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流浪の騎士
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「……!」
手は川の流れの中から伸び、川べりの草を掴む。
ぎくりと足を止め、その異様な生き物の腕に見入った。
やがてテラテラと光る水を含んだような皮膚に、濡れた藻のような髪が水面から現れる。
その謎の生物がこちらを向くと、夜目にも不気味なその顔がはっきりと見えた。
瞼のない丸く黒い目と、鋭い刃の光るダガーを咥えた、異様な程裂けた口。
分厚い唇から何本もの鋭い歯が上下に飛び出すようにして生えているのが見え、首の左右には深く切り込んだようなエラがある。
一見、ナイフを咥えた巨大な魚が顔を出したのかと思いきや、そのエラの下は鱗に覆われた人間の体が繋がっていた。
微風に乗り、腐ったような生臭いにおいが漂ってくる。
その魚のような顔をした人間はぼたぼたと水滴を垂らしつつ、クンと空気の匂いを嗅いだ。
「敵……敵ガ近クニイルゾ……」
怪人の割れた口から人間のようなしゃがれ声が漏れたことにレオンは驚いた。
思わず掴んだ剣の鞘がベルトに当たって音が立つ。
魚人は咥えていたダガーを右手に持ち替え、背後を振り返り謎の言葉で呻いた。
呼応するようにその背後で続々と黒い泡がボコボコと上がり、一人、また一人と同じ風体をした異形の兵士が川を上り始める。
「ひいぃっ……!! 化け物だ!」
いつの間にか背後から来ていた応援の兵が数人、叫んで逃げ出してゆく。
無理もない。こんな化け物を見たのはレオンも初めてだ。
(俺とは明らかに違う……これも悪魔の呪いなのか……!?)
見た目が余りにも変わり果てた敵に、本当に人間なのかと疑いたくなる。
だが戸惑っている暇は無い。
レオンに気付いた異形の敵たちは口に咥えていたダガーを手に次々と素早い動きでこちらに襲いかかってきた。
「くっ……。来い!」
剣を引き抜いて応戦し、最初の一撃を繰り出してきた魚人の刃を跳ね返した。
高く鋭い金属音が立ち、怪物が背後にふらついた瞬間に、エラの間を裂くように横から剣を薙ぐ。
「ギャオオオッ!!」
首から血を激しく噴き出しながら、凄まじい声を上げて化け物が倒れる。
が、休む暇もなく他の魚人がレオンの背に短剣を振り下ろす。
「……っ!」
危うく避けるが、服と背中の皮膚一枚を切り裂かれた。
熱っせられるような痛みが一瞬背後を襲うが、すぐにまた消えてゆく。
高価な鎧を纏うことが出来ない非常事態の今、自らの肉体の異常が逆に有り難かった。
かといって、単純にカインに感謝する気にはならない。
(――これが悪魔の力でなくて、一体なんだというんだ)
川を上がり、次々に襲い掛かってくる敵を一人で切り倒し続けながら、レオンは自問自答した。
もしかしたら自分もいつかはこんな風になってしまったりするのか?
――いや、そんな、そんなはずはない……。
返り血を浴びながら最後の一匹の胸を貫いた時、ハッと気づいた。
濡れた水草の上に倒れた化け物達の死体が、全て白い裸の肌をした、ただの人間の死体に変化している。
そして今殺したばかりの敵も――。
「……っ」
何とも言いようのない感情に襲われ、レオンは絶句した。
騎士として敵の人間を殺すことに関しては、決して快いものではないが、今まで疑問を感じたことはない。
だが、このエルカーズの人間と思しき者たちは、本当に自分の意志でこのような姿になることを選び、この場所にやってきたというのだろうか?
――悪魔に、あるいは誰かに操られているだけなのではないのだろうか。
自分と同じように、自らどうすることも出来ない運命に巻き込まれた者に対する憐れみと同情に、レオンは愕然とした。
膝を折り、自らの剣に首を切り裂かれて目を見開いたまま死んでいる、エルカーズの若者の顔に触れる。
(カイン、一体どうなっているんだ……教えてくれ……!)
心の中でそう叫ばずにはいられなかった。
「レオンさん! 大丈夫ですか!?」
突如として背後から声を掛けられ、ハッとする。
振り向けばカスパルが剣を片手に走ってくる所だった。
「町の中に化け物が出たと、みんなすっかり狼狽えてしまって……!! レオンさんは無事でしたか……!?」
「化け物じゃない……全部、人間だ」
「え」
青年が草むらの中で倒れている無数の裸の死体に気付き、ひっと悲鳴を上げた。
「何という……っ、これ全部おひとりで……?」
レオンは身震いしている相手を一瞥すると、膝を伸ばして体を起こした。
「安心するのは早い。これでおしまいとは行かないはず――」
そう言ったとたん、遠くでまた新たな悲鳴が上がった。
「川下からも敵が……!」
レオンとカスパルは互いに素早く視線を交わし、二人で川沿いの草むらを全速力で走り始めた。
――今はとにかく、余計なことを考えている暇はない。
人間だろうが化け物であろうが、この町を守る為に必要ならば倒さねばならないのだ。
意を決してひた走ると、濃い血の匂いとあの生臭さが空気に混じりはじめる。
川に沿って味方の死体が点々と倒れているのが視界に入り、嫌な予感がした。
「市門が危ない……!」
若者と共に土手を駆けのぼり、南側の市門に通じる通りに出る。
既にそこでは、異形の敵兵十数人と、門を守る自警団数人の戦闘が始まっていた。
「助けてくれぇ……!!」
戦いに慣れない町の男たちの悲鳴が上がり、まさに市門を開くウインチを操作しようとしている魚人の姿が目に飛び込んで来る。
「まずい、市門が破られるぞ……!!」
レオンは地面に倒れている味方の手から弩を奪い、素早く矢を番えて化け物の背中に命中させた。
「ギャアアアアアッ」
のけぞるようにして敵が倒れるが、別の魚人が再び落とし格子を開けようと鎖の巻き上げ機に飛びつく。
レオンはカスパルと二人で混乱する市門前の戦闘の渦中に飛び込み、次々と魚人にとどめを刺して市門を死守した。
生臭い匂いが立ち込める中、味方も周囲で次々と倒れてゆく。
小一時間後、南の市門に現れた魚人を全て倒しきる頃には、一緒にいたはずのカスパルが既に物言わぬ骸となってレオンの背後に倒れていた。
――守ってやれなかった――。
深々と胸を刺され、唇から血を流して絶命している若者の死に顔に、後悔と強い疲労感が体を襲い、動けなくなる。
彼のそばに膝をつき、自分もその場に崩れ落ちてしまいそうになった。
だが夜戦はまだ終わっていない。
「東の市門にも敵が向かっている!」
「西にも化け物がーー応援をーー」
見張り台に壁伝いにやって来た伝令が叫んでいく。
急速に戦況が悪化しているのを肌で感じる。
剣を支えに立ち上がると、遠くで敵と味方の叫びがわっと上がるのが耳に届いて、どこかの市門でまた戦闘が始まったのが分かった。
「レオン……騎士殿!!」
ぼんやりとして頭の働かないレオンの背後から、大きな声で名前を呼ぶ声がする。
ハッとして振り返れば、鬼気迫る表情をしたジーモン神父が背後に立っていた。
手は川の流れの中から伸び、川べりの草を掴む。
ぎくりと足を止め、その異様な生き物の腕に見入った。
やがてテラテラと光る水を含んだような皮膚に、濡れた藻のような髪が水面から現れる。
その謎の生物がこちらを向くと、夜目にも不気味なその顔がはっきりと見えた。
瞼のない丸く黒い目と、鋭い刃の光るダガーを咥えた、異様な程裂けた口。
分厚い唇から何本もの鋭い歯が上下に飛び出すようにして生えているのが見え、首の左右には深く切り込んだようなエラがある。
一見、ナイフを咥えた巨大な魚が顔を出したのかと思いきや、そのエラの下は鱗に覆われた人間の体が繋がっていた。
微風に乗り、腐ったような生臭いにおいが漂ってくる。
その魚のような顔をした人間はぼたぼたと水滴を垂らしつつ、クンと空気の匂いを嗅いだ。
「敵……敵ガ近クニイルゾ……」
怪人の割れた口から人間のようなしゃがれ声が漏れたことにレオンは驚いた。
思わず掴んだ剣の鞘がベルトに当たって音が立つ。
魚人は咥えていたダガーを右手に持ち替え、背後を振り返り謎の言葉で呻いた。
呼応するようにその背後で続々と黒い泡がボコボコと上がり、一人、また一人と同じ風体をした異形の兵士が川を上り始める。
「ひいぃっ……!! 化け物だ!」
いつの間にか背後から来ていた応援の兵が数人、叫んで逃げ出してゆく。
無理もない。こんな化け物を見たのはレオンも初めてだ。
(俺とは明らかに違う……これも悪魔の呪いなのか……!?)
見た目が余りにも変わり果てた敵に、本当に人間なのかと疑いたくなる。
だが戸惑っている暇は無い。
レオンに気付いた異形の敵たちは口に咥えていたダガーを手に次々と素早い動きでこちらに襲いかかってきた。
「くっ……。来い!」
剣を引き抜いて応戦し、最初の一撃を繰り出してきた魚人の刃を跳ね返した。
高く鋭い金属音が立ち、怪物が背後にふらついた瞬間に、エラの間を裂くように横から剣を薙ぐ。
「ギャオオオッ!!」
首から血を激しく噴き出しながら、凄まじい声を上げて化け物が倒れる。
が、休む暇もなく他の魚人がレオンの背に短剣を振り下ろす。
「……っ!」
危うく避けるが、服と背中の皮膚一枚を切り裂かれた。
熱っせられるような痛みが一瞬背後を襲うが、すぐにまた消えてゆく。
高価な鎧を纏うことが出来ない非常事態の今、自らの肉体の異常が逆に有り難かった。
かといって、単純にカインに感謝する気にはならない。
(――これが悪魔の力でなくて、一体なんだというんだ)
川を上がり、次々に襲い掛かってくる敵を一人で切り倒し続けながら、レオンは自問自答した。
もしかしたら自分もいつかはこんな風になってしまったりするのか?
――いや、そんな、そんなはずはない……。
返り血を浴びながら最後の一匹の胸を貫いた時、ハッと気づいた。
濡れた水草の上に倒れた化け物達の死体が、全て白い裸の肌をした、ただの人間の死体に変化している。
そして今殺したばかりの敵も――。
「……っ」
何とも言いようのない感情に襲われ、レオンは絶句した。
騎士として敵の人間を殺すことに関しては、決して快いものではないが、今まで疑問を感じたことはない。
だが、このエルカーズの人間と思しき者たちは、本当に自分の意志でこのような姿になることを選び、この場所にやってきたというのだろうか?
――悪魔に、あるいは誰かに操られているだけなのではないのだろうか。
自分と同じように、自らどうすることも出来ない運命に巻き込まれた者に対する憐れみと同情に、レオンは愕然とした。
膝を折り、自らの剣に首を切り裂かれて目を見開いたまま死んでいる、エルカーズの若者の顔に触れる。
(カイン、一体どうなっているんだ……教えてくれ……!)
心の中でそう叫ばずにはいられなかった。
「レオンさん! 大丈夫ですか!?」
突如として背後から声を掛けられ、ハッとする。
振り向けばカスパルが剣を片手に走ってくる所だった。
「町の中に化け物が出たと、みんなすっかり狼狽えてしまって……!! レオンさんは無事でしたか……!?」
「化け物じゃない……全部、人間だ」
「え」
青年が草むらの中で倒れている無数の裸の死体に気付き、ひっと悲鳴を上げた。
「何という……っ、これ全部おひとりで……?」
レオンは身震いしている相手を一瞥すると、膝を伸ばして体を起こした。
「安心するのは早い。これでおしまいとは行かないはず――」
そう言ったとたん、遠くでまた新たな悲鳴が上がった。
「川下からも敵が……!」
レオンとカスパルは互いに素早く視線を交わし、二人で川沿いの草むらを全速力で走り始めた。
――今はとにかく、余計なことを考えている暇はない。
人間だろうが化け物であろうが、この町を守る為に必要ならば倒さねばならないのだ。
意を決してひた走ると、濃い血の匂いとあの生臭さが空気に混じりはじめる。
川に沿って味方の死体が点々と倒れているのが視界に入り、嫌な予感がした。
「市門が危ない……!」
若者と共に土手を駆けのぼり、南側の市門に通じる通りに出る。
既にそこでは、異形の敵兵十数人と、門を守る自警団数人の戦闘が始まっていた。
「助けてくれぇ……!!」
戦いに慣れない町の男たちの悲鳴が上がり、まさに市門を開くウインチを操作しようとしている魚人の姿が目に飛び込んで来る。
「まずい、市門が破られるぞ……!!」
レオンは地面に倒れている味方の手から弩を奪い、素早く矢を番えて化け物の背中に命中させた。
「ギャアアアアアッ」
のけぞるようにして敵が倒れるが、別の魚人が再び落とし格子を開けようと鎖の巻き上げ機に飛びつく。
レオンはカスパルと二人で混乱する市門前の戦闘の渦中に飛び込み、次々と魚人にとどめを刺して市門を死守した。
生臭い匂いが立ち込める中、味方も周囲で次々と倒れてゆく。
小一時間後、南の市門に現れた魚人を全て倒しきる頃には、一緒にいたはずのカスパルが既に物言わぬ骸となってレオンの背後に倒れていた。
――守ってやれなかった――。
深々と胸を刺され、唇から血を流して絶命している若者の死に顔に、後悔と強い疲労感が体を襲い、動けなくなる。
彼のそばに膝をつき、自分もその場に崩れ落ちてしまいそうになった。
だが夜戦はまだ終わっていない。
「東の市門にも敵が向かっている!」
「西にも化け物がーー応援をーー」
見張り台に壁伝いにやって来た伝令が叫んでいく。
急速に戦況が悪化しているのを肌で感じる。
剣を支えに立ち上がると、遠くで敵と味方の叫びがわっと上がるのが耳に届いて、どこかの市門でまた戦闘が始まったのが分かった。
「レオン……騎士殿!!」
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