妖精姫はくまさんに恋をする。

ノノ

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本編

妖精姫と二度目の出会い。

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エメルとの二度目の出会いは翌日のことだった。

昨日の騒動のお詫びがしたいとアレクサンダーに呼ばれたのだ。
出仕する父と共に王城へ訪れた。
今日のソフィアは黒いくまのぬいぐるみを持っていなかった。
破れたところはメイドに直してもらったし、綺麗に洗った。
ただまた王城の何処かにいる隣国の王子に投げ捨てられると思うと怖くて持って出ることができなかったのだ。

騒動の件を聞いたソフィアの父や兄達は酷く怒っていた。メイドたちもソフィアを慰めてくれたし、コックは夕食時にソフィアの好きなものを沢山作ってくれた。
まわりの皆の優しさに、ソフィアの心はほんのり温かい気持ちになった。


王城に到着し馬車から降りるとエメルがいた。
どうやらエメルは父のお気に入りらしい。
そんなエメルに父はソフィアをアレクサンダーのもとまで付き添うように伝えた。


父と離れ少ししたときにソフィアはエメルにお礼を伝えた。

「昨日はありがとうございました。」

するとエメルは優しく微笑んでくれた。

「ぬいぐるみはなおりましたか?」

「はい。メイドが昨日すぐになおして綺麗に洗ってくれました。」

「それは良かったです。いつも大切にされていましたよね。だから無事になおったか気になってしまいました。」


エメルが優しく微笑みながら言うと、ソフィアの頬はポッと赤くなった。
いつもぬいぐるみを持っているところをみられていたらしい。
確かにソフィアは比較的王城に来ることが多かった。見られていてもおかしくはないだろう。
それにソフィアはシュワルツ公爵家の令嬢。幼いころから妖精姫と呼ばれるソフィアはすごく可愛い美少女。そんな美少女が色は兎も角、くまのぬいぐるみを抱えて歩いているのだ。絶対可愛いに決まっている。王城勤めの大人たちがソフィアをみて頬を緩めていることにソフィアは気が付いていなかっただけで、当時はかなり話題になっていた。

アレクサンダーのいる中庭に着くまでの間、エメルと色々なことを話した。
エメルは伯爵家の三男らしいこと。まだ12歳のエメルは見習い騎士らしいこと。ソフィアの父に鍛えてもらっていること。エメルの話しが聞けたことがソフィアはすごく嬉しかった。
そんな楽しい時間はあっという間で、中庭につくと、アレクサンダーとソフィアに頭を下げて行ってしまった。

あからさまにがっかりした顔をしているソフィアをみたアレクサンダーに揶揄われるのは数秒後。


ソフィアはエメルに恋をした。




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