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第六章 千灯夜に願いを乗せて
16 絶景
しおりを挟む九時のバスに間に合うように慌ただしく準備を整えてホテルを出た一行は、時間ギリギリで古北水鎮行きのバスに飛び乗った。昔ながらの街並みが残る古北水鎮ではこの時期灯籠流しのイベントがあり、せっかく出かけているのだからと帰りの予定に組み込んでいたものだった。
ただしこれには一つ問題があり、かなりの距離を移動することになるので、今日中に大学に帰れない可能性がある。そうなった場合は飛び込みで宿を探そうと、学生らしく無謀な計画を立てていた。これぞ旅の醍醐味だ。
目的地への到着まで三時間はあるので、彼らはバスの中で朝食を摂ったり仮眠をしたりと自由に過ごしていた。
ビルの群れが見えていた窓の外はいつの間にかのどかな森に変わり、窓際を幼馴染に譲ってもらっていた呉宇軒は、赤々と燃える紅葉の景色を楽しみながら椅子の上でぐっと伸びをした。ちらりと時計を見ると、そろそろバスに乗って二時間近くになる。道路が混んでいるのか、予定より少々遅い到着になりそうだ。
「あと一時間半くらいか。浩然、そろそろ席変わる?」
内側からは何も見えなくて退屈だろうと尋ねるも、彼はゆるゆると首を振った。
「大丈夫。いい景色だ」
李浩然はそう言ったが、彼の側からだと景色は半分も見えていないはずだ。呉宇軒は悪戯っぽく笑って尋ねた。
「それって俺がここに居るから?」
「うん。君がそこに居るから」
からかうつもりが恥ずかしげもなくそう返されて面食らい、続く言葉が出てこなくなる。どうやら彼は本気でそう思っているらしく、ニコニコと嬉しそうにしながら窓の方に顔を向けているが、その視線は景色を眺めているというより呉宇軒を見ていると言ってもいい。あまりにもまじまじと見つめられ、だんだん恥ずかしくなってくる。
「そんなに見つめられたら穴空いちゃうよ」
手をかざして顔を隠そうとしたものの、李浩然は邪魔と言わんばかりに手首を掴んで強引に下げさせた。幼馴染の熱烈な視線に晒された呉宇軒が困った顔で見返すと、彼はふっと笑みを漏らした。
「君は紅葉が似合うな」
「俺夏生まれなんだけど?」
おかしなことを言う彼に首を傾げると、李浩然は何も言わずに手を伸ばし、呉宇軒の赤く染まった後ろ髪にそっと触れた。
指先が僅かに肌を掠め、くすぐったさに首をすくめる。幼馴染の意図を察した呉宇軒は、茶目っ気たっぷりに微笑んで返した。
「風情があるだろ?」
「絶景だな」
李浩然はふざけた様子の幼馴染に調子を合わせて、柔らかな笑みを浮かべる。思わず見惚れてしまうほど優しげな彼の表情に、呉宇軒は心の中で「窓の外よりこっちの方が絶景だな」と呟いた。
秋の澄んだ空気は冷たく、呉宇軒はバスを降りるなり肌寒さにぶるりと身震いする。日差しは暖かいが、上着を着ていないと少し肌寒い。バスが暖かかったので脱いでいたサテン生地のジャンパーを羽織り直し、呉宇軒は意気揚々と先陣を切った。
手続きを済ませて中へ入ると、古き良き中国の街並みが一行を出迎えた。秋の古北水鎮は紅葉がちょうど見頃になっていて、鮮やかな赤や黄色の葉が石造りの建物を美しく飾り付けていた。特に、燃えるような赤い植物のカーテンは建物の壁や通路の両側を覆い尽くすほどで、来訪者をたちまち虜にする。
「素晴らしい景色だな! こんなに古い街並みがあるなんて」
息を呑むほどの絶景に感嘆のため息を漏らしたイーサンが、顔を輝かせて大喜びする。彼は早く中を見て回りたいとうずうずして、石造りの橋から身を乗り出した。
街中にぐるりと張り巡らされた水路には、赤々と色づいた植物が水面に映り込み、なんとも風情がある。橋から下を覗くとちょうど船が通り過ぎるところで、優雅に景色を楽しむ観光客の姿があった。
「ここの温泉も凄いらしいよ」
王茗の言葉に、今度は女子たちが沸き立つ。どうやら昨日の疲れを温泉で癒したいと思っているようだ。
「どうする? 先に部屋取れるか聞いてみない?」
鮑翠はすでに泊まる気満々で、仲間たちに期待の眼差しを向ける。
素晴らしい景観のこの場所は様々な店やホテルがあり、一日では回りきれないほど広い。せっかくここまで来たのだから、ゆっくり観光して回りたいと思うのも無理はなかった。
どうしようかと顔を見合わせていると、古い街並みに大興奮しているイーサンが真っ先に泊まろうと言い出した。彼は放っておくと一人でも泊まりそうな勢いで、おまけに女子たちも「私も泊まりに一票!」と後押しする。もともと余裕を持たせて日程を組んでいたので帰宅が一日遅れても問題はなく、先に部屋が取れるか確認することにした。
「二チームに分かれてホテルを探しに行こう。もし部屋に余裕がありそうだったら連絡すること」
呉宇軒はそう言うと、イーサンと李浩然をそれぞれ班のリーダーに任命した。この二人がリーダーなのは、お金持ちの彼らならこういう所でも顔が効く可能性があるからだ。
高進と謝桑陽を連れて、ひとまずこの辺りで一番大きなホテルを目指す。呉宇軒の目論見通り、李浩然は一発目のホテルで早速従業員たちをざわつかせた。
彼は普段、決して自分の身分をひけらかしたりはしないが、いかんせん呉宇軒のアカウントで顔を出しているので面が割れているのだ。慧星グループの御曹司がやって来たとすぐに気付かれ、ホテルのオーナーが大慌てでやって来た。品のいい黒いスーツを着こなしている年配の紳士で、ピンと背筋を伸ばしてとても姿勢がいい。
「李浩然様、本日はどういったご用件でしょう」
「友人たちと一泊できるホテルを探しています。十人分の部屋は空いていますか?」
彼の後ろから呉宇軒がひょっこり顔を出して付け加える。
「あ、九人でも大丈夫です! 俺たちどうせ一つのベッドに二人で寝るんで」
オーナーは呉宇軒の顔を見るなり驚いた顔をしたものの、すぐに満面の笑みを浮かべた。彼は李浩然に負けないくらい顔が知られているので、恐らく一目で人気モデルの『軒軒』だと分かったのだろう。
「すぐに確認して参ります」
恭しくお辞儀をして空き部屋の確認をしに行ったオーナーを見送り、呉宇軒は幼馴染に尋ねた。
「いけると思うか?」
「君が居るから、無理にでも空けると思う」
人気モデルの呉宇軒は、業界人の間で「彼が使えば飛ぶように売れ、彼が訪れた場所は繁盛する」と言われて大層有り難がられている。まるで金の豚、歩く縁起物状態だ。
とはいえ飛び込みで十人分の部屋なんて取れるのだろうかと心配していると、オーナーがニコニコしながら帰ってきた。その表情は吉報に違いない。
急いで戻って来た割にオーナーの黒いスーツには少しの乱れもなく、プロ意識の高さが窺える。彼は一呼吸置いてからお部屋が離れてもよければ、とお伺いを立てるように提案した。
寝るだけなので何も問題はないと、幼馴染二人は顔を見合わせて頷いた。一泊だけというのが幸いしたのか、奇跡的に部屋が取れた。
「構いません。チェックインをお願いします」
李浩然がいつものまじめ腐った顔でそう言うと、オーナーは他の従業員を呼びつけ、すぐに手続きの準備を始めさせる。一流のホテルらしく、オーナーだけでなく従業員まで手際がいい。
李浩然がフロントで手続きを進めている間に、謝桑陽が別行動していたイーサンへ一報を入れてくれていて、近くに居たのか程なくして全員がホテルに集結した。
フロントまでやって来たイーサンは、ホテルの天井にある黄金の豪華な装飾にしばし目を奪われ、それから黙々と受付で手続きをしている李浩然に尋ねた。
「本当に全員分の部屋があったのか?」
大所帯だったので、まさか全員が一つのホテルに泊まれるとは思っていなかったのだ。手が離せない幼馴染の代わりに呉宇軒が深く頷いた。
「そうだぞ! お前ら、ちゃんと浩然に感謝しろよ? こいつの顔が効いたお陰なんだから」
彼は元より有名人ではあるが、やはりこういった施設が集まっている場所では抜群に効果を発揮する。ひょっとすると、古北水鎮にある店のほとんどで慧星グループが提供している在庫管理システムを使っているかもしれない。
「君が居たからだろう。感謝なら阿軒に」
彼はそう言って手柄を呉宇軒に譲ったが、オーナーが行ってしまったので真相は闇の中だ。
フロントで鍵を受け取って部屋の説明を受けると、それぞれ好きなように部屋割りして荷物を置きに行く。今回は三人部屋があるので女子たちは仲良く同じ部屋だ。ホテルに温泉があることを知った彼女たちは、昼食の後に入りに行こうと楽しそうに相談していた。
呉宇軒は当然のように李浩然と一緒の部屋で、気を利かせたオーナーがダブルベッドの部屋を用意してくれていた。それも、一段と豪華な天蓋付きのベッドがある部屋だ。部屋の写真を見せられた呉宇軒は「どこの豪族様だよ」と思わず吹き出した。
二人でその見事な部屋の内装を眺めていると、じゃんけんで一人部屋を獲得していたイーサンが写真を覗き込んでくる。
「お前たちの部屋、新婚夫婦が泊まる部屋みたいだな」
『新婚』という甘い響きを帯びた言葉に、呉宇軒の心臓がどきりと跳ねる。よりによってそんな言葉を選ぶとは。
何気なく放たれた一言はとんでもない破壊力を持っていた。彼は言うだけ言ってさっさと行ってしまい、残された呉宇軒はたちまち落ち着かない気分になる。李浩然が何も言わないので妙に気まずくなり、彼はわざとらしく笑い飛ばした。
「あ、あいつ馬鹿じゃねぇの?」
誤魔化し笑いを浮かべつつ、変な空気にするんじゃねぇ!と心の中で悪態をつく。ここのところずっと幼馴染から『彼女役』として練習台にされていたので、新婚などと言われると落ち着かなくてそわそわしてしまう。ふと李浩然の反応が気になって隣を窺い見ると、彼はまだ写真に視線を落としたままだった。
「新婚夫婦か……」
じっくりと写真を眺めながら、李浩然が考え込むように呟く。その表情からは何を考えているか計り知れず、振り回されっぱなしの呉宇軒は、彼が良からぬことを考えてやしないかとハラハラした。
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