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第一章
5 肉食?
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心ゆくまで惰眠を貪っていたリュカオンは、優しく肩を揺らす手に気付き、ゆっくりと目を覚ました。
宴の準備で奔走していた疲れが溜まっていたのだろうか。ぐっすり眠ったお陰で体が軽い。
目をしょぼつかせていると、艶やかな絹糸の束が視界に入り込んでくる。美しい輝きに指先でそっと触れた途端、耳元で低く蕩けるような声が響いた。
「おはよう。夕飯の準備ができた」
その声が聞こえるなり、リュカオンの意識は微睡みから一気に覚醒した。心地よい眠りにすっかり忘れていたが、自分は今、人さらいに遭っているのだ。
夜なのに「おはよう」とはおかしな話だ。見上げると、寝ぼけ眼に眩しいほど輝く美貌の青年と目が合った。宝石のような赤の輝きに見つめられ、彼は思わずわっと声を上げる。
「なっ……近ぇんだよっ」
ぐいと胸を押して顔を背けるも、エルシオンの体はびくともしない。それどころか、彼はリュカオンの背中に手を回し、柔らかな寝床から抱き起こした。
「食卓まで運ぶ」
甲斐甲斐しく世話を焼こうとするエルシオンに、リュカオンはぎょっとする。
「いい! 怪我人じゃねぇんだ。自分で歩ける!」
断固として拒否すると、エルシオンは耳を伏せて残念そうにする。
目覚める前は白い燕尾服を着ていた彼は、今は白い絹のシャツと焦茶色のズボンだけだ。飾り気のないシンプルな格好にも拘わらず、上品で洗練されて見える。
リュカオンは思わず吸い寄せられそうになる視線を無理矢理逸らし、エルシオンが居る方とは反対側から抜け出した。
どしどしと大股で食卓へ向かうと、テーブルの上には目を疑う光景が広がっていた。
ずらりと並んだ肉料理の中央に置かれた大皿には、こんがりと焼けたうさぎの丸焼きが盛り付けられている。彩り豊かな野菜に囲まれ、本日の主役と言わんばかりだ。
よりによって丸焼きが出てくるなんて。リュカオンはゾッとして、エルシオンの方を振り返った。
「本当にうさぎ肉を用意したのか?」
「食べたいと言っただろう? 捌いた」
さも当然と言わんばかりの口調には、罪悪感の欠片もない。
うさぎの獣人にとって、うさぎは遠いご先祖様のはずだ。それを捌いて丸焼きにするなんて残酷すぎる。
自分から食べたいとねだったのに、リュカオンは恐ろしさに縮み上がった。
狼族の群れを撃退する強さといい、うさぎを捌いた件といい、エルシオンは規格外にも程がある。今更ながら、リュカオンはとんでもない相手から求愛されているという事実に気付いてしまった。
「食べないのか?」
「た、食べる!」
声をかけられ、慌てて席に着く。すると、エルシオンは朝の時と同じように、食べやすい大きさに肉を切り分け始めた。
丸焼き以外にも、うさぎ料理はふんだんに用意されていた。料理上手なエルシオンの作る食事は今回も絶品ばかりで、リュカオンはつい夢中になって口に掻き込んでいく。
「そうだ、俺の服は?」
さり気なく置かれていた赤ワインを手に尋ねると、エルシオンは素っ気なく返した。
「後で渡す」
「後で、ねぇ……」
本当に返してもらえるか怪しいもので、リュカオンは澄ました顔に疑いの眼差しを向ける。今のところ、エルシオンは彼のことを家から出さないように粘っているため、有耶無耶にされる可能性がある。
どうなることやらと内心不安になりながら、彼は赤ワインのグラスに口をつけた。すると、口いっぱいに採れたての果実が濃縮されたようなフルーティーな味が広がった。
肉の味を洗い流すようなすっきりとした味わいに、リュカオンは大きく目を見開く。
「これ、美味いな」
箱庭の中で作られているのだろうか。様々な赤ワインを飲んできたリュカオンも、ここまで飲み口がすっきりしたものは初めてだ。
「食後酒も用意してあるが、そちらが気に入ったなら追加のワインを持ってこようか?」
「いや……食後酒があるならそっちがいい」
無類の酒好きのリュカオンは、別の酒に釣られて無意識にそう答えていた。ワインも美味しいが、きっと食後酒も美味しいに違いない。
エルシオンが出してくれた赤ワインは、飲めば呑むほど美味しく感じた。
この味を仲間たちの元へ持って帰れば、宴に華を添えられる。しばらく不在にしていた穴埋めにもなるだろう。
ワインを何本か分けてもらえないか交渉しようと思ったリュカオンは、彼の方へ視線をやり、危うく持っていた骨付き肉を落としそうになった。
「肉食ってる!!」
あろうことか、エルシオンは何食わぬ顔をしてうさぎ肉を食べていた。草食のうさぎが肉を食べるなんて前代未聞だ。
あまりの衝撃に、リュカオンは呆気に取られて言葉も出ない。
捌いただけじゃなく食っちまうなんて!もしかして俺、ヤバい奴に目ぇつけられたんじゃねぇか?
当然ながらエルシオンは全く動じた様子もなく肉を切り分け、驚いて固まっているリュカオンへ視線を向けた。
一体何を言うつもりなのか、リュカオンはドキドキしながら彼の言葉を待つ。頭の中では、今すぐ逃げろと警報が鳴り響いていた。
「私は雑食だ」
「へ、へぇ……まあ、いいんじゃねぇの」
全然良くない!と心の中で頭を抱えつつ、リュカオンは平然とした態度でグラスに口をつける。
雑食のうさぎなんて聞いたこともない。しかし、彼があまりにも堂々としているので、リュカオンはそういうものだと納得するしかなかった。
腑に落ちない気持ちで食事を終えたリュカオンは、窓際にある座り心地のよいソファに腰を下ろした。
食器を片付けに行っていたエルシオンは、三日月の窓がある扉の奥から仄かに林檎の香りがするブランデーを持ってやってくる。そして、彼はサイドテーブルにグラスを二つ並べた。
「お、お前も飲むのか?」
彼が近くに来たことで、リュカオンは一気に緊張状態になる。身を強張らせ、ぎくしゃくしながら尋ねた。
うさぎにしては強い奴というイメージが崩れ去り、もはや恐怖の肉食うさぎだ。
「私は少しだけ」
琥珀色の液体がグラスに注がれると、林檎の芳醇な香りが広がる。片方のグラスを受け取ったリュカオンは、自棄になってえいっと一気に飲み干した。
まろやかなブランデーの甘みと林檎の甘酸っぱさが絶妙で、重すぎないその味は食後にぴったりだ。ついおかわりがしたくなり、ボトルに手が伸びてしまう。
「酒が好きなのか?」
怯えていたことも忘れて舌鼓を打っていると、エルシオンが静かに話しかけてきた。彼から話を振ってくるのは初めてで、リュカオンは口の中に入れたばかりの酒をごくりと飲み込んだ。
「ま、まあ……俺ほど酒にうるさい狼はいねぇな」
その言葉を聞くなり、エルシオンの赤い瞳がギラリと光った。
獲物を狙うその輝きに、身の危険を感じたリュカオンの肩がびくっと跳ねる。平静を装いながらも小さく息を呑み、彼の言葉を待った。
「箱庭では様々な酒を作っている」
エルシオンは淡々とした口調で言った。
やはりそうかと納得しながらも、リュカオンの心臓はバクバクして、今にも破裂しそうだ。その様子に気付いていないのか、エルシオンは何事もなく言葉を続ける。
「酒が好きなら、毎日違うものを持ってこよう」
未知の酒という誘惑は、仲間の元へ帰りたいリュカオンの決意を大きく揺さぶった。
エルシオンの持ってきた酒はどれも絶品で、一度きりしか口にできないなんて耐えられない。しかし、いつまでもここに居続けるわけにもいかなかった。
「なあ、番うんぬんは置いといて、お前がうちに来るんじゃダメなのか?」
離れたくないなら連れてきてしまえばいい。それが必死に考え抜いたリュカオンの妥協点だった。
狼たちを返り討ちにしたうさぎを連れて帰っては騒ぎになるだろうが、主催者不在の宴よりはましだ。
これなら受け入れてくれるだろうと思ったのに、エルシオンは耳を伏せて浮かない顔をする。
「私は、箱庭からあまり離れられない」
その声に哀しみの色が潜んでいることに気付き、リュカオンは落胆するよりも、どう返せばいいものか思い悩む。
帰したくないのはただの我儘というだけでなく、何か事情がありそうだ。
「どうしても無理なのか? 俺を攫った時みたいに、どうにかできねぇのかよ」
力ずくが無理なら、妥協点を探るしかない。リュカオンの問いかけに、エルシオンは僅かに眉を顰めた。
「あの時はすぐに戻ったから、問題にはならなかった」
「……そうだ! 俺がお前の所に通うってのは?」
我ながら名案だと思ったが、エルシオンは申し訳なさそうに言った。
「目の届く所に居てほしい」
あれも駄目、これも駄目では打つ手無しだ。どう足掻いても、ここから出られない。
万策尽きたリュカオンはブランデーを煽り、天を仰いだ。
宴の準備で奔走していた疲れが溜まっていたのだろうか。ぐっすり眠ったお陰で体が軽い。
目をしょぼつかせていると、艶やかな絹糸の束が視界に入り込んでくる。美しい輝きに指先でそっと触れた途端、耳元で低く蕩けるような声が響いた。
「おはよう。夕飯の準備ができた」
その声が聞こえるなり、リュカオンの意識は微睡みから一気に覚醒した。心地よい眠りにすっかり忘れていたが、自分は今、人さらいに遭っているのだ。
夜なのに「おはよう」とはおかしな話だ。見上げると、寝ぼけ眼に眩しいほど輝く美貌の青年と目が合った。宝石のような赤の輝きに見つめられ、彼は思わずわっと声を上げる。
「なっ……近ぇんだよっ」
ぐいと胸を押して顔を背けるも、エルシオンの体はびくともしない。それどころか、彼はリュカオンの背中に手を回し、柔らかな寝床から抱き起こした。
「食卓まで運ぶ」
甲斐甲斐しく世話を焼こうとするエルシオンに、リュカオンはぎょっとする。
「いい! 怪我人じゃねぇんだ。自分で歩ける!」
断固として拒否すると、エルシオンは耳を伏せて残念そうにする。
目覚める前は白い燕尾服を着ていた彼は、今は白い絹のシャツと焦茶色のズボンだけだ。飾り気のないシンプルな格好にも拘わらず、上品で洗練されて見える。
リュカオンは思わず吸い寄せられそうになる視線を無理矢理逸らし、エルシオンが居る方とは反対側から抜け出した。
どしどしと大股で食卓へ向かうと、テーブルの上には目を疑う光景が広がっていた。
ずらりと並んだ肉料理の中央に置かれた大皿には、こんがりと焼けたうさぎの丸焼きが盛り付けられている。彩り豊かな野菜に囲まれ、本日の主役と言わんばかりだ。
よりによって丸焼きが出てくるなんて。リュカオンはゾッとして、エルシオンの方を振り返った。
「本当にうさぎ肉を用意したのか?」
「食べたいと言っただろう? 捌いた」
さも当然と言わんばかりの口調には、罪悪感の欠片もない。
うさぎの獣人にとって、うさぎは遠いご先祖様のはずだ。それを捌いて丸焼きにするなんて残酷すぎる。
自分から食べたいとねだったのに、リュカオンは恐ろしさに縮み上がった。
狼族の群れを撃退する強さといい、うさぎを捌いた件といい、エルシオンは規格外にも程がある。今更ながら、リュカオンはとんでもない相手から求愛されているという事実に気付いてしまった。
「食べないのか?」
「た、食べる!」
声をかけられ、慌てて席に着く。すると、エルシオンは朝の時と同じように、食べやすい大きさに肉を切り分け始めた。
丸焼き以外にも、うさぎ料理はふんだんに用意されていた。料理上手なエルシオンの作る食事は今回も絶品ばかりで、リュカオンはつい夢中になって口に掻き込んでいく。
「そうだ、俺の服は?」
さり気なく置かれていた赤ワインを手に尋ねると、エルシオンは素っ気なく返した。
「後で渡す」
「後で、ねぇ……」
本当に返してもらえるか怪しいもので、リュカオンは澄ました顔に疑いの眼差しを向ける。今のところ、エルシオンは彼のことを家から出さないように粘っているため、有耶無耶にされる可能性がある。
どうなることやらと内心不安になりながら、彼は赤ワインのグラスに口をつけた。すると、口いっぱいに採れたての果実が濃縮されたようなフルーティーな味が広がった。
肉の味を洗い流すようなすっきりとした味わいに、リュカオンは大きく目を見開く。
「これ、美味いな」
箱庭の中で作られているのだろうか。様々な赤ワインを飲んできたリュカオンも、ここまで飲み口がすっきりしたものは初めてだ。
「食後酒も用意してあるが、そちらが気に入ったなら追加のワインを持ってこようか?」
「いや……食後酒があるならそっちがいい」
無類の酒好きのリュカオンは、別の酒に釣られて無意識にそう答えていた。ワインも美味しいが、きっと食後酒も美味しいに違いない。
エルシオンが出してくれた赤ワインは、飲めば呑むほど美味しく感じた。
この味を仲間たちの元へ持って帰れば、宴に華を添えられる。しばらく不在にしていた穴埋めにもなるだろう。
ワインを何本か分けてもらえないか交渉しようと思ったリュカオンは、彼の方へ視線をやり、危うく持っていた骨付き肉を落としそうになった。
「肉食ってる!!」
あろうことか、エルシオンは何食わぬ顔をしてうさぎ肉を食べていた。草食のうさぎが肉を食べるなんて前代未聞だ。
あまりの衝撃に、リュカオンは呆気に取られて言葉も出ない。
捌いただけじゃなく食っちまうなんて!もしかして俺、ヤバい奴に目ぇつけられたんじゃねぇか?
当然ながらエルシオンは全く動じた様子もなく肉を切り分け、驚いて固まっているリュカオンへ視線を向けた。
一体何を言うつもりなのか、リュカオンはドキドキしながら彼の言葉を待つ。頭の中では、今すぐ逃げろと警報が鳴り響いていた。
「私は雑食だ」
「へ、へぇ……まあ、いいんじゃねぇの」
全然良くない!と心の中で頭を抱えつつ、リュカオンは平然とした態度でグラスに口をつける。
雑食のうさぎなんて聞いたこともない。しかし、彼があまりにも堂々としているので、リュカオンはそういうものだと納得するしかなかった。
腑に落ちない気持ちで食事を終えたリュカオンは、窓際にある座り心地のよいソファに腰を下ろした。
食器を片付けに行っていたエルシオンは、三日月の窓がある扉の奥から仄かに林檎の香りがするブランデーを持ってやってくる。そして、彼はサイドテーブルにグラスを二つ並べた。
「お、お前も飲むのか?」
彼が近くに来たことで、リュカオンは一気に緊張状態になる。身を強張らせ、ぎくしゃくしながら尋ねた。
うさぎにしては強い奴というイメージが崩れ去り、もはや恐怖の肉食うさぎだ。
「私は少しだけ」
琥珀色の液体がグラスに注がれると、林檎の芳醇な香りが広がる。片方のグラスを受け取ったリュカオンは、自棄になってえいっと一気に飲み干した。
まろやかなブランデーの甘みと林檎の甘酸っぱさが絶妙で、重すぎないその味は食後にぴったりだ。ついおかわりがしたくなり、ボトルに手が伸びてしまう。
「酒が好きなのか?」
怯えていたことも忘れて舌鼓を打っていると、エルシオンが静かに話しかけてきた。彼から話を振ってくるのは初めてで、リュカオンは口の中に入れたばかりの酒をごくりと飲み込んだ。
「ま、まあ……俺ほど酒にうるさい狼はいねぇな」
その言葉を聞くなり、エルシオンの赤い瞳がギラリと光った。
獲物を狙うその輝きに、身の危険を感じたリュカオンの肩がびくっと跳ねる。平静を装いながらも小さく息を呑み、彼の言葉を待った。
「箱庭では様々な酒を作っている」
エルシオンは淡々とした口調で言った。
やはりそうかと納得しながらも、リュカオンの心臓はバクバクして、今にも破裂しそうだ。その様子に気付いていないのか、エルシオンは何事もなく言葉を続ける。
「酒が好きなら、毎日違うものを持ってこよう」
未知の酒という誘惑は、仲間の元へ帰りたいリュカオンの決意を大きく揺さぶった。
エルシオンの持ってきた酒はどれも絶品で、一度きりしか口にできないなんて耐えられない。しかし、いつまでもここに居続けるわけにもいかなかった。
「なあ、番うんぬんは置いといて、お前がうちに来るんじゃダメなのか?」
離れたくないなら連れてきてしまえばいい。それが必死に考え抜いたリュカオンの妥協点だった。
狼たちを返り討ちにしたうさぎを連れて帰っては騒ぎになるだろうが、主催者不在の宴よりはましだ。
これなら受け入れてくれるだろうと思ったのに、エルシオンは耳を伏せて浮かない顔をする。
「私は、箱庭からあまり離れられない」
その声に哀しみの色が潜んでいることに気付き、リュカオンは落胆するよりも、どう返せばいいものか思い悩む。
帰したくないのはただの我儘というだけでなく、何か事情がありそうだ。
「どうしても無理なのか? 俺を攫った時みたいに、どうにかできねぇのかよ」
力ずくが無理なら、妥協点を探るしかない。リュカオンの問いかけに、エルシオンは僅かに眉を顰めた。
「あの時はすぐに戻ったから、問題にはならなかった」
「……そうだ! 俺がお前の所に通うってのは?」
我ながら名案だと思ったが、エルシオンは申し訳なさそうに言った。
「目の届く所に居てほしい」
あれも駄目、これも駄目では打つ手無しだ。どう足掻いても、ここから出られない。
万策尽きたリュカオンはブランデーを煽り、天を仰いだ。
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