出しても、そうそう死にはしないだろう…
「それでは…………始め!!」
立会人の掛け声と同時に、俺はトサカツさんに突進していった。
見覚えのない第二決闘場のスクリーンにトサカツさんの映像が流れている。アレも絶対にジョン君が煽ったに違いない…
トサカツさんは俺のもふもふの毛が気になってたんだな、枕にしたら気持ちよさそうとか思ってたんだろうな…
決闘場向かいのトサカツさんを目を反らしてブツブツ言ってるし、わかります。さきほど俺のインタビュー映像が流れたときは同じ気持ちでした!
トサカツさんは自分の耳をしっかりと握りしめてコチラを凝視してたけど、本当にすいませんでした!!
もう決闘場に入ったらめちゃくちゃビビリまくってしまった。まず観客席の人数がヤバい!立ち見席まですごい数の観客で溢れてるのに、まずビビるし…
更に、なんで?前はもっと闘う丸いリングがあって、あとは待機場と2階席からの観客席があるだけの至って普通の決闘場だったじゃん!
なのに、でかでかとスクリーンはあるしピカピカとライトアップはされるし、入場すればスモッグは焚かれるし…何より
「今や全人狼が知らぬ者などいないだろう!3つの顔を持つ地獄の門番ケルベロスの異名を持つ、その恐ろしいまでの速さ、速さ、とにかく速さ!その威嚇は大地に轟き、研ぎ澄まされた牙と爪は鋼も貫く、その猛獣の名はシィバァァァ!!!」
このめっちゃシャウトした呼び出ししてるのって、アキラさんだよね??プロレスみたいな呼び出ししてるの、このソプラノボイス並みに高い通る声からして、あのアキラさんだよね!!こんな特技あったの??
もう…なんか違う、俺の知ってる決闘となんか違う…悪いわけじゃないけど、なんか前はもっと硬派な感じの、白黒つける延長みたいな感じのイメージが、確かにここまで大きな公開決闘なんて俺は初めてだけど…、何回も見に来たことはあるから、とにかくなんか全然違う!
ゲンナリしながらも、とりあえず呼び出されたから行かないわけにはいかなくて、引きつる顔のままリングに上がっていった。
トサカツさんは先にやっぱりシャウトな呼び出しをされていて、腕組みしながら仁王立ちでまっていて、無駄に順応力高いですね?
プロレスラーになりきってますよね?俺はまだゲンナリしてます。戸惑ってます。
たぶん…アキラさんの思いつきかな?決闘をエンタメ化して会社と人狼の結びつきを強くすることと、組の金銭的負担になる決闘の収益化が目的かな?人狼の娯楽にもなるし、一般人狼には馴染みがあまりない公開決闘の理解も深まる。
うん、いいことしかないな…俺の違和感くらいしかデメリットはない、よし!俺も切り替えなければ!!
「シバ、トサカツ、この場で決闘を始める。
武器、薬品、手助けなし、待ったなし、遺恨なしでよろしいか?」
「「はいっ、よろしくお願いします!!」」
二人で最敬礼をし合う、そう…これは変わらない、殴り合いの真剣勝負!命までは取らないが、生死は不問!これこそが、決闘だ!!
自然と口角が上がり、胸が高鳴りだす。
組手なんて生ぬるいお遊びじゃない、久しぶりの真剣勝負が冒険者の俺はたまらなく興奮していく
腕組みで仁王立ちをする生意気な顔、ムキムキな筋肉に覆われた丈夫そうな体
たふん俺が本気を出しても、そうそう死にはしないだろう…
「それでは…………始め!!」
立会人の掛け声と同時に、俺はトサカツさんに突進していった。
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