妖精姫はくまさんに恋をする。

ノノ

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本編

妖精姫と幸せな時間。

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あれから10年。
ソフィアは16歳。もう少ししたら17歳になる。本格的に嫁ぎ先を決めなければいけない。
縁談の話しが山のようにきていて、父がビリビリと破り棄てていたのを見た執事のセバスチャンが頭を抱えているとメイドたちが言っていた。


「お嬢様。エメル様がいらっしゃいました。」

セバスチャンに呼ばれてドキドキと心臓が高鳴る。
今日はエメルと街へデートするのだ。


淑女らしくみえるギリギリのラインで、できるだけ早くエメルのもとへ向かった。
玄関ホールには大きな黒い彼、エメルが待っている。


「エメル様!お待たせして申し訳ありません。」

「いえ、お気になさらないで下さい。えっとその、ソフィア様は今日も美しいです。」

頬をポリポリと少し恥ずかしそうなエメルが可愛くみえた。

「その、お洋服もとてもお似合いです。」

ソフィアは白いワンピースを着ていた。ウエストには黒のリボンがついている。
少しソフィアには大人っぽい綺麗目なデザインだが、エメルが似合うと言ってくれて嬉しかった。

「エメル様もとても素敵ですわ。」

157センチと背の低いソフィアは180センチは優に超えるエメルを見上げて微笑んだ。
そんなソフィアの可愛らしさに、エメルの息が止まっていることなど知らないソフィアは彼の腕に手をかけた。
エメルは顔を真っ赤にさせていたが、褐色の肌のおかげで見ただけではわかりにくい。

そんな2人の様子にセバスチャンは楽しそうに微笑みを浮かべていた。


街の近くまで馬車で向かい、そこからは歩いて進んだ。
今日はエメルがどんなお店に行くのかエメルの好きなものは何か教えてほしいとソフィアがお願いしたのだ。

「あの、私が行くお店はソフィア様には大変ツマラナイと思うのですが…本当によろしいのでしょうか?」

エメルが鍛冶屋の前まできて心配そうにソフィアをみた。
それでもソフィアはエメルが目の前の鍛冶屋を利用していると知れて嬉しい。

「勿論です。エメル様のことが知りたいのです。それと私のことはソフィとお呼び下さい。」

「ソフィ…。」

エメルに愛称で呼ばれたソフィアは頬を赤くした。
好きな人に呼ばれた自分の愛称が宝物のように感じたのだ。

それから鍛冶屋に2人で入り、エメルや鍛冶屋の職人さんの話を聞いたり、屋台でエメルお勧めの飲み物や食べ物も食べた。
初めて道端で座って食べたお肉は今までで1番美味しく感じた。


楽しい時間は本当にあっという間だ。
公爵家まで送ってもらうと、帰り際にエメルから綺麗に包装された可愛らしい小さな箱を受け取った。


「その、今日のお礼です。ソフィと過ごせてすごく嬉しかった。ありがとう。」

「此方こそありがとうございました。エメル様からプレゼントを頂けるなんてすごく嬉しいです。」

箱についたリボンを外そうとすると、そっと手でとめられた。
恥ずかしいのか口元を反対の手で隠しながら、自分のいないところで開けて欲しいと言われた。

それに了承するとエメルは帰っていった。
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